36 / 55
第二部 剣神と呼ばれた男
39 ブルームとの模擬戦
しおりを挟む
ユナがここにいるのは驚きだ。
俺と同じく五年生のCクラスに転入したはずだが……
その疑問について尋ねると、ユナは答えをくれる。
「えっと、五年生は昨日、学年全体の模擬戦があったんだ。そこで転入試験を見て私の実力に興味を持った人たちと戦ってね。そのうちの何人かがAクラスだったんだけど、全員に勝てちゃって。そのままAクラスに入れちゃったんだよ」
なるほど。相手が学生か魔物かが違うだけで、大まかな経緯は俺と同じか。
俺の事情についても説明すると、ユナはこくりと頷く。
「そっか。昨日エピゾの森でヒュドラが目撃され、しかも学生によって討伐されたって話は聞いてたんだ。やっぱりルークのことだったんだね」
どうやら昨日のことは噂になっているらしい。
まあ、王都のすぐそばにSランク魔物が出現したという情報はすぐ共有されるべきだろうし、特に問題はないだろう。
談笑に花を咲かせていると、講義が始まる。
「それじゃあ、今日は二人一組になって模擬戦を行ってもらう。勝敗が成績に反映されないとはいえ、真剣に取り組むように」
とのことだった。
どうやら模擬戦の相手は自分で決めるらしい。
ふと、周囲から視線を感じた。
多くの者の注目が俺に集まっているのは気のせいではないだろう。
耳を傾けると、少しずつ彼らの声が聞こえる。
「アイツが炎黙の顎を圧倒した片割れか」
「昨日でミアレルトの実力は分かったけど、あっちについてはどうなんだ? 本当に強いのか? 変な武器持ってるけど」
「誰か挑んでこいよ。Aランク以上の奴がさ」
ふむ。聞こえてくる言葉からは、疑いというよりも俺の正確な実力を把握したいという意思の方が多いように感じる。
誰なら相手として相応しいかを悩んでいるみたいだ。
そんな中、一人の男が近づいてくる。
茶髪の優男――ゼーエンだ。
「やあ、ルークくん。よければ僕と組まないかい?」
「別に構わないが」
「なら決定だね。さっそく執り行おう」
俺の相手がゼーエンに決まり、空いたスペースで向かい合う。
周りの者たちは自分の戦いよりもこちらに注目している様子だった。
「おい、ゼーエンがアイツと戦うぞ!」
「ブルームと渡り合えるかどうか、見させてもらおう」
それぞれが模擬戦を行う場なのに、俺たち以外は誰も戦おうとしない。
注意すべき教師達ですら、興味深そうに観戦していた。
「ルーク、頑張って!」
「お兄様に負けはありえませんわ」
ユナとティナの応援に頷き、ゼーエンに向き直る。
ゼーエンは楽しそうに笑う。
「では始めようか。君はその剣とやらを使うんだね?」
「ああ、問題ないか?」
「もちろんさ。全力できてくれないと意味がないからね」
「なら、ありがたく」
これは模擬戦だ。審判はいない。
お互いに準備が整ったタイミングで、模擬戦は始まる。
「――フレイムウォール!」
「ほう」
ゼーエンが火の中級魔術を詠唱破棄で発動する。
眼前を覆うような巨大な炎の壁が俺に迫ってきていた。
だが、甘い。
「はっ!」
力強く剣を振るう。
ただそれだけで炎の壁は真っ二つになり消滅する。
「フレイムウォールが消されたぞ!」
「風魔術か!?」
ただ剣を振るって風を起こしただけだが、外野は何をしたのか見破れなかったらしい。
それよりも、問題はゼーエンだ。
さすがにブルームである彼が、この程度の魔術で俺を足止めできるとは考えていないだろう。
怒涛の連撃に身構えるも、ゼーエンは他の魔術を放ってくる気配がなかった。
どころか。
「――焦がし尽くす火炎、紅蓮の雄、破壊するは――」
「最上級魔術の詠唱か?」
しかも詠唱破棄ではなく、一から唱えている。
本当にあんな中級魔術で時間を稼げると思っていたのだろうか?
