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1章 はじまり
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さて、まずは何をするにもこの世界のことを知らなければならない。
ゲームや小説で何度も触れてきた物語とは違い、グッドエンディングが約束されているものではない。
さらに言えば平和な日本で暮らしていた俺である。
こちらの世界に来る時にある程度の神託を得て、動きの活性や判断能力の向上等はプラスステータスとして得ることが出来た。
(『使徒になるメリットですー!今よりびゅんびゅん動けます!』とクロノエルは飛び跳ねていた)
ただ、あくまでもそれは生物の限界を引き上げる物ではない。
確かに走ったり飛んだりする時には明らかに地球の頃よりも俊敏だ。
さらにいえば今こうして散々周囲を散策しているにも関わらず、特に疲れていないのは体力も増えたと考えるべきだろう。
しかしこれはあくまで種の中での話である。
空を飛んだり、海に潜ったりは出来ないし、首を切られれば素直に死ぬだろう。
そう、別に最強無敵な存在という訳ではないということをしっかりと頭に入れて、これからの生活を送っていくことにしよう。
とはいえ、この世界でロストマジックと言える時空間魔法だ。
特に隠密(こう呼ぶことにしよう!忍だともう少し色んなことができる気がしちゃうから、素直に効果だけを考えて隠密と呼ぶ方が個人的にもしっくりくる。)を使えるというのはいろんな点でメリットと言える。
この利点を活かしてまずは身辺の充実から計っていこう。
それである程度経験と実力が着いたらエリュシア王国に名を売りにいこう。
ハンターギルド等もあるし、傭兵所や兵士の募集なんかから評価を上げて行くことが本筋となるか。
上手く隠密スキルを使えば、上位貴族なんかにも取り入れそうだが、スキルのネタバレが怖いかな。
情報屋みたいなのが一番楽だけど、それだと裏稼業なような物だから、光の当たる王道たる【世界を救う者】とは少し違うよなぁ…
何より問題は俺は生物を殺したことがない。
ゲーム画面や本の中、頭の中では人を殺す、生き物を殺すというのは容易だが、果たして現実はどうであろうか。
人と人の殺し合いがある戦争である。
人に手をかける場面も出てくるのだろうか。
むしろその場面で躊躇することは即ち、自身の死を招く結果になる。
生きていくにも生物を殺して食料にする必要も出てくるだろう。
「覚悟と経験の積み重ねしかないよな…トラウマになったらどうしようかなぁ…こちらの世界にメンタルヘルスはないもんなぁ。きっと慣れだよなぁ、結局。」
そんな事が戦争経験者の本を読んだ時に書いてあった気がする。
『人間は慣れる生き物であり、戦争も人の生き死ににも慣れてしまう。やがて手を掛けることも日常となる』だったか。
そんな事を呟きながら住居の周りを散策していた。
気づけばどうやら浜辺に出ていたようだ。
「釣りでもすれば魚取れるかな。」
当面の食料はアイテムボックスにクロノエルがストックしてくれたけど、自給自足が出来るに越した事はない。
まずはその辺りを整備していこうかな。
ふと視線を浜辺に落とすと、小さなボートのような物が流れ着いているのを見つけた。
ゲームや小説で何度も触れてきた物語とは違い、グッドエンディングが約束されているものではない。
さらに言えば平和な日本で暮らしていた俺である。
こちらの世界に来る時にある程度の神託を得て、動きの活性や判断能力の向上等はプラスステータスとして得ることが出来た。
(『使徒になるメリットですー!今よりびゅんびゅん動けます!』とクロノエルは飛び跳ねていた)
ただ、あくまでもそれは生物の限界を引き上げる物ではない。
確かに走ったり飛んだりする時には明らかに地球の頃よりも俊敏だ。
さらにいえば今こうして散々周囲を散策しているにも関わらず、特に疲れていないのは体力も増えたと考えるべきだろう。
しかしこれはあくまで種の中での話である。
空を飛んだり、海に潜ったりは出来ないし、首を切られれば素直に死ぬだろう。
そう、別に最強無敵な存在という訳ではないということをしっかりと頭に入れて、これからの生活を送っていくことにしよう。
とはいえ、この世界でロストマジックと言える時空間魔法だ。
特に隠密(こう呼ぶことにしよう!忍だともう少し色んなことができる気がしちゃうから、素直に効果だけを考えて隠密と呼ぶ方が個人的にもしっくりくる。)を使えるというのはいろんな点でメリットと言える。
この利点を活かしてまずは身辺の充実から計っていこう。
それである程度経験と実力が着いたらエリュシア王国に名を売りにいこう。
ハンターギルド等もあるし、傭兵所や兵士の募集なんかから評価を上げて行くことが本筋となるか。
上手く隠密スキルを使えば、上位貴族なんかにも取り入れそうだが、スキルのネタバレが怖いかな。
情報屋みたいなのが一番楽だけど、それだと裏稼業なような物だから、光の当たる王道たる【世界を救う者】とは少し違うよなぁ…
何より問題は俺は生物を殺したことがない。
ゲーム画面や本の中、頭の中では人を殺す、生き物を殺すというのは容易だが、果たして現実はどうであろうか。
人と人の殺し合いがある戦争である。
人に手をかける場面も出てくるのだろうか。
むしろその場面で躊躇することは即ち、自身の死を招く結果になる。
生きていくにも生物を殺して食料にする必要も出てくるだろう。
「覚悟と経験の積み重ねしかないよな…トラウマになったらどうしようかなぁ…こちらの世界にメンタルヘルスはないもんなぁ。きっと慣れだよなぁ、結局。」
そんな事が戦争経験者の本を読んだ時に書いてあった気がする。
『人間は慣れる生き物であり、戦争も人の生き死ににも慣れてしまう。やがて手を掛けることも日常となる』だったか。
そんな事を呟きながら住居の周りを散策していた。
気づけばどうやら浜辺に出ていたようだ。
「釣りでもすれば魚取れるかな。」
当面の食料はアイテムボックスにクロノエルがストックしてくれたけど、自給自足が出来るに越した事はない。
まずはその辺りを整備していこうかな。
ふと視線を浜辺に落とすと、小さなボートのような物が流れ着いているのを見つけた。
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