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IV 新たな道行き
休み ①
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自分の温もりだけだと気づき、目を開けた。
ここのところずっと一緒の相手が居らず
部屋が明るいことから
寝過ごしたと言える時刻であることはわかった。
ただし、今日は休みだ。
ソロの冒険者の時のように、身体の調子を確かめながら
ごろりごろりとして、ベッドから出る。
最初に朝の挨拶をしていた相手は、どこに行ったのか?
昨夜聞いたか覚えがなかった。
考えながら、さっさと身支度をする。
昨日聞いたのは、1日休みで、その次の日に出発すること。
「十分に休んで」とシュルトに言われて、
「寝たから大丈夫」と言ったらロードに寝支度に連れて行かれ…。
とまあ、頭がボーッとするけど魔力は戻った。
寝室から出れば、
ソファから「アラ、おはよう。」と声がかかる。
書類を見ていた、シュルトに挨拶した。
「荷造りで手伝うことある?」
「バッチリ、終わってるワヨ~」
既に、終わっていて、すぐにでも出れるらしい。
魔力の充填ならできると申し出ておいて、
ブランチを食べることにした。
宿の人に手持ちにない、新鮮なミルクを頼み、
午後から厨房を借りれるか聞いてもらった。
すっかり日が高くなった窓の外の景色が目に入り
明日には見れないのだと思いながら、
軽く食事をすることにした。
塩味の効いたパンケーキとサラダ、燻製肉を胃におさめる。
きのこスープを飲んだ。
食事を終えたところに、
「紅茶ちょーだい?」隣に来た
あくびをしているキースに、熱いのを淹れて出した。
セリは魔法の練習を兼ねて、飲み物を冷やすことにした。
自前の木のコップに、ミルクを入れた紅茶。
魔力を操り、冷たくする試みだ。
じっと見つめ、魔力を集中してやってみたが、
多少?冷えた気もしなくない温度の、紅茶を飲む。
たぶんアイスミルクティーだ。
余裕がある時や飲みたくなった時に
試しているが、氷の生成は難しい。
そこで、お湯を出す時のように、水に他の魔力を加えてできないか?
とやっているのだが結果はふるわない。
「何、変なことやってるの?」
と言われたので、キースに説明した。
「ふーん。ボクなら」コツン、コツンと氷の欠片を出した。
すぐ溶けそうだが、冷たい。
「これを重ね掛けすれば、小石くらいの大きさにできるね。」
なるほど。重ねていくのか。
水の粒を出して見せると落ち込んだ。
「凍らない」
セリは、水魔法の扱いには自信があったが、氷魔法が苦手だ。
全然凍らない。
「そもそも、なんであれだけ水を操れて凍らないの?」
キースと話をする
凍らせる勢いで貫くなど、形成の勢いも重要。
戦闘での水魔法は、使い勝手が良くない。
使えれば大きな戦力だが、
冷たくなれば良い方のセリ。なぜ凍らないのか?
隣で向かい合って白熱する議論を交わしていた。
間に、
手が入ってきた。
「近い。」不機嫌な声色のロードだった。
「お帰り!」
「お帰りなさい」キースとセリが今気づいた様子だった。
苦笑しつつ「仲良いな」とカナンが続きソファに座るのだった。
ここのところずっと一緒の相手が居らず
部屋が明るいことから
寝過ごしたと言える時刻であることはわかった。
ただし、今日は休みだ。
ソロの冒険者の時のように、身体の調子を確かめながら
ごろりごろりとして、ベッドから出る。
最初に朝の挨拶をしていた相手は、どこに行ったのか?
昨夜聞いたか覚えがなかった。
考えながら、さっさと身支度をする。
昨日聞いたのは、1日休みで、その次の日に出発すること。
「十分に休んで」とシュルトに言われて、
「寝たから大丈夫」と言ったらロードに寝支度に連れて行かれ…。
とまあ、頭がボーッとするけど魔力は戻った。
寝室から出れば、
ソファから「アラ、おはよう。」と声がかかる。
書類を見ていた、シュルトに挨拶した。
「荷造りで手伝うことある?」
「バッチリ、終わってるワヨ~」
既に、終わっていて、すぐにでも出れるらしい。
魔力の充填ならできると申し出ておいて、
ブランチを食べることにした。
宿の人に手持ちにない、新鮮なミルクを頼み、
午後から厨房を借りれるか聞いてもらった。
すっかり日が高くなった窓の外の景色が目に入り
明日には見れないのだと思いながら、
軽く食事をすることにした。
塩味の効いたパンケーキとサラダ、燻製肉を胃におさめる。
きのこスープを飲んだ。
食事を終えたところに、
「紅茶ちょーだい?」隣に来た
あくびをしているキースに、熱いのを淹れて出した。
セリは魔法の練習を兼ねて、飲み物を冷やすことにした。
自前の木のコップに、ミルクを入れた紅茶。
魔力を操り、冷たくする試みだ。
じっと見つめ、魔力を集中してやってみたが、
多少?冷えた気もしなくない温度の、紅茶を飲む。
たぶんアイスミルクティーだ。
余裕がある時や飲みたくなった時に
試しているが、氷の生成は難しい。
そこで、お湯を出す時のように、水に他の魔力を加えてできないか?
とやっているのだが結果はふるわない。
「何、変なことやってるの?」
と言われたので、キースに説明した。
「ふーん。ボクなら」コツン、コツンと氷の欠片を出した。
すぐ溶けそうだが、冷たい。
「これを重ね掛けすれば、小石くらいの大きさにできるね。」
なるほど。重ねていくのか。
水の粒を出して見せると落ち込んだ。
「凍らない」
セリは、水魔法の扱いには自信があったが、氷魔法が苦手だ。
全然凍らない。
「そもそも、なんであれだけ水を操れて凍らないの?」
キースと話をする
凍らせる勢いで貫くなど、形成の勢いも重要。
戦闘での水魔法は、使い勝手が良くない。
使えれば大きな戦力だが、
冷たくなれば良い方のセリ。なぜ凍らないのか?
隣で向かい合って白熱する議論を交わしていた。
間に、
手が入ってきた。
「近い。」不機嫌な声色のロードだった。
「お帰り!」
「お帰りなさい」キースとセリが今気づいた様子だった。
苦笑しつつ「仲良いな」とカナンが続きソファに座るのだった。
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