悪の魔女は王子の溺愛から逃れられない

ナカナカ田

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私の寿命はこうして延ばす

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王子が魔女に執着する理由。


きっかけは、なんとなくわかっている。


そう、1番はじめは彼が生まれた18年前ーー。







苦しそうに息をする赤ん坊のベッドの脇に私は立っていた。

赤ん坊はゼィゼィと息を吐き、顔は真っ赤に染まっている。その顔に手をあてれば、思わず顔をしかめてしまうほど熱い。苦しさを泣いて訴えることしかできない赤ん坊が、泣く気力もなく衰弱しているようだ。


強い呪いの気配に惹かれて来てみれば、呪われているのは生まれて数ヶ月くらいの乳飲み子だった。

側でよく見れば、複雑で難解で強い怨みのこもった呪いだ。

「…素晴らしいな。これなら、しばらくもちそうだ」

呪われた赤ん坊を満足した気持ちで眺める。

「今、楽にしてやるからな」

フフフと笑いながら私は、赤ん坊の額に手を当てた。そして、私の力をゆっくりと赤ん坊の身体にめぐらせる。力が全体に浸ったのを見計らい、私の力と赤ん坊の呪いを同化させ、そのあと一気に呪いごと私の体に力を戻す。

「…っ!」

戻した瞬間、ビクリと私の体がね、一瞬身体の体積が増した。身体のところどころにこぶのようなものがボコリボコリと浮いている。戻した力と呪いを私の身体になじませているのだ。今回はなかなか強い呪いだったから、なじむのに2-3日かかるだろう。

そうして私はゆっくりと赤ん坊の額から手を離す。

赤ん坊の額はもう熱くはなく、呼吸も落ち着いており、苦しそうな様子はなかった。

「ごちそうさま」

呪いを得た今、もう赤ん坊に興味はなかった。私は早々にその場を立ち去った。
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