夢じゃなかった!?

Rin’

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異世界転移前 準備

夢の通い路 前世 愚行

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場所がガラリと変わった。

優李ゆうりこれから、お父さんと一緒に、病院いくぞ。
お母さんとお前の妹が待ってる。

男性は自分の小さな手を引き、ある建物に向かって歩き始めた。


‐‐‐お父さん…お母さん…妹?


‐‐‐そうだ。この記憶はお母さんに会えることが嬉しくて、妹と聞いてもわからなかったが、お父さんとお母さんに会いに行ったことだけ覚えている。


月日つきひは流れ、妹というものが何となくわかり、自分の指で赤ちゃんの手をつつくと、ぎゅっと握って離さないのがおもしろかった。

あっつくてちっちゃな手がかわいくて、いつもお母さんがあやちゃんのお世話をしているのを見ていた。


あやちゃんが泣いている。きっと、おしめを替えてほしいんだ。お母さんは?

キョロキョロ探すが、間が悪いことにトイレに行っていた。

あやちゃん、おにいちゃんだよ。よしよし、おしめかな?

お母さんがやっているように、色々持ってきてお母さんのオムツ替えを真似まねてみる。新しいオムツを敷いたところでお母さんが戻ってきて目を見張みはる。

あら~。お兄ちゃん、綾ちゃんのおしめやってくれたの?上手ねー。どうもありがとうね。良かったね。綾ちゃん。

綾ちゃん、お兄ちゃんにありがとうよね?

きゃっぷ。んぱ。


あやちゃんがしゃべった!


おにいちゃんだがらあやちゃんのことはお手伝いしよう。

妹の為なら何でもできるような気がした。

情景じょうけいは移り行きーーー


ガタンガタン…ガタンガタン…
次の停車駅はー…

優李ゆうりゆうちゃん。

起きて、もうすぐ次の駅で降りるわよ。お願いお兄ちゃんだから起きて。優ちゃん。

眠い…けど起きなきゃ…。おにいちゃんだから……起きて歩かなきゃ…。

偉いわね、流石さすがはお兄ちゃん!


あやちゃんをおんぶしたお母さんと手を繋いで歩く。

おばあちゃんの家までもう少しよ。また、公園に寄って行こうか?

やったぁ!いく。


ねぇ、お母さん、先に行ってブランコ乗っててもいい?

えー、お母さんと綾ちゃんおいていくの?
クスクス笑いながらも仕方ないと行かせてくれたんだ。


優李!横断歩道の信号はきちんと手を上げて渡るのよ?青以外は渡っちゃダメよー!

わかってるー!


公園までは、横断歩道一つ渡れば目と鼻の先という距離だった。


ふいに、ブランコ遊びから、砂団子遊びに変えてお母さんとあやちゃんにプレゼントして喜ばせたくなった。

早く公園に行きたくなって、一生懸命走った。



そして横断歩道についた時の信号は青から黄色になるところだった。

右、左、車いない。よし!手を上げて歩き始めたその瞬間、ドンと強い衝撃を受けた。



そうだ、あの時事故にあってしまった。


死んでも、お母さん、お父さん、そしてあやちゃんのことが気になって。


こちらにおいで… おいで…

誰か呼んでいたけど、あっちの明るい場所に行かなかった。


あやちゃんは、小さかったからお兄ちゃんがいたことは知らない。ある日、お母さんが話すまでは。


綾子、綾子にはね、兄弟のお兄ちゃんがいたの。綾子が小さい時に交通事故で亡くなってしまったの。

綾子の誕生日が12月29日でしょう?
優李ゆうりお兄ちゃんは1月30日生まれで、次の年の綾子が生まれてひとつ違いになるの。もし、生きていたら学校の学年は2つちがっていたでしょうね。

ごめんなさい。一緒に通わせてあげたかったわ。


綾子が兄弟自分がいたことを知って、悲しみ涙ぐんで震えている。

弱々よわよわしい声音こわねでにーちゃ…と言って大泣きしている妹をの当たりにしてしまい、胸が苦しくなった。泣かないで。側にいるから。

大事な妹を守りたい。



綾子が成長し、小学校2年の6月に父さんの転勤で北海道に引っ越した。
佐藤家には、犬のぎんがいた。
シーズーのオスで時々目が合うようだったが、騒いだり、吠えてこないので自分から話しかけたりもしていた。

銀、あやちゃんそろそろ帰って来るぞー。迎えに行ってこようかな。

他愛たあいない話しを一方的に投げ掛け、外に向かう。上空から小学校を探し、下校する生徒が見える。



そんな時、突然体が動かなくなった!

ぐっ…。何?!




‐‐‐ふうっ、回収霊魂、発見ー。
いるんだよな。成仏しないでこの世に居続けようとわるあがきするやつ。迷惑だっつーの。

おまえは、死後あるべき場所に向かわず、己の欲におぼれた。輪廻りんねの輪をこばむものには罰が与えられる。

次は人に生まれ変われない。ものかたれぬけものにでもなるかもな。


自分にそう告げたのは、死神と言われる類いだったのかもしれない。





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