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猫と幼なじみ
第十八話 オレンジシャーベット事件
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夏恒例の一泊キャンプが終わり、修ちゃんは自宅で課題のレポートを書いたりして、のんびりすごしている。私は修ちゃんが帰省中はバイトを入れないようにしていたけれど、どうしても入る人がいないということで、今日だけバイトに行くことになっていた。
「あっつーい……ただいまー!」
「おかえりー」
セミがやかましく鳴く中、やっとの思いで帰宅した。いつもはお出迎えしてくれる猫達は出てこない。きっと、マツ達は居間で、ヒノキとヤナギは修ちゃんの部屋で、それぞれ涼しい場所でお昼寝中なんだろう。そんなことを考えながら、まっすぐ台所の冷蔵庫に突進した。
「ちょっと真琴、いきなりなんなの」
「だって暑いんだもん」
そして冷凍庫をあける。
「あーー!!」
「どうしたの」
「お母さーん、私のオレンジ味のシャーベットがないーー!!」
前日、母親と買い物に行った時に買ってもらったアイスクリーム。その中の一番にお気に入り、オレンジシャーベットがなくなっていた。きちんと並べて入れておいたアイスの、オレンジシャーベットが置いてあった場所に空きができている。
「ああ、オレンジ。修ちゃんのおやつに渡したわよ。え? あれ、真琴が食べるつもりだったの?」
「うっそーーー!」
「お帰り、まこっちゃん。どうした?」
なにも知らない修ちゃんが、ひょっこりと台所に顔を出した。その手には、シャーベットが入っていたはずのカップが握られている。
「あああああ、私のオレンジシャーベットォォォォ」
「え?」
修ちゃんは私の叫びに後ずさり、自分が手に持っていたカップを見おろした。そして慌てた様子で私の顔を見る。
「もしかして、これ、まこっちゃんのだった?」
もちろん、自分のものだと言ったわけでも、名前を書いておいたわけでもない。だけど、それを食べるんだと楽しみにしながら、暑い中をがんばって帰ってきたのだ。なのに、それはもう修ちゃんのお腹の中におさまってしまった。
「ショックすぎる……あーー……」
一気に脱力してその場にしゃがみこむ。
「ごめん。チョコミントは? レモンシャーベットもあるけど?」
「オレンジシャーベットを食べるつもりで帰ってきたのにぃ……」
アイス一つでここまで落ち込めるなんて自分でも驚きだ。でもそれだけショックが大きかった。たかがオレンジシャーベット、されどオレンジシャーベット。
「めっちゃショック……」
「ごめん。買ってこようか?」
修ちゃんが横にしゃがみこむと、私の顔をのぞきこんだ。
「いいよ。シャーベット一個のために、こんな暑い中をバスに乗って買いにいくなんて、それこそ馬鹿げてるもん……レモンシャーベットにする」
そう言いながら、レモンシャーベットのカップを取り出した。
「いいの? 俺、買いに出るぐらいなんでもないけど」
食べられないとわかると、無性に食べたくなるのが人の心理。だから、修ちゃんのその申し出に、一瞬だけ頼んでしまおうかという気持ちになりかけた。だけどすぐに、外がどんなに暑かったかを思い出す。シャーベット一つのためだけに、あんなに暑い外に修ちゃんを送り出すつもり?と、もう一人の自分が首を横にふった。
「外、シャレにならないぐらい暑いんだよ? レモンシャーベットも好きだから問題ないよ」
「……ごめんな」
「気にしないで。次に買う時は、ちゃんと名前を書いとくから。じゃあ着替えてくるね」
そう言うと、スプーンとカップを持って、自分の部屋にあがった。
「……とは言うものの」
クーラーのスイッチを入れながらボソッとつぶやく。
「オレンジシャーベット、食べたかったなあ……もったいぶらずに、買った日に食べちゃえばよかった」
