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変態ではない(ロード編)

2人の世界 

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掛け布に潜り込むなんてガキの頃以来だよな。
野宿の時、寝癖がウルセェやつが近くにいた時は被ったが。

耳が良いとイライラする時って多いんだよな
今は良いけどな。

呼吸のリズム
上下する胸に耳を当てた。

心音がする

全体重をかけないように浮かしているが
重くないだろうか。

温かな体温が接している頬から感じられる。
華奢だな。としみじみ思って顔を上げた。

びっくりしているセリと目があった。

悪戯が成功した気分でニッと笑うと、
フッと力を抜いて微笑んで

俺の頭を撫でた。

スルスルとセリの指が俺の髪を漉く
横になってセリを見つめた。


この子が俺のつがい

光が入らなくても俺の目には見えた。
まだ大人になりきれていない身体

膨らみもささやかで、しまい込めそうなサイズ
抱き上げるのが楽だ。
もっと体重が増えても全く問題ないんだが。

きっと、成長しても変わらないのは眼差し。

瞳は強い意志が宿って、キラッと光る。
子供と甘く見るな、大人として扱えと毅然とした態度の昼とは違って

リラックスして弛緩した様子だ。

手を伸ばしても、警戒で硬直することがなくなっている。
受け入れられていると思いたい。

腕に抱いていても
まだ、もっとと求めたい。

甘やかしたい
笑ってほしい


いなくならないでくれ

俺の側に。
吸い寄せられるように、接吻した。
軽く口移しのように触れるものから、
少しでも俺の熱が伝わればいい。

俺を求めてるくれ
抱きしめて、グズグズに乱してやる。柔らかくして、甘やかすから。
強く求めて息を乱す様を見ているから。

俺だけを

体温を移すように、優しく抱きしめられた。
あやすように手が動いているのを感じる
慈愛に満ちているようで柔らかく、心音も穏やか。


存在を確かめるように香りを吸い込んだ。

くらっと目眩のような現実感のなさに
長く息を吐いた。ゆっくり吸い波紋のように緩やかに呼吸する。

微睡み

この空間をそのままに
眠りたくない。

吸い付くような肌を感じたくて自分の上衣を脱ぎ捨てた。
身を寄せると、

ぴくっとセリが反応した。
鱗の部分が当たったのだろうか。ヒヤッと温度をとったのかもしれない。

困り顔でくすりと笑ったセリの顔は、
貴重な表情だ。


親指でセリの頬をする
気持ちが良いのかちょっと細目になって
甘えるように頬を擦る。

何か応えられたような気持ちになった。
次は

腕の中にいる小動物を食ってしまいたい
と思った時点で

俺はセリに溺れているんだと理解った。

後は

美味しく食べるだけだ。
今度は味わうように口の中へ進入した。


やはり、甘い。
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