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1-2 目立つ男
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冒険者ギルドに入ると、少しざわついた。
「騎士さまだ」と熱の篭った声に、目が合った女性には微笑んで応える。
男はいつも通りに受付へ真っ直ぐ向かった。
女冒険者も、魔力による身体能力や魔法で十分稼げる。古今東西、逞しいのは国の底力を見れたりする。
顔を知った冒険者くらいしか出入りしない。つまり新参は目立つし話題に出る。
男にとって黄色い声は、熱い関係を望んでいるのではなく、楽しみとして活力にしているだけ。
何かする・される中というより挨拶する距離感だ。
視線は、どんな意味が含まれるのか判断材料になる。
(不審より、興味が強いか。)
敵意や妙な視線より好奇心に満ちた目が向けられていた。いつもの事だ。
単独の冒険者の扱いは、胡散臭さが拭えないものであるし『勧誘されない理由でもあるのか?』と訝しむ。
冒険者は、通常クランという集まりに所属する。その土地で収穫を取り合わない協定だったり、魔物の討伐で組むために冒険者ギルドに申請されている制度だ。
長く所属する者もいれば、短期に契約として申請することもある。長居せずとも、仮で食客という扱いを受けて力を貸借りしていた。
この国では、クラン同士が拮抗しており大体の冒険者が所属している傾向にあった。男は何処かのクランに入る気はない。
「クリス様、お待たせしました。」
受付から本名ではなく呼び名で声をかけられる。家名など使う事もほとんどない。
自身が名乗る必要もなくなった。
高明な騎士の名でもあり、聖女と讃えられた女性の名前でもある。
クリスティン、クリスティーナと貴族にも好まれ愛称でクリスにする事が多い。
つまり、よくある名前だが、気に入って使っている。
ただのクリスだ。
まあそうなると、同じ名前なんて事もある。そうなると特徴やクラン名で判断される。
通り名がつくほど有名だと、名前よりそっちで呼ばれる。名誉なんだそうだが。
ちなみに今の私の二つ名は“騎士サマ”だ。
名前を知らずとも、『騎士サマのような冒険者』と受付で聞けば私に辿り着くらしい。
「なぜだろうか?」
「それっぽいからでしょう」
受付に尋ねた答えだ。“なんとなく”とは、改善の余地がないと思う。その微笑みは有無を言わせない
顔が売れる、名が売れるのを良しとする冒険者稼業だが面倒ごとのが多いだろうに。
男が冒険者の枠に入っていないかもしれないと頭を掠めた事は、除外した。
ギルドは監視者の立場をとるが、特色が濃く出る。
しかし基本は冒険者の活動をフォローする組織である事。
冒険者の行動や言動の把握は、受付の業務でも重要な点でもある。
情報収集、交換をするのも業務の一環。それを抜きにしても騎士サマとの会話は役得だ。
荒くれものが多いし、話を何回しても聞かない男たちが多いが。この方とは楽しい会話ができる。
あとで女性の冒険者に話を聞きだすために、就業後に捕まるだろうけど。
逸脱しない程度には、答えても良いだろう。ただ酒と酒のツマミに、素敵な人の話はより美味しい時間を過ごせる。
お蔭で美味しい思いをさせてもらっているので。その分、良い情報を提供できるようにしようと思う。
冒険者ギルドは単独で冒険者をしているクリスとの繋がりを辿れる方法だ。
出身も、何をしていたかも分からなくっても冒険者の記録を辿れる。
どんな依頼を受けたか?最後の依頼を受けてからどのくらい期間が空いたか。
依頼の達成や指名依頼の内容は、受付では蓄積されたギルドに残る情報は、開示されない。
違反、違法に手を染めていない事だけ分かっている。
それと少しの申し送り程度の内容。
『問題なしの冒険者』
特筆する事はないようで、受付でにこやかに対応した。これくらい和やかな対応をいつもできると良いなどと夢想するほどに。まあ、無闇矢鱈と絡んでくる冒険者が出ないのが、有り難がたいと思っている。
