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平民は乙女ゲームの終わりを知った【その後】
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うちのカフェには、常連が多い。
毎日のように通ってきて
意外と器用にレース編みをしていくヒロイン様、セレス。
手も動いているが、口は止まっていない。
教室の女の子達に刺激を与え、お悩み相談所になってきた。
手が止まっていないならいい。
帰りにカフェにも寄ってくれる。
「ガキに興味ないのよ!可愛くないガキ!」
元々、年下よりおじ様が好みらしい。
悪役令嬢の弟ポジの子息に、逆恨み中だ。
ちなみに、前世の記憶が戻ったのは魔力暴走を起こした後、学園に案内されたときだとか。
まんま、乙女ゲームのオープンだったって。そりゃファンとして滾るわと親交を深めた。
馬が合い、仲良く友達やっている。
常連入りはもう1人。
「このスープは、質素だが旨い。」
のんびり過ごす姿が
なんか、カピバラに見えてきた。今世にいないけど。
この元王子様は、鴨の子のようにヒロインについてきていた。
暢気な元王子様の要望に応えて、スープの改良をしたところ…
売り上げアップした。
その縁で、父母と面識ができ、“筋肉第一”に心頭して鍛え始めた。
おい。父。
それ、王子ぞ?元か。
「ウェルカム筋肉!」と、各地をふらふら巡っている。
元ヒロインのセレスは、
「あんたね、男なんてこっちが使ってやればいいのよ」
毒舌占い師になった。うちでコーナーを陣取っていた。
「配下を増やすわ。ハーレムを形成する!」と豪語し、男女の縁を結んでいる。
なんでか聴けば、『恩を売っているんだ』とのこと。
わたしも配下の1人になっていて、
占い館に出資した。
「倍で返すわ!」のセリフ通り、お客さんが増え
お金も配当金をくれる。
出張費の取れる貴族のお客さんも多くなったらしく、
「貴族を支配下において、王家を裏から牛耳ったる!」と言っていた。
まあ、やれるかもしれない。
経営が黒字で結構だが、腹も黒い。
貴族相手にも、やっていけるだろう。
王子はマッチョの道を突き進んでおり、父の野菜を卸す仕事の手伝いをたまにしている。
たまになのは、出入りの店のアドバイスで活性化をさせている。
コンサルタント業か。のびのびと頭脳労働もしている。
事あるごとにうちのカフェに寄っている彼だが、
何故か元ヒロインの方への興味は薄い。
わたしが「今日のスープをくれ」と微笑む彼を心の中で拝んでいるのは内緒だ。
国は第二王子と公爵令嬢の婚約が成り、お祝いムードが街に降り注ぐ。
それぞれ
乙女ゲームのその後を楽しめれば良いんじゃないかなと今を享受する。
うちは、元ヒロインと元王子の御用達の家と化している。
もっと後には、
野菜売りの青年とハンドメイド作家がゴールインし、
乙女の夢が叶う。
それは、
ゲームではなく、わたしの人生のワンシーンだ。
fin.
毎日のように通ってきて
意外と器用にレース編みをしていくヒロイン様、セレス。
手も動いているが、口は止まっていない。
教室の女の子達に刺激を与え、お悩み相談所になってきた。
手が止まっていないならいい。
帰りにカフェにも寄ってくれる。
「ガキに興味ないのよ!可愛くないガキ!」
元々、年下よりおじ様が好みらしい。
悪役令嬢の弟ポジの子息に、逆恨み中だ。
ちなみに、前世の記憶が戻ったのは魔力暴走を起こした後、学園に案内されたときだとか。
まんま、乙女ゲームのオープンだったって。そりゃファンとして滾るわと親交を深めた。
馬が合い、仲良く友達やっている。
常連入りはもう1人。
「このスープは、質素だが旨い。」
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なんか、カピバラに見えてきた。今世にいないけど。
この元王子様は、鴨の子のようにヒロインについてきていた。
暢気な元王子様の要望に応えて、スープの改良をしたところ…
売り上げアップした。
その縁で、父母と面識ができ、“筋肉第一”に心頭して鍛え始めた。
おい。父。
それ、王子ぞ?元か。
「ウェルカム筋肉!」と、各地をふらふら巡っている。
元ヒロインのセレスは、
「あんたね、男なんてこっちが使ってやればいいのよ」
毒舌占い師になった。うちでコーナーを陣取っていた。
「配下を増やすわ。ハーレムを形成する!」と豪語し、男女の縁を結んでいる。
なんでか聴けば、『恩を売っているんだ』とのこと。
わたしも配下の1人になっていて、
占い館に出資した。
「倍で返すわ!」のセリフ通り、お客さんが増え
お金も配当金をくれる。
出張費の取れる貴族のお客さんも多くなったらしく、
「貴族を支配下において、王家を裏から牛耳ったる!」と言っていた。
まあ、やれるかもしれない。
経営が黒字で結構だが、腹も黒い。
貴族相手にも、やっていけるだろう。
王子はマッチョの道を突き進んでおり、父の野菜を卸す仕事の手伝いをたまにしている。
たまになのは、出入りの店のアドバイスで活性化をさせている。
コンサルタント業か。のびのびと頭脳労働もしている。
事あるごとにうちのカフェに寄っている彼だが、
何故か元ヒロインの方への興味は薄い。
わたしが「今日のスープをくれ」と微笑む彼を心の中で拝んでいるのは内緒だ。
国は第二王子と公爵令嬢の婚約が成り、お祝いムードが街に降り注ぐ。
それぞれ
乙女ゲームのその後を楽しめれば良いんじゃないかなと今を享受する。
うちは、元ヒロインと元王子の御用達の家と化している。
もっと後には、
野菜売りの青年とハンドメイド作家がゴールインし、
乙女の夢が叶う。
それは、
ゲームではなく、わたしの人生のワンシーンだ。
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