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二章:令嬢になる元令嬢
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しおりを挟むザザザッザザ
泣き叫ぶ人形。
燃え盛る赤、滴る赤。
何を望み何を夢としたか。
繰り返す命。
終わりなき果てに、私は沈む。
ザザザッザザ…ザザ
自由を追い求めた少女。
果実を一口かじり、口に転がす。
染み渡る味は甘美なものか。
苦く、蝕むものか。
手に入れるべきではなかったモノ。
望むべきではなかったモノ。
壊れた心臓はリセットされる。
ザザッ
ゆっくりと開かれる瞼。
無知であることは
『罪』
そのものである。
× × ×
「ん……」
鳥の鳴き声が聞こえる。現実だったらありえない。さすがファンタジー。そういえばこの世界には普通の動物がいる。それにしても何か、私は修復しようとしたような…
修復?……何でそんな言葉…ふぁ、ふぁ、
「ふぁぁぁ…眠い…」
ん?眠い?この体は力を使った時以外は眠くならないんじゃなかったっけ。私は欠伸を一つし、さっき頭に浮かんだ疑問はすぐに、何かに意図的に消えさられるように、思考から消えていた。違和感を感じていればもう少し、うまく未来は紡がれるはずだっただろう。
「ふぁぁふ」
欠伸をもう一回…少しだけ靄がかかったまだ覚醒しきっていない頭で寝る前のことを振り返る。あ、そうだった。私は天使化使って治したんだっけ?なんか記憶がはっきりしない。というかここどこ?
「ジークレット様の別荘でございます」
「セバス…貴方は心が読めるの?」
「いえ。ただ疑問に思うだろうと思いまして、答えた所存です」
「そう」
びっくりした~!びっくりした~!いきなり声をかけるなよ!ちゃんとポーカーフェイス保ててるよね?落ち着け、自分。
「動けますか?クロロフェル様」
「動ける?なんでそんなこと聞く...の...あれ?」
「やはり動けませんんか」
「まさか....」
さっきからベットをおりようとしてるのに足が動かない。
「おそらく力の使いすぎだと思われます。しばらくは動けないかと」
聞いてない!一時的に力が使えなくなるのは知っていたが足が動かなくなるのは聞いてない。どいうことだクソ女神!
--はいはーい。呼ばれて飛び出てジャッジャジャーン!足が動かなくなった理由を説明しま~す。
何だそのノリは!!
--力を予想より使いすぎたために、体に負担をかけすぎたんだよ。君の種族は特殊で、君しかいないけどそれにも限度がある。しかも君が癒した人の数、広さは神でも代償がでかいし、そうそうできない。
代償…?
--え?言ってなかったけ。神でも奇跡を起こすのには代償が必要だって。叶えようとする奇跡が大きければ大きいほどに代償はでかくなる。何かを司る神は、司っている奇跡に対する代償が軽減させることができる。大体の代償は魔力や神力だけどね。
教えろよ!知らなかったぞ!そんなこと!
--司る奇跡が同じ神がたまにいるからたまに同じような神が二柱、三柱といるから。じゃ、私はこれで~
ちょっ、ま、
--待ちませーん
この言葉を最後に、念話は切れた。
何なんだあいつうざい。なんかあったな。はぁ。
「セバス。車椅子持ってきて」
「はい」
はぁ。まずは今の状況を知らなきゃな。最近ため息ばかりしてる気がする。最近って言っても今日だけだけど。
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切りの悪いところですいません。修学旅行もどきは結構歩いたり運動したりで疲れていたので、もう書けませんでした。m(_ _)m
あー、筋肉痛が~。
応援ありがとうございます!
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