しかしその近くで、受付にいる男を女冒険者達が「お茶へ誘おう」と囁き合う。
受付をしている冒険者に絡む男たち、酔っ払って暇なのが絡まない。
「今日も依頼を受けないみたいだし!」
「けど、依頼を受けてくれた方が話しかけてやすくないかい?」
冒険者の中にも柄でもなくお茶に誘うか?互いに見合って結局、誘えていない。
いや、正確には声をかけた者はいたけど予定があると躱されてしまった。
皆、馴れないタイプの男に戸惑っているのか。
「あんたがしなよ」
「私はもう声をかけた!」
「酒に誘う方が良いかな?」
囁かれるが、行動はしない。
「酒屋で待ち伏せするかい?」
「お茶している茶店なら知ってるけど。」
「呑み屋は分からないのか?」
男の雰囲気で紅茶が似合うと思う。
「酒を飲んでいるのを見たのだが、声をかけ辛いくらい素敵だった!」
女が集まれば姦しい。
冒険者ギルドで既に呑んでいる男たちは、その様子を見ているだけだ。
もう、揶揄って返り討ちにあったばかりだった。
危機意識がないと、冒険者稼業などやってられない。
まだ男に関して騒いでいる女達を気にする事なく、男は冒険者ギルドから出て行ったのだった。
単独の冒険者を不審がる筈が、そう洩らす者も少ない。
『あんなに目立つ男が何かしたという情報がない』
「詐欺師かも知れないぞ」
「女を誑かしていたとかな」
貴族なのか。落ちぶれたのか?酒の肴にはちょうど良い。タダだしな。
あの雰囲気の男が単独で冒険者なのは、不思議ではあった。
“どこかの貴族に気に入られて雇われていそうな面構え”
あんな優良そうな御仁が、なんだってこんなところの冒険者に足繁く通う?
「なんか商家の護衛でここに来たんだよな?」
「じゃあ、そこからまた依頼を受けて出て行くだろうよ」
面倒な関係性も、しんどい依頼も受けないと決めている男は
受付での誘いや依頼の打診を受けず、冒険者ギルドを出た。
森に入っての採取を受ける事にして、世話になっているアンリ商会へ向かう事にした事までは知らない冒険者達はまた杯を重ねていった。今日は休みだから、と。
依頼があっても終わったら呑んでいる男たちだった。
どんな種類のポーションが売れているかで、求められる薬草も違う。
薬草や魔物の素材は、店からの依頼が大半だ。
薬草詰みの護衛を頼みたいという依頼もあるらしいが、相手によっては高難易度依頼だ。
素人相手で、貴族関係だとほぼ・ほぼ面倒だ。冒険者達の共通認識である。
しかし、知り合いならまだマシだ。相互の関係性もあるし危機感もある。
クリスな個人的指名依頼を頼まれて行った事もあった。市を出している夫婦の護衛。
『果物の扱いが上手だ。』との御言葉も貰った。
追加報酬として、お礼のジャムなどもらっている。
クリスの依頼選びは、身体と勘を鈍らないために受けているようなものだ。
果実を探して、襲ってきた角ウサギを肉にしてと危なげない様子に
“働き者”
変な人ではないと広まったのは、護衛された夫婦の言もあったからだ。
こういった噂は流れやすく、また親しみ深くかんじるようだった。
男は市を通り、声をかけられれば会話をして、商会へと入店した。
「クリス様」
名前を呼んだのは商会の人間だ。そのまま、奥へ案内してくれる。
通されたのは、商売の交渉をするようの部屋だろう。
頼めば、商品も買える。
保存食になるものを頼み、出された良い香りのお茶を飲んだ。
半発酵茶の薄緑色を、慣れたように飲む。
紅茶ばかりの貴族の暮らしでは、あまり飲み慣れない色だろうに。
「何かお求めでしょうか?」
「カフェの豆はあるかい?」
カフェは夜通しの依頼に目覚ましとして飲まれる。
良い豆はとても旨いのだがその分、高い買い物だ。懐の心配はしていないため、了承して店に戻る。
クリスは、久々に自身の手で淹れてみようという気分になった。
「ガラスの器具が必要か。」
気紛れに始めるには、道具を揃えて腰を据えてやるか?