だとしたら甘すぎる。期待していたブルームの実力もそう大したことはないようだ。
俺は半身に構え、剣技を放つ。
「――神威」
大怪我を負わせないよう、ある程度威力を抑えた突きを放つ。
渦巻く旋風がゼーエンに迫る。
これで決着がつく――そう思った瞬間、ゼーエンがにやりと笑う。
「ははは、かかったね、ルークくん!」
「なに?」
ゼーエンは最上級魔術の詠唱を止めると、自身の杖を前方に突き出す。
すると杖の先に埋め込まれていた純白の宝石が力強く輝きだす。
途端に外野が騒ぎ始める。
「あれはゼーエンが得意とする反射魔術だ!」
「ああ、あの宝石に埋め込まれた術式が、自身に迫る魔力に反応し、数倍の威力で術者に跳ね返す! あれでやられた奴を何人見たことか!」
「転入生だから知らなかったのか!? けどこれで、ゼーエンの勝ちだ!」
その言葉を聞き、ゼーエンは楽しそうに笑う。
「その通りさ! その魔術がどれほど強力であれ、我がランプロン家に伝わる秘術の前では無力だぶほおっ!」
高らかに叫ぶゼーエンに、旋風は跳ね返されることなく衝突する。
ゼーエンの体は遥か後方まで吹き飛ばされていった。
「な、ぜ……僕の反射魔術は、かん、ぺき、だったのに……」
何度か地面を跳ね、ゼーエンは理解できないといった表情でそう呟いた後、がくりと気絶した。
「何が起きた!?」
「転入生が勝ったぞ!」
「反射魔術を掻き消す程の威力だったとでもいうのか!?」
外野も勝敗に驚いているようだ。
……うん、まあ、あれだ。
俺が放ったのはただの風で魔力は込められてなかったから、うん。
――ドンマイ、ゼーエン。
反射魔術。通常なら脅威となるその魔術を、俺は相変わらず筋力で打ち破った。
そうして俺は模擬戦で勝利した。
「さすがはお兄様ですわ!」
「うん、やっぱりルークはこうでなくちゃ」
あの二人だけは、俺のことをよく理解してくれているみたいだった。
俺と同じく五年生のCクラスに転入したはずだが……
その疑問について尋ねると、ユナは答えをくれる。
「えっと、五年生は昨日、学年全体の模擬戦があったんだ。そこで転入試験を見て私の実力に興味を持った人たちと戦ってね。そのうちの何人かがAクラスだったんだけど、全員に勝てちゃって。そのままAクラスに入れちゃったんだよ」
なるほど。相手が学生か魔物かが違うだけで、大まかな経緯は俺と同じか。
俺の事情についても説明すると、ユナはこくりと頷く。
「そっか。昨日エピゾの森でヒュドラが目撃され、しかも学生によって討伐されたって話は聞いてたんだ。やっぱりルークのことだったんだね」
どうやら昨日のことは噂になっているらしい。
まあ、王都のすぐそばにSランク魔物が出現したという情報はすぐ共有されるべきだろうし、特に問題はないだろう。
談笑に花を咲かせていると、講義が始まる。
「それじゃあ、今日は二人一組になって模擬戦を行ってもらう。勝敗が成績に反映されないとはいえ、真剣に取り組むように」
とのことだった。
どうやら模擬戦の相手は自分で決めるらしい。
ふと、周囲から視線を感じた。
多くの者の注目が俺に集まっているのは気のせいではないだろう。
耳を傾けると、少しずつ彼らの声が聞こえる。
「アイツが炎黙の顎を圧倒した片割れか」
「昨日でミアレルトの実力は分かったけど、あっちについてはどうなんだ? 本当に強いのか? 変な武器持ってるけど」
「誰か挑んでこいよ。Aランク以上の奴がさ」
ふむ。聞こえてくる言葉からは、疑いというよりも俺の正確な実力を把握したいという意思の方が多いように感じる。
誰なら相手として相応しいかを悩んでいるみたいだ。
そんな中、一人の男が近づいてくる。
茶髪の優男――ゼーエンだ。
「やあ、ルークくん。よければ僕と組まないかい?」
「別に構わないが」
「なら決定だね。さっそく執り行おう」
