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聖レスク学園
久しぶり
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図書館は大きい。
一般の人にも開かれるが、それは学生達の授業が終わってしばらくしてからと休みの日らしい。
学生であれば自由に使えるが夕方には帰るように声をかけられる。司書さんが数人いつも常駐していた。
本を読むのは大変だけど、この図書館の静かな雰囲気は気に入っていた。
別空間のようでちょっと楽しい。
友人のミミカは喋られない空間は嫌、だそうだけど。
恋愛小説や懐かしいお話も見つけられて、ちょっとした宝探しの気分を味わう。
(現実逃避かも知れない。)
それほど、ミレーネには衝撃だった。
貴族の世界は意味不明だ。そして怖い。
何もできない、逃げることも。
そんなお話より、もっと楽しく幸せなお話に没頭したいと思った。
珍しい分野の本棚をなんとなく眺めて回る。
席に、見知った姿を見た。
図書館に逃げ込んだのは、キースもだったらしい。
本を読んでいるのか、寝ているのかも知れないと思えるのは
昔の印象が、強いせいかも知れない。
ミレーネは勇気を出して、声をかけてみることにした。
「久しぶり」
小声で声をかけてみる。
今起きたかのようなゆっくりの動作で、キースが私を見る。
「何か見つかった?」
本の話だと思い、劇にもなった冒険譚の続きがあったと話してみる。
キースは恋愛小説に興味が湧かないと以前、言っていたから。
幼馴染の会合
(あの頃に戻ったみたい)
口数の少ない幼馴染との会話は、それほど長く続かない。
ミレーネは、本のオススメを聞いて近くの席に座る。
以前のように近い距離。
けど見る方向はもう違っているんだろうと思ったけど。
この時間は落ち着いた日常を思い出せて、ほっとできた。
(変化に疲れていたのかも知れない。)
のんびりした時間を共有したい気分だった。
一般の人にも開かれるが、それは学生達の授業が終わってしばらくしてからと休みの日らしい。
学生であれば自由に使えるが夕方には帰るように声をかけられる。司書さんが数人いつも常駐していた。
本を読むのは大変だけど、この図書館の静かな雰囲気は気に入っていた。
別空間のようでちょっと楽しい。
友人のミミカは喋られない空間は嫌、だそうだけど。
恋愛小説や懐かしいお話も見つけられて、ちょっとした宝探しの気分を味わう。
(現実逃避かも知れない。)
それほど、ミレーネには衝撃だった。
貴族の世界は意味不明だ。そして怖い。
何もできない、逃げることも。
そんなお話より、もっと楽しく幸せなお話に没頭したいと思った。
珍しい分野の本棚をなんとなく眺めて回る。
席に、見知った姿を見た。
図書館に逃げ込んだのは、キースもだったらしい。
本を読んでいるのか、寝ているのかも知れないと思えるのは
昔の印象が、強いせいかも知れない。
ミレーネは勇気を出して、声をかけてみることにした。
「久しぶり」
小声で声をかけてみる。
今起きたかのようなゆっくりの動作で、キースが私を見る。
「何か見つかった?」
本の話だと思い、劇にもなった冒険譚の続きがあったと話してみる。
キースは恋愛小説に興味が湧かないと以前、言っていたから。
幼馴染の会合
(あの頃に戻ったみたい)
口数の少ない幼馴染との会話は、それほど長く続かない。
ミレーネは、本のオススメを聞いて近くの席に座る。
以前のように近い距離。
けど見る方向はもう違っているんだろうと思ったけど。
この時間は落ち着いた日常を思い出せて、ほっとできた。
(変化に疲れていたのかも知れない。)
のんびりした時間を共有したい気分だった。
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