そう考え、簡易なものにしたのだった。
紅茶を婦人への手土産にして、貸家の部屋に戻ることにした。
今日も穏やか日々が過ぎたのだ。
「騎士さまだ」と熱の篭った声に、目が合った女性には微笑んで応える。
男はいつも通りに受付へ真っ直ぐ向かった。
女冒険者も、魔力による身体能力や魔法で十分稼げる。古今東西、逞しいのは国の底力を見れたりする。
顔を知った冒険者くらいしか出入りしない。つまり新参は目立つし話題に出る。
男にとって黄色い声は、熱い関係を望んでいるのではなく、楽しみとして活力にしているだけ。
何かする・される中というより挨拶する距離感だ。
視線は、どんな意味が含まれるのか判断材料になる。
(不審より、興味が強いか。)
敵意や妙な視線より好奇心に満ちた目が向けられていた。いつもの事だ。
単独の冒険者の扱いは、胡散臭さが拭えないものであるし『勧誘されない理由でもあるのか?』と訝しむ。
冒険者は、通常クランという集まりに所属する。その土地で収穫を取り合わない協定だったり、魔物の討伐で組むために冒険者ギルドに申請されている制度だ。
長く所属する者もいれば、短期に契約として申請することもある。長居せずとも、仮で食客という扱いを受けて力を貸借りしていた。
この国では、クラン同士が拮抗しており大体の冒険者が所属している傾向にあった。男は何処かのクランに入る気はない。
「クリス様、お待たせしました。」
受付から本名ではなく呼び名で声をかけられる。家名など使う事もほとんどない。
自身が名乗る必要もなくなった。
高明な騎士の名でもあり、聖女と讃えられた女性の名前でもある。
クリスティン、クリスティーナと貴族にも好まれ愛称でクリスにする事が多い。
つまり、よくある名前だが、気に入って使っている。
ただのクリスだ。
まあそうなると、同じ名前なんて事もある。そうなると特徴やクラン名で判断される。
通り名がつくほど有名だと、名前よりそっちで呼ばれる。名誉なんだそうだが。
ちなみに今の私の二つ名は“騎士サマ”だ。
名前を知らずとも、『騎士サマのような冒険者』と受付で聞けば私に辿り着くらしい。
「なぜだろうか?」
「それっぽいからでしょう」
受付に尋ねた答えだ。“なんとなく”とは、改善の余地がないと思う。その微笑みは有無を言わせない
顔が売れる、名が売れるのを良しとする冒険者稼業だが面倒ごとのが多いだろうに。
男が冒険者の枠に入っていないかもしれないと頭を掠めた事は、除外した。
ギルドは監視者の立場をとるが、特色が濃く出る。
しかし基本は冒険者の活動をフォローする組織である事。
冒険者の行動や言動の把握は、受付の業務でも重要な点でもある。
情報収集、交換をするのも業務の一環。それを抜きにしても騎士サマとの会話は役得だ。
荒くれものが多いし、話を何回しても聞かない男たちが多いが。この方とは楽しい会話ができる。
あとで女性の冒険者に話を聞きだすために、就業後に捕まるだろうけど。
逸脱しない程度には、答えても良いだろう。ただ酒と酒のツマミに、素敵な人の話はより美味しい時間を過ごせる。
お蔭で美味しい思いをさせてもらっているので。その分、良い情報を提供できるようにしようと思う。
冒険者ギルドは単独で冒険者をしているクリスとの繋がりを辿れる方法だ。
出身も、何をしていたかも分からなくっても冒険者の記録を辿れる。
どんな依頼を受けたか?最後の依頼を受けてからどのくらい期間が空いたか。
依頼の達成や指名依頼の内容は、受付では蓄積されたギルドに残る情報は、開示されない。
違反、違法に手を染めていない事だけ分かっている。
それと少しの申し送り程度の内容。
『問題なしの冒険者』
特筆する事はないようで、受付でにこやかに対応した。これくらい和やかな対応をいつもできると良いなどと夢想するほどに。まあ、無闇矢鱈と絡んでくる冒険者が出ないのが、有り難がたいと思っている。
しかしその近くで、受付にいる男を女冒険者達が「お茶へ誘おう」と囁き合う。
受付をしている冒険者に絡む男たち、酔っ払って暇なのが絡まない。
