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異世界ダイブ

10-③

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魔物討伐の活躍を挟みながら、カイナは魔物素材の勉強をしている。

<ドラゴンって色々いるんですね。>
<蜥蜴ってものから、恐竜まで色々とあるよ。>

<強い、加工がしやすいらしく防具には、最適だ。>


部屋の一室で通信しながら、覚えるためにノートにまとめている。
ボイス入力と出力ができるチャット、資料のリンクを飛ばしてもらいながらコメントをたまに見る。

<海の魔物の素材って、服には関係なさそー?>

カイナはコメントで打ち込み入力する。
[クジラの骨は、コルセットのボーンに使われてたことがありますよ。]

<へえ~、生臭くないのかな?」.>
<手に入るの毛皮が多いから、コートとか欲しいよな。>

<雪山探索になあ、でも太るじゃん>

(太る?着太りするって意味かな。)
たまに独特の省略がされているのを解読しながら、要望を聞き取る。

<動きやすくて、使い勝手が良いといいんだけど>

「温かくて着膨れしない薄手の素材は必要そうですね」
カイナの声で、音声入力もバッチリ反応した。


時間をもらい、勉強会兼昼食会。答えたくれるのは、技術屋さんと若手さん。

「優先権みたいな事ですか?」
「交渉材料としても使われる。そこはギルド員の手腕だな。」

「へー」

若手さんは範囲内ではないらしいが、データの閲覧で交渉結果が掲載されているらしい。

「ポータルが使えるなら、交渉の幅が広がるよね。神殿で許可が得られればっていう条件がつくけど。」
「交渉の余地はあるでしょうか?何%か納めるとかで。」

カイナはデザイン企画を通した時を思い出す。あまり高圧的だと関係に響く。ここの方針は、関係性を重視して交渉は慎重にが基本方針。


「服って、ゲーム上でなら試して良いですか?」

「データとして反映できるか?」
「テストケースになるなら、許可とってできるんじゃないっすか?」

どの組み合わせがよいか試して、レシピ化。
フィッティングに性能のチェック

あちらに持って行くなら、そのモデルで検討しなければ。
「白い空間で、できますか?」

「まあ、技術と研究が協力すれば。」

機能性と仮想空間データ化で分野が分かれている。

「やりましょうよ!何がどれだけいるか分かれば計画が立てやすいし、どんな性能が出るのか気になりませんか?」

「計画的に進む」
「性能のチェック」

研究と技術に、言葉が刺さったらしい。

「デザインもいじれるのが理想です!」

そこからは、カイナの無双だった。企画立案、それぞれに手順の最短化とデータ取得。

「これから忙しいですよ」
「まあ、討伐組みの依頼達成が早まれば利益にもつながるでしょ。」

「デザイン案、機能性の向上。新しい素材の普及。宝石や酒は貴族向きだ」
「包装や流行は女性貴族向けに?」

食い込む余地があるみたい。カイナ中心のチームが発足し、白い空間の利用許可をもぎ取ったのだった。
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