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おまけ
ヒース
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「好みでしょう?」
そう投げかけると、兄アークライトは口を噤む一択になってしまった。アー兄様と読んでた幼少の頃から、からかっていた弊害だろうか。
年齢も近くこの兄とは酒の付き合いもしたから、互いの女の好みも知られている。
人の良い強面の兄が領地を継ぐ、それはもっと後になる筈だった。当時、王都でモテたのは領地持ちで騎士だったからと言うが、確かに良い物件だと思われてもこんな辺境に来ても良いと言える女性は少ない。
王都で女性関係の縁は切って帰ってきた。徹底して真面目なのはあの父が原因だろうか?元の性格でもありそうだが。領主として、妻を娶る必要性はがある。しかし下手な女を入れる訳にはいかない。それは弟のオルスタも同じ条件で…
“精霊とやっていけるか”
それがこの土地を守る領主家に入る絶対条件だ。だから彼女なら。アイ、精霊に愛されている招き人。
兄に目線を投げかける。無視された。素直じゃない兄と違って、オルスタはアイに気があるようだ。初恋かな?
兄として応援したい。しかし、アークライト兄上の方も満更ではないのでは??
(ハア、兄弟で好みが同じとは。)
3人の嫁に、か。
精霊に言わせれば、良いんじゃないかと思えるのが
たちが悪い。
3人で1人のお嫁さんか。法などどうでも良い。結婚は1人として、契約をすれば良い。
私は妻を迎える気はない。
私は、両親を見ていて男女間の愛情というのに、冷めた感情を持ってしまった。
兄は領主としてというより、支える相手が必要だと思う。愛情深い性格だ。母を慮って、弟2人を守ろうとする兄上様だよ。昔からそうだ。
剣に向かない私を父の稽古からも守ってくれた。
私の顔は女性受けするから、王都でのお誘いも多かったけど。どの女性もピンとこなかった。同性の男からの誘いもピンとこない。私は人自体に興味が持てないのだろうと結論付け、次男の気楽さから研究の道に入った。
妖精や精霊は男をたらしこむらしいが、私には特に感じるものがなかった。魔力が見えるため、見極めができるのも自衛になっていたのだろう。
精霊が私の顔を気に入ってくれるので研究上、便利だった。
オルスタとは全然交流がなかったけど、王都からの帰ってきて教師役として関わり始めた。私とは似ていないけど(私は母の家系の特徴らしい)イーグル家の特徴で、頭の良い弟だ。
アークライト兄上が私を弟と可愛がる感情がわかる気がする。
少し歳が離れているため、余計に可愛いと感じるらしい。
オルスタは、天性の才能で妖精や精霊との付き合い方を覚えたのだろう。同世代の友人もなく、1人でいることが多かったから。連れ去られないか心配したものだけど。
剣の鍛錬も行って、立派に育っている。
もうすぐ成人か。生まれた月の初めに年齢がひとつかぞえられる。
あと数月。貴族たちの動きは鬱陶しいが、精霊が守っている。早々に手出しはできない。
そのへんは頼りにしているけど、まさかお嫁さんを連れてくるなんてねえ?
泉の精も無茶するよ。
人を呼び出す魔法なんて。どんな対価を?精霊だからと言われればそれまでだけど。
それにまさか3人のお嫁さんに?
…いいかも。と思えるくらいには毒されてるよね私も。
私はその気がなかったけど、オルスタはアイに恋愛感情があるし、アークライト兄様も好みな筈だ。
3人誰の子でも愛せる自信はあるけど、順番に子を生んでもらうとかお願いできるかな?
それが一番、後々の問題がなさそう。
まあ、授かりものというけど仕込むのを順番っていうのもありかもね?
そうなれば2人にアイとの交流を深めてもらわないと!
私がひと肌脱いでこう。泉の精の後押しもある、張り切っちゃうぞ。
そう投げかけると、兄アークライトは口を噤む一択になってしまった。アー兄様と読んでた幼少の頃から、からかっていた弊害だろうか。
年齢も近くこの兄とは酒の付き合いもしたから、互いの女の好みも知られている。
人の良い強面の兄が領地を継ぐ、それはもっと後になる筈だった。当時、王都でモテたのは領地持ちで騎士だったからと言うが、確かに良い物件だと思われてもこんな辺境に来ても良いと言える女性は少ない。
王都で女性関係の縁は切って帰ってきた。徹底して真面目なのはあの父が原因だろうか?元の性格でもありそうだが。領主として、妻を娶る必要性はがある。しかし下手な女を入れる訳にはいかない。それは弟のオルスタも同じ条件で…
“精霊とやっていけるか”
それがこの土地を守る領主家に入る絶対条件だ。だから彼女なら。アイ、精霊に愛されている招き人。
兄に目線を投げかける。無視された。素直じゃない兄と違って、オルスタはアイに気があるようだ。初恋かな?
兄として応援したい。しかし、アークライト兄上の方も満更ではないのでは??
(ハア、兄弟で好みが同じとは。)
3人の嫁に、か。
精霊に言わせれば、良いんじゃないかと思えるのが
たちが悪い。
3人で1人のお嫁さんか。法などどうでも良い。結婚は1人として、契約をすれば良い。
私は妻を迎える気はない。
私は、両親を見ていて男女間の愛情というのに、冷めた感情を持ってしまった。
兄は領主としてというより、支える相手が必要だと思う。愛情深い性格だ。母を慮って、弟2人を守ろうとする兄上様だよ。昔からそうだ。
剣に向かない私を父の稽古からも守ってくれた。
私の顔は女性受けするから、王都でのお誘いも多かったけど。どの女性もピンとこなかった。同性の男からの誘いもピンとこない。私は人自体に興味が持てないのだろうと結論付け、次男の気楽さから研究の道に入った。
妖精や精霊は男をたらしこむらしいが、私には特に感じるものがなかった。魔力が見えるため、見極めができるのも自衛になっていたのだろう。
精霊が私の顔を気に入ってくれるので研究上、便利だった。
オルスタとは全然交流がなかったけど、王都からの帰ってきて教師役として関わり始めた。私とは似ていないけど(私は母の家系の特徴らしい)イーグル家の特徴で、頭の良い弟だ。
アークライト兄上が私を弟と可愛がる感情がわかる気がする。
少し歳が離れているため、余計に可愛いと感じるらしい。
オルスタは、天性の才能で妖精や精霊との付き合い方を覚えたのだろう。同世代の友人もなく、1人でいることが多かったから。連れ去られないか心配したものだけど。
剣の鍛錬も行って、立派に育っている。
もうすぐ成人か。生まれた月の初めに年齢がひとつかぞえられる。
あと数月。貴族たちの動きは鬱陶しいが、精霊が守っている。早々に手出しはできない。
そのへんは頼りにしているけど、まさかお嫁さんを連れてくるなんてねえ?
泉の精も無茶するよ。
人を呼び出す魔法なんて。どんな対価を?精霊だからと言われればそれまでだけど。
それにまさか3人のお嫁さんに?
…いいかも。と思えるくらいには毒されてるよね私も。
私はその気がなかったけど、オルスタはアイに恋愛感情があるし、アークライト兄様も好みな筈だ。
3人誰の子でも愛せる自信はあるけど、順番に子を生んでもらうとかお願いできるかな?
それが一番、後々の問題がなさそう。
まあ、授かりものというけど仕込むのを順番っていうのもありかもね?
そうなれば2人にアイとの交流を深めてもらわないと!
私がひと肌脱いでこう。泉の精の後押しもある、張り切っちゃうぞ。
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