「今日も依頼を受けないみたいだし!」
「けど、依頼を受けてくれた方が話しかけてやすくないかい?」
冒険者の中にも柄でもなくお茶に誘うか?互いに見合って結局、誘えていない。
いや、正確には声をかけた者はいたけど予定があると躱されてしまった。
皆、馴れないタイプの男に戸惑っているのか。
「あんたがしなよ」
「私はもう声をかけた!」
「酒に誘う方が良いかな?」
囁かれるが、行動はしない。
「酒屋で待ち伏せするかい?」
「お茶している茶店なら知ってるけど。」
「呑み屋は分からないのか?」
男の雰囲気で紅茶が似合うと思う。
「酒を飲んでいるのを見たのだが、声をかけ辛いくらい素敵だった!」
女が集まれば姦しい。
冒険者ギルドで既に呑んでいる男たちは、その様子を見ているだけだ。
もう、揶揄って返り討ちにあったばかりだった。
危機意識がないと、冒険者稼業などやってられない。
まだ男に関して騒いでいる女達を気にする事なく、男は冒険者ギルドから出て行ったのだった。
単独の冒険者を不審がる筈が、そう洩らす者も少ない。
『あんなに目立つ男が何かしたという情報がない』
「詐欺師かも知れないぞ」
「女を誑かしていたとかな」
貴族なのか。落ちぶれたのか?酒の肴にはちょうど良い。タダだしな。
あの雰囲気の男が単独で冒険者なのは、不思議ではあった。
“どこかの貴族に気に入られて雇われていそうな面構え”
あんな優良そうな御仁が、なんだってこんなところの冒険者に足繁く通う?
「なんか商家の護衛でここに来たんだよな?」
「じゃあ、そこからまた依頼を受けて出て行くだろうよ」
面倒な関係性も、しんどい依頼も受けないと決めている男は
受付での誘いや依頼の打診を受けず、冒険者ギルドを出た。
森に入っての採取を受ける事にして、世話になっているアンリ商会へ向かう事にした事までは知らない冒険者達はまた杯を重ねていった。今日は休みだから、と。
依頼があっても終わったら呑んでいる男たちだった。
どんな種類のポーションが売れているかで、求められる薬草も違う。
薬草や魔物の素材は、店からの依頼が大半だ。
薬草詰みの護衛を頼みたいという依頼もあるらしいが、相手によっては高難易度依頼だ。
素人相手で、貴族関係だとほぼ・ほぼ面倒だ。冒険者達の共通認識である。
しかし、知り合いならまだマシだ。相互の関係性もあるし危機感もある。
クリスな個人的指名依頼を頼まれて行った事もあった。市を出している夫婦の護衛。
『果物の扱いが上手だ。』との御言葉も貰った。
追加報酬として、お礼のジャムなどもらっている。
クリスの依頼選びは、身体と勘を鈍らないために受けているようなものだ。
果実を探して、襲ってきた角ウサギを肉にしてと危なげない様子に
“働き者”
変な人ではないと広まったのは、護衛された夫婦の言もあったからだ。
こういった噂は流れやすく、また親しみ深くかんじるようだった。
男は市を通り、声をかけられれば会話をして、商会へと入店した。
「クリス様」
名前を呼んだのは商会の人間だ。そのまま、奥へ案内してくれる。
通されたのは、商売の交渉をするようの部屋だろう。
頼めば、商品も買える。
保存食になるものを頼み、出された良い香りのお茶を飲んだ。
半発酵茶の薄緑色を、慣れたように飲む。
紅茶ばかりの貴族の暮らしでは、あまり飲み慣れない色だろうに。
「何かお求めでしょうか?」
「カフェの豆はあるかい?」
カフェは夜通しの依頼に目覚ましとして飲まれる。
良い豆はとても旨いのだがその分、高い買い物だ。懐の心配はしていないため、了承して店に戻る。
クリスは、久々に自身の手で淹れてみようという気分になった。
「ガラスの器具が必要か。」
気紛れに始めるには、道具を揃えて腰を据えてやるか?
そう考え、簡易なものにしたのだった。
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今日も穏やか日々が過ぎたのだ。
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