結いの約束~記憶に残る蜜の香り【異能覚醒編】

蓮華(れんげ)

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第二十一章 異能力者、始動

深澤くんからの電話

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宴は相変わらず続いている。








娘は食べ疲れて寝てしまった。






朝まで宴が当たり前なので、まだまだ宴もたけなわな感じだ。






少し、風に当たりたいので一人海辺へと出た。







・・・・・海に出ると、満点の星空に月が浮かんでいてとてもキレイだ。

波は小さく寄せては返し、潮風も心地良い。








中々、目まぐるしい日々。





久々にのんびりとした時間が流れる。







(飲みすぎたかな・・・海はちょっと色々思い出しちゃう(笑))






空を見上げてぼんやりしていた時だった。







・・・・・・・・深澤くんからの着信だ。







.......出ないでみたらどうするのだろうか。






いたずら心が芽生える。






・・・・Rrrr.....



・・・・Rrrr...





(割としつこい(笑))




(あ、切れた。)





・・・・Rrrrrr.....



・・・・・Rrrrrrrr....




何回も鳴らすタイプのようだ。





・・・・・Rrrr...





「ただいまお掛けになった電話番号は現在...」



「蓮伽さん!!からかわないで!!」



「あははははっ!ゴメン(笑)、深澤くん元気?って・・まだ数日しか立ってないけど(笑)」



「蓮伽さぁん.....僕はたった、少ししかたっていないのに会いたくてたまらないです....」



「そう?私は別に....」



「蓮伽さん!!!」



「ゴメンゴメンっ!好きすぎて意地悪しちゃったの(笑)私も会いたいよ...」



「少しの時間会えないですか...?」



「ん、会えないんだ、深澤くん。」



「え、いつ出るんですか?もう、出ちゃってる....」



「修行に出ていたら、電話は出られないんだけど(笑)。今、母方の実家に来てるから、家にいないの。」



「・・・・えぇ!?」



「そうなのよ。ちょっと今回の事で色々とこちらに来た方がやりやすいかなって母と話して。」



「なら、なんで声掛けてくれないの??」



「.....仕事あるじゃん。・・でしょ?休んじゃダメでしょ?私の分も、深澤くん頑張ってくれるんだよね??(笑)」



「.....そうだけど・・・・」








若干、おかんむりだ。








「私も会いたいよ?でも、今はずっと一緒にいたらダメになる。お互いに、やらなければならない事をやってから、
ずっと一緒に居ればいいと思うから。」



「.......それは、そうだけど。」



「私達はカラダの関係がメインの関係ではないし、もうすぐで秘めた関係ではなくなるのだから。」



「ん。..............ん?どういうこと?」



「そういうこと。こっちに来る前に旦那と話をして離婚、って事になったの。帰ったら話を詰めて正式にってなる。」



「.......そっか。秘めないといけない関係じゃなくなるんだね。」



「そうだね(^^)」






(でも、しばらく離れないといけないんだよな......耐えてくれるかな...)







「声聞いたら、会いたくなっちゃった。」



「そうだね(笑)」



「....波の音..?」



「うん、家の近くが海なんだ。宴は夜通し行うのが常でこっちの人(笑)疲れたから、休憩しに出てきちゃった。」



「ねぇ.....」



「ん...?」



「思い出さない.....?」



「ふふっ、何を...?(笑)」



「笑ってるってことは.....わかってるクセに。」



「何、何!?」



「しらじらしいな(笑)」



「え?こないだの海辺での車の中の情事.......?(笑)それとも、我慢できなくて外のベンチでした淫らな事?(笑)」



「(笑)わかってんじゃん!」



「わかってるよ(笑)あんなこと、ちゃんとした大人はしないからね♡」



「僕たちはちゃんとしてないか(笑)」



「してないよ(笑)愛欲にまみれてる。」



「愛欲(笑)」



「そう、愛欲(笑)」



「毎日、まみれたい(笑)」



「2日に一度くらいがちょうどいい(笑)」



「えー!?」



「私の年齢考えてよ(笑)毎日をご所望なら、若い方あたって(笑)」



「イヤだ、蓮伽さんじゃないと毎日欲しくない。何てことを言うの!」



「あら、嬉しい事を言ってくれるね~」



「いや、マジで、茶化すなって。」






(茶化してしまったけど嬉しいよ.......ありがとね。ホントは私も会いたいよ。会いたいからね。)







「電話ありがと、もう戻るね。」



「えーーー、もう?!」



「うん。」



「いつ、帰って来るの??」



「わからない、決めてないんだ~。ただ、メドがついたらって感じよ。山籠もりも含めたら1ヶ月くらい?」






(.....ウソ、ゴメンね。ホントはもっとかかるんだ。)





「長くない?そんなに.....。俺、耐えられるかな(笑)」



「どうだろうね、耐えられなくなったら私を捨てて(笑)それが一番良いよ。」



「どうして?どうしてそんな事言うの?さっきから意地悪すぎるよ。」






意地悪ではない。






・・・・・・きっと、母が異能を受け入れなかった理由はこういうことだ。







大切な人を悲しい目に合わせてしまうから。

振り回してしまうから。

寂しい思い、させてしまうから。










「私も会いたいし、深澤くんに触れたい。でも、今は集中したいの。私の能力を必要としてる人がいるから。のんびりと進める訳にはいかない、ゴメンね。もう、戻るね。」



「.......ゴメン、僕はダメだね、蓮伽さんを困らせてる。口にしたら抑えられない思いがあるのに我慢さえできてない。もっと、強くならないといけないね。」



「....ううん、いいんだよ。深澤くんはそのままで、真っすぐでいてくれたらいいの。大好きだよ♡」



「ありがと、蓮伽さん。僕も、大好きです。次、会えるの楽しみにしてます。」









苦しくなる気持ちは、欲張りな心の証拠。



躰に残る感覚が甘美すぎて、目を閉じるだけで記憶が蘇る。







「またね、おやすみ。」






静かに通話を終えた。








気が付けば、涙が頬をつたった。

まばたきをする度に落ちて、水面が歪み、月も揺れていた。







(母ちゃまはこの苦しさが辛かったんだね。苦しいもんね、今ならこの苦しさわかる。)








久しぶりに声を上げて、泣いた。
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