ベッドに座るとカップのフタをあけ、スプーンで黄色いシャーベットをすくう。そして口に入れた。甘酸っぱいレモンの味が口いっぱいに広がる。
「んー、これはこれでやっぱりおいしい」
オレンジシャーベットじゃないけれど。
+++++
「まこっちゃん、口、あけて」
「?」
修ちゃんに言われて、口をパカッとあける。すると冷たいものが口の中に入ってきた。
「?!」
口を閉じて、舌の上で溶けていく冷たいものを味わう。オレンジ味だ。
「……これ、オレンジシャーベット?」
「あたり」
目をあけると、修ちゃんがカップとスプーンを持って、私の横に座っていた。
「起きた? だったら自分で食べる? それとも俺がこのまま食べさせてあげていたほうが良いかな?」
「買ってきたの?」
「うん」
「こんなに暑いのに?」
自分がうたた寝をしている間に夕立でもあったのだろうか。だったら、少しぐらい涼しくなっていても不思議ではない。
「もしかして、夕立でも降った?」
「いや。今のところカラカラだよ」
「だったら暑いままじゃん。なのに買いにいくなんて。レモンシャーベットで良いって言ったのに」
「だって食べ物の恨みは怖いって言ったのは、まこっちゃんだろ?」
前に修ちゃんが帰省してきた時に、私が駅で言ったことを指摘された。
「それはそうだけど。修ちゃんてば、私のこと甘やかしすぎだよ」
「良いじゃん。俺がまこっちゃんを甘やかしたいんだからさ」
起きあがった私がスプーンとカップを受け取ると、修ちゃんは横に座って、黙ったまま私が食べる様子を見守っていた。
「修ちゃんも食べる? あと一口分あるよ?」
ジッと見られて落ち着かないので聞いてみる。
「いや。これ以上食べたら、お腹が冷えちゃうよ」
「私なんて、二個目なんだけど」
「まこっちゃんのお腹なら大丈夫でしょ。甘いものは別腹って言うし」
「なんか違うような」
「でも、そうだなあ……」
私が最後の一口を口に入れるのを見ていた修ちゃんは、首をかしげて考え込むしぐさをした。
「買いに行ったことに関しては、ほめてもらいたいかも」
「うんうん、ありがとう」
「で、お駄賃もほしいかなあ……」
「お駄賃? アイスっていくらだっけ? バス代とアイス代ぐらい?」
「それはお駄賃とは言わないだろ?」
少しだけ憤慨した顔をする。そしてカップとスプーンを私の手から取り上げると、それをごみ箱に放りこんだ。
「必要経費が欲しいんじゃないんだよ。俺が欲しいのはお駄賃」
「どう違うのかわからないよ。それって手数料ってこと?」
私が祖母にもらった千円ぐらいということだろうか?
「まこっちゃんが手数料って言うなら、それでも良いけどね」
修ちゃんはフフンと笑うと、私の肩に手をやって押す。肩を押された私は、ベッドにひっくり返ってしまった。ん? まさか?
「え? まさか、お駄賃ってそういうことなの?」
「さあ、どうでしょう」
「あのさ、下にお母さん、いるよね?」
修ちゃんがなにをしようとしているのか理解して、慌てて部屋のドアを指でさす。自慢ではないけど、この部屋を使い始めて十数年。今まで部屋のドアのカギなんてかけたことがない。そしてここから見た感じ、今もカギはかけられていない様子だ。
「俺が上がってくる時、お気に入りのサスペンスドラマの再放送が始まったところだったから、あと二時間ぐらいは俺達のこと、思い出さないんじゃないかなあ」
呑気な口調で言いながら、修ちゃんは私に覆いかぶさってきた。
「そのお駄賃、いま必要?」
「うん、いま必要だね。あ、忘れるところだった」
修ちゃんが離れていく。そしてベッドの足元の引き出しを開けた。そこは、れいのブツがしまってある場所だ。
「良かったな、まこっちゃん。これで一つ減るじゃないか。ここに置いておいて大正解かも」
「大正解って……三箱あるのに一個だけ減ったってさあ……」
そこに箱があることには変わらない。当分のあいだ、見つからないかドキドキしながらすごさなくてはならないのに、修ちゃんは実に呑気だ。
「じゃあ、二つ三つ使えるように頑張ってみる? 三つ目を使う頃にはさすがに再放送は終わっちゃって、おばさんに見つかる可能性が出てくるけど」
「そういう冒険はやめておいたほうが良いと思う……」
「だよねえ」
ブツを二包み手にした修ちゃんが、私の横に戻ってきた。そして私にキスをしながら、ニッコリとほほ笑む。
「二つ目までは見つからないと思ってるんだ?」
「さて、どうでしょう? 試してみる?」
その問い掛けに首を横にふった。
「だよね。じゃあ、まこっちゃんはオレンジシャーベットを一つ食べたから、お駄賃として一回な?」
「え、なんだか釣り合いがとれてないような……シャーベット三個ぐらい食べなきゃ釣り合いがとれない気がするんだけど……」
「そうかな。俺は十分にとれてると思うけど? ああ、冷凍庫にはあと九個入ってるよ」
それってどういう意味?と聞きたかったけれど、答えを聞くのがこわいからやめておくことにする。
「あ、そうだ、まこっちゃん」
私の服に手をかけた修ちゃんが、その手をとめて少しだけ真面目な顔をした。
「なに?」
「琵琶湖でさんざん我慢したから、激しくなったらごめん」
「え、いまさら琵琶湖なの? あれからもう二日は経ってるよね?」
「二日も我慢したんだよ、俺。偉いだろ?」
そういう問題なんだろうかと首をかしげる。
「それと、さすがに声を出したらおばさんが気づくと思うから、あまり大騒ぎしないように。よろしく」
「よろしくって……なんか修ちゃんが言ってること、すっごく矛盾してる気がするんだけど?!」
「気のせい気のせい」
大騒ぎしないようにと言われたから頑張って我慢したのに、言った張本人がそのことをすっかり忘れているように思えたのは、きっと私の気のせいではなかったはず!!
「あっつーい……ただいまー!」
「おかえりー」
セミがやかましく鳴く中、やっとの思いで帰宅した。いつもはお出迎えしてくれる猫達は出てこない。きっと、マツ達は居間で、ヒノキとヤナギは修ちゃんの部屋で、それぞれ涼しい場所でお昼寝中なんだろう。そんなことを考えながら、まっすぐ台所の冷蔵庫に突進した。
「ちょっと真琴、いきなりなんなの」
「だって暑いんだもん」
そして冷凍庫をあける。
「あーー!!」
「どうしたの」
「お母さーん、私のオレンジ味のシャーベットがないーー!!」
前日、母親と買い物に行った時に買ってもらったアイスクリーム。その中の一番にお気に入り、オレンジシャーベットがなくなっていた。きちんと並べて入れておいたアイスの、オレンジシャーベットが置いてあった場所に空きができている。
「ああ、オレンジ。修ちゃんのおやつに渡したわよ。え? あれ、真琴が食べるつもりだったの?」
「うっそーーー!」
「お帰り、まこっちゃん。どうした?」
なにも知らない修ちゃんが、ひょっこりと台所に顔を出した。その手には、シャーベットが入っていたはずのカップが握られている。
「あああああ、私のオレンジシャーベットォォォォ」
「え?」
修ちゃんは私の叫びに後ずさり、自分が手に持っていたカップを見おろした。そして慌てた様子で私の顔を見る。
「もしかして、これ、まこっちゃんのだった?」
もちろん、自分のものだと言ったわけでも、名前を書いておいたわけでもない。だけど、それを食べるんだと楽しみにしながら、暑い中をがんばって帰ってきたのだ。なのに、それはもう修ちゃんのお腹の中におさまってしまった。
「ショックすぎる……あーー……」
一気に脱力してその場にしゃがみこむ。
「ごめん。チョコミントは? レモンシャーベットもあるけど?」
「オレンジシャーベットを食べるつもりで帰ってきたのにぃ……」
アイス一つでここまで落ち込めるなんて自分でも驚きだ。でもそれだけショックが大きかった。たかがオレンジシャーベット、されどオレンジシャーベット。
「めっちゃショック……」
「ごめん。買ってこようか?」
修ちゃんが横にしゃがみこむと、私の顔をのぞきこんだ。
