62 / 70
旅の行き先
新年の初め
しおりを挟む
新たな年
ワイワイと騒ぎ、新たな風を迎え入れ祝う。
そんな王都の賑わいから離れた『竜の翼』の拠点。
メンバーはほぼ居なかった。
正確には、セリとロードがいる。
『他のメンバーは退散した』のが正しい。
グスタフとキースはそれぞれ、仕事先の所に顔を出しに。
王都の店で奥さんと過ごすシュルトと、この辺は例年通りの習慣だ。
特にシュルトは、本店の家族兼職人の世話や挨拶の品を受けたり、かかりっきりなる。
飲み歩いて新しい日を祝うのが、独身男の過ごし方で。
逃げるが勝ちと言い残して王都へ繰り出すカナンが一番、新年の喧騒を味わっている。
宿泊は、シュルトの紹介で宿をとっているらしい。
用意周到に、拠点を離れる残ってもイロイロとお察しだった。
ロードは元々、寝て過ごしていたので少々セリ向けに食事の用意が増えただけ。
楽しみも増えている、か。
風呂、テラス、俺たちの部屋。
たっぷり女の肌を味わうつもりでイロイロ用意していた。
実は、他のメンバーからの差し入れもある。
収納鞄にある食事と酒もその一部だ。
魔法であら不思議?(不思議ではないが)料理が並ぶ
女は酒、アルコールを好まないので、料理に合いそうな飲み物を。
飾りつけを一緒に用意して
お喋りを楽しみ、イチャイチャして過ごす。
平穏な時間
男と女はラブラブといちゃつき、
料理に満足し、片付ける皿なんかは…目の前から消した。
後々まとめて綺麗にするとして。
豪華で長細いキャンドルに灯された火
日が暮れ、雪がちらついたが積もりそうにはない。
暖炉の火を見ながら寄り添って座る。
男に全身を預けて寄りかかる女は、すっかり寛いでいる。
満腹感に浸っているが、まだまだ寝るには早い時間。
そういえばとロードが何かを取り出している。
年初めの贈り物
ロードとセリもメンバーに渡していた。
お酒と、胃薬だ。
いつも通りカナンのコレクションからも選んだ酒のセットを、それぞれが好みそうな酒を配っている。
楽だし。とはロードの本音だがそれぞれが重宝している。
久々にのんびり友人や家族と過ごす時に、高価な酒のしめりは料理をより美味しくする。
その分食べ過ごることも…しばしばだが、今回はセリの調合した優しい胃薬が活用する。
本人ではなく、周りがとつくが。
ロードがメンバーからの贈り物も預かっていて、机に並べる。
綺麗に包装され、箱に入ったものもある。
メンバーの個性が出る見た目に、カードが添えられていた。
以前は違った贈り物は、
2人に楽しんで貰おうと、開封する順番が決められていた。
最初はシュルトのリボンで縛られてある袋。
小洒落た見た目は、女向けの可愛い品。
雑貨屋に売っていそうなものかとリボンを解くと、球体が出てきた。
「石鹸か?」
“のんびりお風呂でドーゾ”
言葉の通り、一緒に部屋に入り
湯に沈めるらしいソレを入れた。
フラワー風呂とでも呼べばいいのか。
ロード向けに香りはふんわり香る程度に、目で楽しめるようにお湯の上を花びらが揺蕩っていた。
ワイワイと騒ぎ、新たな風を迎え入れ祝う。
そんな王都の賑わいから離れた『竜の翼』の拠点。
メンバーはほぼ居なかった。
正確には、セリとロードがいる。
『他のメンバーは退散した』のが正しい。
グスタフとキースはそれぞれ、仕事先の所に顔を出しに。
王都の店で奥さんと過ごすシュルトと、この辺は例年通りの習慣だ。
特にシュルトは、本店の家族兼職人の世話や挨拶の品を受けたり、かかりっきりなる。
飲み歩いて新しい日を祝うのが、独身男の過ごし方で。
逃げるが勝ちと言い残して王都へ繰り出すカナンが一番、新年の喧騒を味わっている。
宿泊は、シュルトの紹介で宿をとっているらしい。
用意周到に、拠点を離れる残ってもイロイロとお察しだった。
ロードは元々、寝て過ごしていたので少々セリ向けに食事の用意が増えただけ。
楽しみも増えている、か。
風呂、テラス、俺たちの部屋。
たっぷり女の肌を味わうつもりでイロイロ用意していた。
実は、他のメンバーからの差し入れもある。
収納鞄にある食事と酒もその一部だ。
魔法であら不思議?(不思議ではないが)料理が並ぶ
女は酒、アルコールを好まないので、料理に合いそうな飲み物を。
飾りつけを一緒に用意して
お喋りを楽しみ、イチャイチャして過ごす。
平穏な時間
男と女はラブラブといちゃつき、
料理に満足し、片付ける皿なんかは…目の前から消した。
後々まとめて綺麗にするとして。
豪華で長細いキャンドルに灯された火
日が暮れ、雪がちらついたが積もりそうにはない。
暖炉の火を見ながら寄り添って座る。
男に全身を預けて寄りかかる女は、すっかり寛いでいる。
満腹感に浸っているが、まだまだ寝るには早い時間。
そういえばとロードが何かを取り出している。
年初めの贈り物
ロードとセリもメンバーに渡していた。
お酒と、胃薬だ。
いつも通りカナンのコレクションからも選んだ酒のセットを、それぞれが好みそうな酒を配っている。
楽だし。とはロードの本音だがそれぞれが重宝している。
久々にのんびり友人や家族と過ごす時に、高価な酒のしめりは料理をより美味しくする。
その分食べ過ごることも…しばしばだが、今回はセリの調合した優しい胃薬が活用する。
本人ではなく、周りがとつくが。
ロードがメンバーからの贈り物も預かっていて、机に並べる。
綺麗に包装され、箱に入ったものもある。
メンバーの個性が出る見た目に、カードが添えられていた。
以前は違った贈り物は、
2人に楽しんで貰おうと、開封する順番が決められていた。
最初はシュルトのリボンで縛られてある袋。
小洒落た見た目は、女向けの可愛い品。
雑貨屋に売っていそうなものかとリボンを解くと、球体が出てきた。
「石鹸か?」
“のんびりお風呂でドーゾ”
言葉の通り、一緒に部屋に入り
湯に沈めるらしいソレを入れた。
フラワー風呂とでも呼べばいいのか。
ロード向けに香りはふんわり香る程度に、目で楽しめるようにお湯の上を花びらが揺蕩っていた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる