麗しの超人お姫様はへっぽこ竜を溺愛する〜今さら無理とか言わせません。育てた責任とってもらうわ〜

ナカナカ田

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10 リザのお兄さま視点

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その日、オレはイライラしていた。

イライラしてイライラしてイライラしたので、出来損ないの弟を訪ねることにした。

出来損ないをいじめていびってスッキリしようと思ったのだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


竜族のクセになんにもできない弟は、オレたちが棲む竜の谷にはいられないので、なかなか辺鄙な土地に棲んでいる。
竜の谷に戻りたければ自力で戻ってこい。と、修行がてらその地に捨てたら、戻って来れず居ついてしまった。

竜族の中でもエリートのオレからすれば、弟の存在はギャグだ。竜が捨てられて、飛んで戻ることも、転移の魔法を使うことも出来ないなんて笑うしかない。

生まれた時から一人前。それが竜の鉄則だった。

だというのに、そもそもアレは見た目からしておかしいのだ。誇り高い竜族は、見た目だって大切だ。その姿を見たものから、恐れられ敬われる存在でなければならない。
だというのに、アレの見た目は恐れ敬われ要素ゼロである。そこらの地面にいるトカゲだって、もう少し竜の遺伝子を感じさせるというのに、アレはそれすらないのである。
某有名キャラクター、ポケ○ンのヒト○ゲよろしくお目々はパッチリ、鱗はなく、寸胴体型で手足は短い。もはや竜ではなく、何かしらのご当地キャラ○ターとしてデビューした方がいいのでは?というフォルムなのである。

ーー竜族のエリートであるお兄さまは知っている。たとえそれが、リザやお兄さま達がいる星とは違う星の文化であっても。
ポケ○ンだって、ご当地キャラ○ターだってもちろんご存知なのだ。なんといっても竜族のエリート。エリートには国境も星境も関係ないのであるーー

そんなバカみたいな見た目と同様、持っている能力はさらにバカみたいなのである。「無能力」それがアレの能力である。

前述したように、アレはまず飛べない。その上、転移の魔法もできない。というか、魔法自体全くできない。火も水も雷も風も土もーーもちろん闇や光などもーーポッともピュッともピカッともビューともポコッともしないのである。得て不得手はあれども、全属性の魔法を使える者だってザラにいる竜族の中で、それはないだろうというくらいあり得ない存在だ。
ーーもちろんエリートのオレは全属性の魔法が使える。特別得意なのは火だ。その気になれば視界の全てを一瞬で炎の海にすることだってできる。まぁ、消す方が大変だからしないがーー

そんな訳でなんの役にも立たない弟だが、たった一つ役に立つことがある。それが、オレのストレス発散の相手サンドバッグをすることである。
昔からそれだけは役に立った。イライラする度オレはアレをいじめ抜き、スッキリしていたものだった。

今回もそのつもりでやってきたというのに、いつも通りにはいかなかった。
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