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IV 新たな道行き

ソファで休憩 ②

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ロードとカナンが冒険者ギルドに顔を出しに行っていた。
追加依頼の完了報告と、出発する旨。

その時、冒険者ギルド長から
「他の依頼も!」とごねられたそうで、不機嫌なロードだった。

その上帰ってきたら
起こすつもりのセリが起きていて
キースと接近していた。

これで不機嫌にならないわけが無い
とカナンが読めたが、黙っておいた。

『竜の翼』としては、貿易街は、居心地の悪い冒険者ギルドとして認識された。
まあ。やることやって、貰うもんはもらった。

カナンが机に出したのは、
「討伐報酬と魔石!受け取ってきたぞ~!セリが仕留めたんだってな~。」
頭を撫でるのはクセなんだろうか。カナンがぐりぐり、セリの頭を撫でている。

ロードがそれを威嚇していても、「これくらいな!」と堂々と笑う。
セリの上で繰り広げられたやり取りは、ロードに抱えられたままだ。

セリがソファから浮いているので、座らせてもらえるようロードを見る。
キースは、カナンの手からすり抜け逃れていた。

ひと通り、戯れあったので
4人で座り直す。
カナンとキースが座り、反対側にはロードの膝の上に、セリ。

広いんだから、ひとりで座らせてほしいと思うのは
セリだけだった。

カナンもキースも
「これがいつも通りだな!あのロードがなー。セリちゃん頑張れ!」
「勝手にやれば~?」
それぞれ、受け入れていた。

話を戻すと、
グスタフは武器のことで店に行ったそうだ。
ビックバードの羽を使って、矢に付与を試すらしい。

自分のも試してみたいとセリは考えたが
風の魔力が通りやすいと、威力と反動が強くなる。
大弓くらい頑丈で、力がないと制御が難しいと話を聞いた。

風魔法は軌道に添わせるくらいならできるが、筋力が足りない。
セリには向かない装備らしい。
残念だと思ったが、他に利用ができないか考え出した。

「魔石はB級とSに近いAだな!」サイズが違う黄色の魔石
S級にはなかなか認定されない。高級であることは変わらない。色も濃い気がする。
セリが仕留めたのと、ロードが始末した特殊個体。

「魔石はそれぞれで、キースに討伐金を多くでいいか?」
了承を得て、セリは魔石を手に入れ、護衛の礼金も入った。
何に使えばいいのか。

風と相性の良い魔石…
売るのも良いが、装備に使えないだろうか?
弓に付けるなら、矢の補佐に使える

風で勢いをつけて、スピードの威力も上げられる。
加工代と職人に頼むとしたら…

算段を考える。
そんなセリを見ていたロードが、真面目に声をかけた。
「セリ…話があるんだ。夜に時間をくれないか?」

いつもより緊張した真面目な顔で言うロードに
何の話だろうかと思ったが、
了承した。

キースは本の代金の足しにするらしい。

カナンは、
「昼、何食う?」と話を変えた。

セリは、ミルクをもらった時に聞いた
調理場が使える

そこで食べるのはどうかと提案したのだった。
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