お狐長屋の両隣り [完結]

BBやっこ

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お出かけ

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お狐様の社の前を掃き掃除し、おすみはひと息ついた。

落ちた茎のような部分ががよく集まる。

今日は寺子屋がお休みで、大家のおとそのお供をする予定だ。

なんでも和菓子を買いに行くそうだ。
船を出してもらえる。

旦那さんと会えるかもしれないって
おとそさんは浮き足だっている。

恋する女は強いと聞いたけど、大家さんが強いとは思えない。
重い物が持てないからね!
漬物石を持つのにも苦労していたもの。

荷物は、縫い上げた浴衣が3つ
頼まれたものらしい。

ちゃんとお代をもらって仕立てることもあるくらい、裁縫ができてすごい。
あたしも時々教わっているけど、なかなかうまくいかない。

夕暮れには、目が弱いので教えてもらえないけど
時々、約束して教えてもらってる。おとそさんは教えるのが上手だ。


自分の櫛で、あたしの髪を梳いてくれた。
ちょっとおしゃれした気分でお出かけする。

後ろで荷物を両手でもって歩く。
これがお付きの人の作法だって三ちゃんが言ってた!

あたしは、お付きの人にむいているとおもう。

「行ってらっしゃいやし!」
三ちゃんがお留守番で

その声に貞吉が出てきた。
「おや、お出かけですか。お気をつけて」
と軽く挨拶を交わし、頭を下げた。

頭を上げると、貞吉の後ろに見習いの男がいるのに気付いた。
影になっている位置から、少し覗く顔に

似てる

格好も違うから雰囲気が変わる
だけど、印象に残りづらいが優男。

見間違い?

何故若旦那の格好だったのか

帰ってきたら
こっそり
三ちゃんに相談することにした。



頼まれごとを済ませて手荷物はない。

次には、和菓子屋さんで饅頭と干菓子を購う。
お菓子を受け取りしずしずと後ろを歩こうとしたら

「前にどうぞ」と場所を移動された。監視だろうか?食べないよ。

約束の店でお昼を食べる

旦那さんが来れるかわからないけど
半刻待った。

「急ぎの用が入った」と言付けを受け、

よくあること
なのですんなり船で長屋に戻ることになった。

残念な気持ちもあるが、しょうがない。

手が空いたら長屋へ
来てくれるだろうと前向きな大家さんだった。

長屋へ帰ると、三左が薪を割っている音がした。


「さんちゃん!」と以前の約束で
遠くから声をかける

危ないから近づくと怒られるのだ。
拳骨は嫌だ。本当にいたいのだ。

「お帰りなさいまし」と大家さんに挨拶したら
薪をまとめて、休むようだ。

おすみは水を用意した。

「どーぞ」

「ありがとよ」

見た目は怖く、おすみといると人攫いに見える三左。

ふぅと肩にかけている手拭いで汗を拭いた。
力仕事をしてもらえて大変助かっている。

今日は泊まって行くだろう。


ちょうど良いから、昨日の掏摸の話をしようと思うおすみだった。
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