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ハヤの実家
4. 聞いてもいいですか?
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「おなか空いただろう?しばらく断食だったからね。まずは優しいスープからにするといい」
拘束は解かれ、ようやくシャツ一枚身にまとい、瞼に光りを感じた。
「はい……」
すこしスープを啜る。
手島さんはただ静かにオレのそんな姿を見ていた。
「聞いてもいいですか?」
「んん?」
「手島さんも同じようにここでこんな事してたんですか?」
「…………」
ほら、だんまりかよ。
「手島さんは、谷垣さんに愛されて、今こうしているんですよね」
カチャーン!!
大きく食器が崩れる音がした。
オレはその音でビクッとなり、手島さんの方を見た。
「どうしたんですか!?」
「なぜ、そう思ったの?」
「えっ?だって、愛してるから、求めてるから、側に置きたいし、SEXもするんじゃないんですか?
いくら性奴隷って言っても、不必要な人間は側には置きませんからね」
数ヶ月前だったら恥ずかしくて絶対に口に出して言わない言葉だったが、今のオレにはそれが唯一の希望だし、揺るがないものだった。
いつか、オレもハヤの側に……。
そして愛される日々を夢見ていた。
「…………、、、、」
手島さんは頭に手をやり、考え込んでしまった。
顔色も明らかに悪い。
「君は………」
しばらくいつものだんまりかと思ったら、ゆっくり口を開いた。
「……君は……隼人さんに、愛されていたのかい?」
「………????」
何の質問を投げかけられているのかよくわからなかった。
「もちろんです」
ハヤが姿を消して、消息も分からなかった頃の自信のないオレではなかった。
事情を知り、ますますハヤに愛されていた自分を再確認し、ただ愛おしさだけがどんどん膨らんでいく。
谷垣さんと手島さんの間にももちろんそんな絆があるのだと思っていた。
「じゃぁ……あの…君の持っていた首輪は……」
「あぁ……あれ?
ハヤがオレのことが好き過ぎて三日間監禁していたって言ったでしょ?その時に使ってたんですけど。
最後の日、ハヤの方からこれを外そうとしたんです。
でもオレがはずしたくないって……。
オレが、自分の意思でハヤのモノになるんだって示したくて。
ハヤそれすげぇー喜んでくれて、オレの事、好き、好きってさぁ。」
ああ……とうとうデレてしまった。
「あ、あれはただの君の強がりだとばかり……」
手島さんはふらっとベッドへ座りこんだ。
「最初は調教され、捨てられたのだと思った」
「はぁ……?」
んーーーっっ、確かに調教に近かったけど……。
「でも、君が覚悟を決めてここに来て、持っている首輪を見せた時、
社長も私も『あぁ…、これは隼人さんは後々夏斗君を性奴隷にしようと考えているのだ』と勘違いをしてしまったんだ」
「ええー?!なんだよ、それ……。そんなの知らねぇーよ!」
手島さんは明らかに震えだした。
「ああ……私はなんてこと……。私は…私…は……」
両手で顔を覆い、泣き出した。
えっ……。
そんな……。
な……泣かないで。
拘束は解かれ、ようやくシャツ一枚身にまとい、瞼に光りを感じた。
「はい……」
すこしスープを啜る。
手島さんはただ静かにオレのそんな姿を見ていた。
「聞いてもいいですか?」
「んん?」
「手島さんも同じようにここでこんな事してたんですか?」
「…………」
ほら、だんまりかよ。
「手島さんは、谷垣さんに愛されて、今こうしているんですよね」
カチャーン!!
大きく食器が崩れる音がした。
オレはその音でビクッとなり、手島さんの方を見た。
「どうしたんですか!?」
「なぜ、そう思ったの?」
「えっ?だって、愛してるから、求めてるから、側に置きたいし、SEXもするんじゃないんですか?
いくら性奴隷って言っても、不必要な人間は側には置きませんからね」
数ヶ月前だったら恥ずかしくて絶対に口に出して言わない言葉だったが、今のオレにはそれが唯一の希望だし、揺るがないものだった。
いつか、オレもハヤの側に……。
そして愛される日々を夢見ていた。
「…………、、、、」
手島さんは頭に手をやり、考え込んでしまった。
顔色も明らかに悪い。
「君は………」
しばらくいつものだんまりかと思ったら、ゆっくり口を開いた。
「……君は……隼人さんに、愛されていたのかい?」
「………????」
何の質問を投げかけられているのかよくわからなかった。
「もちろんです」
ハヤが姿を消して、消息も分からなかった頃の自信のないオレではなかった。
事情を知り、ますますハヤに愛されていた自分を再確認し、ただ愛おしさだけがどんどん膨らんでいく。
谷垣さんと手島さんの間にももちろんそんな絆があるのだと思っていた。
「じゃぁ……あの…君の持っていた首輪は……」
「あぁ……あれ?
ハヤがオレのことが好き過ぎて三日間監禁していたって言ったでしょ?その時に使ってたんですけど。
最後の日、ハヤの方からこれを外そうとしたんです。
でもオレがはずしたくないって……。
オレが、自分の意思でハヤのモノになるんだって示したくて。
ハヤそれすげぇー喜んでくれて、オレの事、好き、好きってさぁ。」
ああ……とうとうデレてしまった。
「あ、あれはただの君の強がりだとばかり……」
手島さんはふらっとベッドへ座りこんだ。
「最初は調教され、捨てられたのだと思った」
「はぁ……?」
んーーーっっ、確かに調教に近かったけど……。
「でも、君が覚悟を決めてここに来て、持っている首輪を見せた時、
社長も私も『あぁ…、これは隼人さんは後々夏斗君を性奴隷にしようと考えているのだ』と勘違いをしてしまったんだ」
「ええー?!なんだよ、それ……。そんなの知らねぇーよ!」
手島さんは明らかに震えだした。
「ああ……私はなんてこと……。私は…私…は……」
両手で顔を覆い、泣き出した。
えっ……。
そんな……。
な……泣かないで。
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