俺の相手がゼーエンに決まり、空いたスペースで向かい合う。
周りの者たちは自分の戦いよりもこちらに注目している様子だった。
「おい、ゼーエンがアイツと戦うぞ!」
「ブルームと渡り合えるかどうか、見させてもらおう」
それぞれが模擬戦を行う場なのに、俺たち以外は誰も戦おうとしない。
注意すべき教師達ですら、興味深そうに観戦していた。
「ルーク、頑張って!」
「お兄様に負けはありえませんわ」
ユナとティナの応援に頷き、ゼーエンに向き直る。
ゼーエンは楽しそうに笑う。
「では始めようか。君はその剣とやらを使うんだね?」
「ああ、問題ないか?」
「もちろんさ。全力できてくれないと意味がないからね」
「なら、ありがたく」
これは模擬戦だ。審判はいない。
お互いに準備が整ったタイミングで、模擬戦は始まる。
「――フレイムウォール!」
「ほう」
ゼーエンが火の中級魔術を詠唱破棄で発動する。
眼前を覆うような巨大な炎の壁が俺に迫ってきていた。
だが、甘い。
「はっ!」
力強く剣を振るう。
ただそれだけで炎の壁は真っ二つになり消滅する。
「フレイムウォールが消されたぞ!」
「風魔術か!?」
ただ剣を振るって風を起こしただけだが、外野は何をしたのか見破れなかったらしい。
それよりも、問題はゼーエンだ。
さすがにブルームである彼が、この程度の魔術で俺を足止めできるとは考えていないだろう。
怒涛の連撃に身構えるも、ゼーエンは他の魔術を放ってくる気配がなかった。
どころか。
「――焦がし尽くす火炎、紅蓮の雄、破壊するは――」
「最上級魔術の詠唱か?」
しかも詠唱破棄ではなく、一から唱えている。
本当にあんな中級魔術で時間を稼げると思っていたのだろうか?
だとしたら甘すぎる。期待していたブルームの実力もそう大したことはないようだ。
俺は半身に構え、剣技を放つ。
「――神威」
大怪我を負わせないよう、ある程度威力を抑えた突きを放つ。
渦巻く旋風がゼーエンに迫る。
これで決着がつく――そう思った瞬間、ゼーエンがにやりと笑う。
「ははは、かかったね、ルークくん!」
「なに?」
ゼーエンは最上級魔術の詠唱を止めると、自身の杖を前方に突き出す。
すると杖の先に埋め込まれていた純白の宝石が力強く輝きだす。
途端に外野が騒ぎ始める。
「あれはゼーエンが得意とする反射魔術だ!」
「ああ、あの宝石に埋め込まれた術式が、自身に迫る魔力に反応し、数倍の威力で術者に跳ね返す! あれでやられた奴を何人見たことか!」
「転入生だから知らなかったのか!? けどこれで、ゼーエンの勝ちだ!」
その言葉を聞き、ゼーエンは楽しそうに笑う。
「その通りさ! その魔術がどれほど強力であれ、我がランプロン家に伝わる秘術の前では無力だぶほおっ!」
高らかに叫ぶゼーエンに、旋風は跳ね返されることなく衝突する。
ゼーエンの体は遥か後方まで吹き飛ばされていった。
「な、ぜ……僕の反射魔術は、かん、ぺき、だったのに……」
何度か地面を跳ね、ゼーエンは理解できないといった表情でそう呟いた後、がくりと気絶した。
「何が起きた!?」
「転入生が勝ったぞ!」
「反射魔術を掻き消す程の威力だったとでもいうのか!?」
外野も勝敗に驚いているようだ。
……うん、まあ、あれだ。
俺が放ったのはただの風で魔力は込められてなかったから、うん。
――ドンマイ、ゼーエン。
反射魔術。通常なら脅威となるその魔術を、俺は相変わらず筋力で打ち破った。
そうして俺は模擬戦で勝利した。
「さすがはお兄様ですわ!」
「うん、やっぱりルークはこうでなくちゃ」
あの二人だけは、俺のことをよく理解してくれているみたいだった。
2
あなたにおすすめの小説
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる