夢じゃなかった!?

Rin’

文字の大きさ
297 / 599
エスリアール王城 出会い

お世話になりました6

しおりを挟む
「長さは、前と同じくらいでいい?」

「はい。切りそろえるうちに多少短くなってもすぐ伸びるから気にしません。お願いします。」

「わかった。目、危ないから閉じていて。」

「はい。」

トクトク トクトク
やっぱり少し緊張する…。

スーチョキチョキ スッ チョキ


チョキチョキ チョキチョキ


スッ スーチョキ スッ チョキ 

スー チョキ スッ チョキチョキ


目を閉じると視覚が感じられない分、聴覚と触覚が敏感になるようでハサミの音とシオンさんの触れる手、シオンさんの立つ位置が伝わってくる。

そういえば、こちらに来てから前髪伸びてるから髪全体も同じく伸びてるはずなのに、目立ってないんだよね。白髪が。30歳過ぎた頃からチラホラ途中から白髪で延び始めたので、日本では1~2ヶ月毎に美容院で根本を染めていた。何故か異世界で白髪が延びなくなった?それとも白髪がなくなった?!

魔法使えるようになって、体質変わったせいかな。白髪染める手間が省けて嬉しいけど。


**********


スッ スッ スッ チョキ

「風の精霊よ、その優しき伊吹いぶきを我が手に…。」

フワ~~~ フワッ サラサラサラ…

おでこや顔の周囲にたわむれるような心地よいそよ風が吹いた。シオンさんの魔法だ。


「できたよ。目、開けてみて。」


シオンさんの掛け声でパチッと目を開けて鏡を見てみる。

うん、シオンさん上手。2㎝位は切ったかな。

「ありがとうございます。シオンさん上手ですね。目にかからなくなりました。」

「長さは大丈夫そう?」

「はい!」



「また伸びたら切ってあげるから、切りたくなったら教えて。」

「また、その時はお世話になります。」


今何時だろう。スマホで確認してみると、6時20分。謁見まであと10分か。間に合った。

そういえば…シオンさんの装いを改めて見る。

「シオンさん、それってエルフの伝統衣装ですか?」

「そうだね。少し、刺繍や装飾が派手だけど。部屋に用意されていたから着た。」

「すごく似合ってますよ!黒に近い濃紺に銀の刺繍と装飾が静かな闇夜って感じですね。」

静寂と闇のイメージの衣装に月明かりのようなシオンさんの金髪がまた対照的に輝いていて男性だけど、綺麗きれいなんです。女性的さとは違うんだけど。美麗びれいうるわしいとかが浮かんでくる。


「ありがとう。アーヤこそ、とても似合ってる。月夜に現れた精霊のような神秘しんぴさがある。」

「…そ、そうですか?アネルさんとリリアさんのお勧めで真っ黒コーデになりました。正面は、鳳凰ほうおう刺繍ししゅうが赤や金で派手だけど。後ろは黒一色です。」

正面と後ろをクリンと回ってみせる。するとシオンさんは、一歩近づいて私の左耳から落ちた横サイドの髪を左耳にかけ直し、感想を付け足した。




しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜

櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。 パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。 車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。 ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!! 相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム! けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!! パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。 気付いたら、異世界に転生していた。 なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!? 物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です! ※この話は小説家になろう様へも掲載しています

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。 最強主人公はイケメンでハーレム。 脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。 落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。 =主人公は男でも女でも顔が良い。 そして、ハンパなく強い。 そんな常識いりませんっ。 私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。   【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】

処理中です...