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「ただいま帰りました」
事情を聞かれたクリスは、夕食どきに帰れた。襲撃された身としてはすぐ帰れた方ではないか?
冒険者ギルドに運び込むのも任せる事ができ、事情も軽くで済んだためだった。
『こっちで聴取を進めておくので、明日もう一度来てくださいね?お願いします!』と言われた。まあゆっくり行けば良いか。
「お帰りなさい」
「お帰りなさいー」
婦人とメイヤが迎えてくれる。メイヤがいるのは、婦人から料理を習っているところだったらしい。
「今日は町で買い物したんです!今度、街の依頼もこなしに行く約束をしました。」
「楽しめたようでよかった。」
女冒険者と町に居たのは知っていた。これは、狙われていたというべきか、誘い出しの囮にしたと教えるべきか?
(終わった事だし、いいか。)
クリスは黙っている方を選んだ。
野営に、家で活かすとスキル以外も磨く姿勢を見せているメイヤの姿を眺める。
冒険者の活動を続けながら、隠密スキルだけに頼らない生活を求める事にした。その一歩が料理らしい。
「人との関係において、胃袋を掴むのが強いんです!」
野営でも料理を任せられる冒険者は重宝される。上手いなら尚更だ。
今日の夕食はトリと野菜のスープか。弟達のためにスープを持ち帰って行った。
夕食は3人で、夫君に今日の騒ぎの事を聞かれた。
「何か面白いモノでもあったかい?」
夫君は市場に行っているのを知っているため聞いたがクリスの答えは正直だった。
「ああ、襲われました」
「あらあら。怪我はないですか?」
「ええ無傷です」
さらりと答える、普段通りに微笑んでいるクリスだ。
「暴れてきたようだの?」
「相手方が騒がしかっただけですよ」
何でもないように言ったが、夫君から婦人に言い付けられてしまう。
「自身は関係ないとは言っていないのがこの男の狡いところさな。」
微笑んで誤魔化しておいた。
「今回はクランの関わり合いはあるかの?」
話を転じ、商会としては信用がおける冒険者なのか?そういった情報は必要だろう。
信用のないクランに護衛の依頼をしないよう、回避しなければならない。
クリスはすんなり、否定する。
「いいえ、クランとは関係なく雇い入れたゴロツキでしょう」
確信がある言い方だった。2度の襲撃を受け同じクランが関わった可能性を考えないか?
(背後関係を洗った結果の事だろうか。)
本当にこの男の情報収集能力には、唯ならぬものがある。商人の伝手より早く、情報網がある町でも早々に情報を得る。それが信用できるもので、使えるほど精度が良いのだ。
散歩も情報屋に近づこともなく、ずっと部屋にいるような暮らしだが何をしたら分かるのだろうか。
まあいいか。この男の秘密のひとつだろうが、こうして少し情報をもたらされる利点がある。
そこの意図がどおあれ、こちらも情報の裏を確実にとるのだから。
扱いに関しては、危険はないと見る。
「ま、メイヤ嬢ちゃんには適当に言っておくか?」
「んー、聞かれるまで黙っているつもりです。」
以前メイヤが所属していたクランの関わりはないが、噂には疑いが混ざるだろう。襲撃依頼が再び起き、クリスを標的に遂行された。
「襲撃依頼と聞けばまだ、気に病みそうだの」
前を向くメイヤを陰らせることは望まない。
自身で情報を拾ってくるなら、それはそれだし。確認するのも大事だ。
すぐ耳にしても、何もなかったと気軽に教えられる。襲われたクリスは、飄々としていた。
そして、ゆっくりぐっすり眠った。
次の朝。混雑がおさまった頃に冒険者ギルドを訪れたクリスは、受付ギルド員に部屋へ案内される。
2度の冒険者所属の男へ襲撃、ギルド所属の男が主導したのを冒険者ギルドは重く見ている。
信頼の失墜?これ以上の不穏な噂を止めるべく対応しなければ!
