【完結済み】ハニーBeeは香り高い味がする<BLジャンル>

BBやっこ

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美少年

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休日明け

料理長に休みの届けを出してくれたことに、お礼を言い

休みの日に屋台料理を食べたと報告。それと同時に
「こんな料理あったら美味しそう!」と前世の知識を混ぜて伝えておいた。

向上心と柔軟性を持つ料理長なら、完成させてくれるだろう。
ふふふっもちろん(味見で)協力は惜しまないよ!

もっと複雑で手間が必要な料理は、図書室に行けるようになってからにしよう。
変なボロが出ても困るし、口で伝えるのも難しい。

本があれば、説明やこの世界の方法を応用してもらってできるかも。
まだ味わったことのない、(前世で)知ってる料理を口にするのだ!

舌は肥えているし、香りも敏感。これを聞くと
料理人にむいてそうだけど、『作るより食べたい』なのと
大雑把な性格には合わないと思っている。

だけど、
僕がどこの所属になっても食堂はお世話になるんだから!
料理長が楽しそうなのでお任せすることにした。

情報提供とばかりに
甘味、デザートの話をして、お茶休憩をしていたら訪いがあった。


「君が、ビー君ですか?」

文官のかっちりした服、小柄な人物に声をかけられたので、立ち上がる。
ふわっと“ラベンダー”
なじみの香りに嬉しくなった。

「はい!そうです。」

子供らしく元気な声で答える。
その声は、調理場の音に埋もれない高めの声だった。

ダダダダダッダ…野菜をみじん切りする音が、背でこだましている。
さすが見習いでも料理人。良いリズムで背も伸びでいる。

僕は皮切りはするものの、お手伝い程度。
その見習いよりは小柄で、僕より背が高い目の前の人物。

一般的に見れば子供の背丈、この人

美少年だ。

所作が仰々しさもなく、自然と美しい。
これほどまで身につけるのは、意識が高く向上心が必要だと思った。

執事とか?
そう思ったが、執事喫茶でしか見ていないので素敵だという言葉で第一印象をまとめた。


「文官長とお会いしていただきたいので、ついてきてもらえますか?」
話に聞いた、召喚のようだ。

それに応じて移動する。料理長に軽く挨拶したが、もう料理のことで頭がいっぱいになってそうだった。
頼もしいが苦笑いが浮かぶ。

よく僕の場所が分かったなあと驚いたけど、だいたいこの食堂で手伝いをしている。
その動きがわかっているんだろうと思った。

美少年の後をついていき、
上部へ上がる。

ここへ来たのは56(ゴロー)さんのことがあって、インテリ眼鏡様と会った時以来だ。

こわい人に絡まれたくないもの。
それに、立ち入って良いって許可ない場所は、立ち入らない方が身のためだと思う。

新顔がいたら、
罪をなすりつけられるか
悪に手をかせと強要させられるか?


許可って大事。身を守れるもの。
少々、ビクつきながらそれを出さないように、黙ってついていく。

「どうぞ」と促された部屋に入り、勧められた椅子にお行儀良く座る。

色々高そうな物たち。

紅茶をいただく、前に座った美少年を

(綺麗な所作だなあ~)
真似したくてじっと直視してしまう

口をつけたて紅茶
ハチミツが入っているのがわかる

甘さが抑えられた味に、嬉しさが抑えられない。


「お気に召しましたか?」
「はい!美味しいです。」

上部に連れて来られて緊張していたのが、少し和らいだ。

「良かったです。では、僕とお話しをしましょう。」ニッコリ微笑まれたけど、
面談の雰囲気を察知し、居住まいを正しました。

“正解です”といってるようにニッコリされたので
心して答えようと思います。

「休日を食堂の料理長に申請して取り、それまでは
食堂で下働きの手伝い、その次に掃除という流れで仕事されてましたね?

仕事ぶりの評判も良く、
休憩時間も楽しそうだったと報告を受けてます。」とくくられ、

やっぱり見られていた、評価されるようだ。
城での過ごし方の確認と、希望を聴かれました。


「所属の希望は何ですか?」

「できれば、文官を希望しています。」

と答えました。
「そうですか。では、文官長と対面願います。」

と言い渡されました。
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