悪の魔女は王子の溺愛から逃れられない

ナカナカ田

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王子の圧力はハンパない

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「しばらくすれば、魔法も使えるようになると思うよ。今回の呪いはことさら強力だったみたいだし、同化に時間もかかるんじゃない?魔法が使えるようになるまで、ここにいればいいよ」

こともなげに王子は言った。ニコニコしながら、けれど、有無を言わさぬ静かな圧力でもって、ハッキリキッパリ言いきった。

しかし、もう全然さまにならないのは百も承知だが、魔女である私がそんな提案にハイそうですねと言うわけにもいかない。

まがりなりにも私は魔女なのだ。そこらの野良猫とは違う。

王子に感謝はしているが、そういうわけにはいかないと、なんとか帰ろうとする私にヤツ王子は、

「でも、転移の魔法も使えないのにどうやって帰るの?部屋の外には王宮で働く者がたくさんいるよ。見張りや侍女、貴族や騎士、誰にも会わずに帰れるのかな?それに、彼らは黙ってアリアを帰してくれるのかな?無事に王宮の外まで出られたとしても、その後はどうするの?歩いて帰るの?それは、どのくらいかかるのかな?」

恐ろしいことを、クスクス笑って言うのだ。

その上、

「アリアはずっとここで倒れていたから知らないだろうけど、この部屋の外は今、結構大変なことになっていてね。この部屋に誰かが数日滞在しているって、使用人たちの間で噂になっているみたいなんだ。どうもそれは女性で、王子と深い関わりがあるらしいって。おきさき候補かもしれないって。ボクにはまだ婚約者がいないからね。そんなところにアリアが出ていったらどうなると思う?そういう相手と思われちゃわないかな?それでも、ボクは全然構わないよ。でも、アリアはちょっと困るんじゃないかな?」

ニッコリ笑いながら、ちょっと困るどころではない爆弾をアッサリ投下してくる。

「…~っ、す、少しの間、世話になる!魔法が使えるようになったら、すぐに帰るからな!」

なんとかそれだけ言うのが、私の精一杯だった。
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