まず被害者に説明するのが筋だろう。そして受付の男、下っ端に役回りがきた。怒鳴られても、一発くらい殴られてもしょーがないという役どころ。
「この度はご迷惑をおかけして申し訳ありません」
「ああ、煽っての襲撃ですので、今後の始末をそちらでつけてくれれば問題はないです。」
怒鳴られも、殴られもしなかった。けど、この人煽ったって言った?
ギルド受付は密かに胸を撫で下ろし、確認の取れた情報と照らし合わせた。
(ちょっと勝算はあった。この人、怒ったところ見た事ないし。)
主犯格、人数、追加が来ないかの憂慮。
「心配ない相手は暗殺者だ。一回失敗したものに次はない」
断言されたらそんな気にもなる。“させない”の意味なら怖い。
やれそうなクリスに、とても説得力があった。
「とばっちりが、メイヤに向かないようにさりげなく気をつけてくれれば良いよ。」
クリスは迷惑料として出された金を、素直に受け取った。口止めの意味もあり、もともと吹聴する気はないのだが受け取った方が相手方が安心する。
この件は、これで手打ちだ。
後始末を頼んであるので、憂もなくコーヒーの道具が来るのを部屋で待つ事にした。控えめに言って、浮かれている男は部屋を後にした。
「変な人ですね」
冒険者の活動も熱心じゃないし。金も名誉も興味ないんですかね?
貸しを与えられるのに、その機会に興味がないようだ。上司は疑っているが。
「何か企んどるとかないのか?」
「あー、流れの冒険者だと気になりますよね」
でも、この町で商人に信用されている男。ケチ臭く、ネチネチ文句を言うでもなかった。
それに、冒険者達が気にする存在。腕は、暗殺者5人が一方的にやられる力量。口でも勝てそうな大物ぶりだが、聴取した内容が謎。
「枝が襲ってきたとか、風で転けたって襲撃者の言葉です。それに1人、男が冒険者ギルドに報せに来ましたけど。あんな冒険者いましたっけ?」
イケメンの優男は、他のギルド員に応援を依頼して消えている。どこ行ったか分からん。
「魔法使いか?」
誰もが持つらしい魔力を、技を出せる逸材。それが転がりこんでくる、なんてことないだろ。
姿を消せるか、転移なんて精霊様がするようなお話でしか知らない。
(石みたいに高価な魔石が転がってたと言われた方が納得するぞ。)
「そんな優良物件、どこにも所属していないなんてあり得るんですかね?」
“いや、ないでしょ”と遠回しに言ったのだが、通じなかったらしい。
『勧誘しろ』と上司はは言い放ったが、あれは無理でしょ。
あの男、クリスの関係者は確実だが、どうやったら靡くのか全~然わからない。金もあっさり、女の誘いも断っているし、権力?さっさと逃げそう。
「会話して仲良くなるくらいしか、思いつかないよなー。」
実はそれが一番、有効な手段だった。面倒なら立ち去る冒険者なのだ。
それなら正体を探るような事や懐柔しようと策を弄するよりも、会話をする関係になった方がよっぽど相談として依頼を持ちかけられるだろう。
強制なんか、冒険者にかければ反発は必須だ。
「それに、名前さえも定かじゃないじゃないか。」
今あるあの冒険者の表面的な情報のみ。あとは残さず消えることも出来そうな証言もある。
謎の証言に、大物感ある態度。魔法を使える男が助けに入るほどの人脈?
「ほんと、なんでこんなところで冒険者をしているんだろ?」
理由は干渉してこない環境か、誰も自身を知らないと言う解放感か。
緩い繋がりと、穏やかな日々を満喫している。
類稀なる能力を持ち、解決能力があったとして、それに忙殺される日々に潤いを求める。
男は今日も、自由を選んでいた。
日々の暮らしに追われず、快適な生活を維持してのんびり。
本を読むだけの日があったり、誰に呼び出されることもなく早々に眠りにつく。
男が、何者なのか?冒険者であること。“騎士様”と噂される柔和な人物は、クリスと名乗っている事しか知らないのだ。
それで良いと思われている、長閑な日々だった。
事情を聞かれたクリスは、夕食どきに帰れた。襲撃された身としてはすぐ帰れた方ではないか?
冒険者ギルドに運び込むのも任せる事ができ、事情も軽くで済んだためだった。
『こっちで聴取を進めておくので、明日もう一度来てくださいね?お願いします!』と言われた。まあゆっくり行けば良いか。
「お帰りなさい」
「お帰りなさいー」
婦人とメイヤが迎えてくれる。メイヤがいるのは、婦人から料理を習っているところだったらしい。
「今日は町で買い物したんです!今度、街の依頼もこなしに行く約束をしました。」
「楽しめたようでよかった。」
女冒険者と町に居たのは知っていた。これは、狙われていたというべきか、誘い出しの囮にしたと教えるべきか?
(終わった事だし、いいか。)
クリスは黙っている方を選んだ。
野営に、家で活かすとスキル以外も磨く姿勢を見せているメイヤの姿を眺める。
冒険者の活動を続けながら、隠密スキルだけに頼らない生活を求める事にした。その一歩が料理らしい。
「人との関係において、胃袋を掴むのが強いんです!」
野営でも料理を任せられる冒険者は重宝される。上手いなら尚更だ。
今日の夕食はトリと野菜のスープか。弟達のためにスープを持ち帰って行った。
夕食は3人で、夫君に今日の騒ぎの事を聞かれた。
「何か面白いモノでもあったかい?」
夫君は市場に行っているのを知っているため聞いたがクリスの答えは正直だった。
「ああ、襲われました」
「あらあら。怪我はないですか?」
「ええ無傷です」
さらりと答える、普段通りに微笑んでいるクリスだ。
「暴れてきたようだの?」
「相手方が騒がしかっただけですよ」
何でもないように言ったが、夫君から婦人に言い付けられてしまう。
「自身は関係ないとは言っていないのがこの男の狡いところさな。」
微笑んで誤魔化しておいた。
「今回はクランの関わり合いはあるかの?」
話を転じ、商会としては信用がおける冒険者なのか?そういった情報は必要だろう。
信用のないクランに護衛の依頼をしないよう、回避しなければならない。
クリスはすんなり、否定する。
「いいえ、クランとは関係なく雇い入れたゴロツキでしょう」
確信がある言い方だった。2度の襲撃を受け同じクランが関わった可能性を考えないか?
(背後関係を洗った結果の事だろうか。)
本当にこの男の情報収集能力には、唯ならぬものがある。商人の伝手より早く、情報網がある町でも早々に情報を得る。それが信用できるもので、使えるほど精度が良いのだ。
散歩も情報屋に近づこともなく、ずっと部屋にいるような暮らしだが何をしたら分かるのだろうか。
まあいいか。この男の秘密のひとつだろうが、こうして少し情報をもたらされる利点がある。
そこの意図がどおあれ、こちらも情報の裏を確実にとるのだから。
扱いに関しては、危険はないと見る。
「ま、メイヤ嬢ちゃんには適当に言っておくか?」
「んー、聞かれるまで黙っているつもりです。」
以前メイヤが所属していたクランの関わりはないが、噂には疑いが混ざるだろう。襲撃依頼が再び起き、クリスを標的に遂行された。
「襲撃依頼と聞けばまだ、気に病みそうだの」
前を向くメイヤを陰らせることは望まない。
自身で情報を拾ってくるなら、それはそれだし。確認するのも大事だ。
すぐ耳にしても、何もなかったと気軽に教えられる。襲われたクリスは、飄々としていた。
そして、ゆっくりぐっすり眠った。
次の朝。混雑がおさまった頃に冒険者ギルドを訪れたクリスは、受付ギルド員に部屋へ案内される。
2度の冒険者所属の男へ襲撃、ギルド所属の男が主導したのを冒険者ギルドは重く見ている。
信頼の失墜?これ以上の不穏な噂を止めるべく対応しなければ!
まず被害者に説明するのが筋だろう。そして受付の男、下っ端に役回りがきた。怒鳴られても、一発くらい殴られてもしょーがないという役どころ。
「この度はご迷惑をおかけして申し訳ありません」
「ああ、煽っての襲撃ですので、今後の始末をそちらでつけてくれれば問題はないです。」
怒鳴られも、殴られもしなかった。けど、この人煽ったって言った?
ギルド受付は密かに胸を撫で下ろし、確認の取れた情報と照らし合わせた。
(ちょっと勝算はあった。この人、怒ったところ見た事ないし。)
主犯格、人数、追加が来ないかの憂慮。
「心配ない相手は暗殺者だ。一回失敗したものに次はない」
断言されたらそんな気にもなる。“させない”の意味なら怖い。
やれそうなクリスに、とても説得力があった。
「とばっちりが、メイヤに向かないようにさりげなく気をつけてくれれば良いよ。」
クリスは迷惑料として出された金を、素直に受け取った。口止めの意味もあり、もともと吹聴する気はないのだが受け取った方が相手方が安心する。
この件は、これで手打ちだ。
後始末を頼んであるので、憂もなくコーヒーの道具が来るのを部屋で待つ事にした。控えめに言って、浮かれている男は部屋を後にした。
「変な人ですね」
冒険者の活動も熱心じゃないし。金も名誉も興味ないんですかね?
貸しを与えられるのに、その機会に興味がないようだ。上司は疑っているが。
「何か企んどるとかないのか?」
「あー、流れの冒険者だと気になりますよね」
でも、この町で商人に信用されている男。ケチ臭く、ネチネチ文句を言うでもなかった。
それに、冒険者達が気にする存在。腕は、暗殺者5人が一方的にやられる力量。口でも勝てそうな大物ぶりだが、聴取した内容が謎。
「枝が襲ってきたとか、風で転けたって襲撃者の言葉です。それに1人、男が冒険者ギルドに報せに来ましたけど。あんな冒険者いましたっけ?」
イケメンの優男は、他のギルド員に応援を依頼して消えている。どこ行ったか分からん。
「魔法使いか?」
誰もが持つらしい魔力を、技を出せる逸材。それが転がりこんでくる、なんてことないだろ。
姿を消せるか、転移なんて精霊様がするようなお話でしか知らない。
(石みたいに高価な魔石が転がってたと言われた方が納得するぞ。)
「そんな優良物件、どこにも所属していないなんてあり得るんですかね?」
“いや、ないでしょ”と遠回しに言ったのだが、通じなかったらしい。
『勧誘しろ』と上司はは言い放ったが、あれは無理でしょ。
あの男、クリスの関係者は確実だが、どうやったら靡くのか全~然わからない。金もあっさり、女の誘いも断っているし、権力?さっさと逃げそう。
「会話して仲良くなるくらいしか、思いつかないよなー。」
実はそれが一番、有効な手段だった。面倒なら立ち去る冒険者なのだ。
それなら正体を探るような事や懐柔しようと策を弄するよりも、会話をする関係になった方がよっぽど相談として依頼を持ちかけられるだろう。
強制なんか、冒険者にかければ反発は必須だ。
「それに、名前さえも定かじゃないじゃないか。」
今あるあの冒険者の表面的な情報のみ。あとは残さず消えることも出来そうな証言もある。
謎の証言に、大物感ある態度。魔法を使える男が助けに入るほどの人脈?
「ほんと、なんでこんなところで冒険者をしているんだろ?」
理由は干渉してこない環境か、誰も自身を知らないと言う解放感か。
緩い繋がりと、穏やかな日々を満喫している。
類稀なる能力を持ち、解決能力があったとして、それに忙殺される日々に潤いを求める。
男は今日も、自由を選んでいた。
日々の暮らしに追われず、快適な生活を維持してのんびり。
本を読むだけの日があったり、誰に呼び出されることもなく早々に眠りにつく。
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