「いいよ。シャーベット一個のために、こんな暑い中をバスに乗って買いにいくなんて、それこそ馬鹿げてるもん……レモンシャーベットにする」
そう言いながら、レモンシャーベットのカップを取り出した。
「いいの? 俺、買いに出るぐらいなんでもないけど」
食べられないとわかると、無性に食べたくなるのが人の心理。だから、修ちゃんのその申し出に、一瞬だけ頼んでしまおうかという気持ちになりかけた。だけどすぐに、外がどんなに暑かったかを思い出す。シャーベット一つのためだけに、あんなに暑い外に修ちゃんを送り出すつもり?と、もう一人の自分が首を横にふった。
「外、シャレにならないぐらい暑いんだよ? レモンシャーベットも好きだから問題ないよ」
「……ごめんな」
「気にしないで。次に買う時は、ちゃんと名前を書いとくから。じゃあ着替えてくるね」
そう言うと、スプーンとカップを持って、自分の部屋にあがった。
「……とは言うものの」
クーラーのスイッチを入れながらボソッとつぶやく。
「オレンジシャーベット、食べたかったなあ……もったいぶらずに、買った日に食べちゃえばよかった」
ベッドに座るとカップのフタをあけ、スプーンで黄色いシャーベットをすくう。そして口に入れた。甘酸っぱいレモンの味が口いっぱいに広がる。
「んー、これはこれでやっぱりおいしい」
オレンジシャーベットじゃないけれど。
+++++
「まこっちゃん、口、あけて」
「?」
修ちゃんに言われて、口をパカッとあける。すると冷たいものが口の中に入ってきた。
「?!」
口を閉じて、舌の上で溶けていく冷たいものを味わう。オレンジ味だ。
「……これ、オレンジシャーベット?」
「あたり」
目をあけると、修ちゃんがカップとスプーンを持って、私の横に座っていた。
「起きた? だったら自分で食べる? それとも俺がこのまま食べさせてあげていたほうが良いかな?」
「買ってきたの?」
「うん」
「こんなに暑いのに?」
自分がうたた寝をしている間に夕立でもあったのだろうか。だったら、少しぐらい涼しくなっていても不思議ではない。
「もしかして、夕立でも降った?」
「いや。今のところカラカラだよ」
「だったら暑いままじゃん。なのに買いにいくなんて。レモンシャーベットで良いって言ったのに」
「だって食べ物の恨みは怖いって言ったのは、まこっちゃんだろ?」
前に修ちゃんが帰省してきた時に、私が駅で言ったことを指摘された。
「それはそうだけど。修ちゃんてば、私のこと甘やかしすぎだよ」
「良いじゃん。俺がまこっちゃんを甘やかしたいんだからさ」
起きあがった私がスプーンとカップを受け取ると、修ちゃんは横に座って、黙ったまま私が食べる様子を見守っていた。
「修ちゃんも食べる? あと一口分あるよ?」
ジッと見られて落ち着かないので聞いてみる。
「いや。これ以上食べたら、お腹が冷えちゃうよ」
「私なんて、二個目なんだけど」
「まこっちゃんのお腹なら大丈夫でしょ。甘いものは別腹って言うし」
「なんか違うような」
「でも、そうだなあ……」
私が最後の一口を口に入れるのを見ていた修ちゃんは、首をかしげて考え込むしぐさをした。
「買いに行ったことに関しては、ほめてもらいたいかも」
「うんうん、ありがとう」
「で、お駄賃もほしいかなあ……」
「お駄賃? アイスっていくらだっけ? バス代とアイス代ぐらい?」
「それはお駄賃とは言わないだろ?」
少しだけ憤慨した顔をする。そしてカップとスプーンを私の手から取り上げると、それをごみ箱に放りこんだ。
「必要経費が欲しいんじゃないんだよ。俺が欲しいのはお駄賃」
「どう違うのかわからないよ。それって手数料ってこと?」
私が祖母にもらった千円ぐらいということだろうか?
「まこっちゃんが手数料って言うなら、それでも良いけどね」
修ちゃんはフフンと笑うと、私の肩に手をやって押す。肩を押された私は、ベッドにひっくり返ってしまった。ん? まさか?
「え? まさか、お駄賃ってそういうことなの?」
「さあ、どうでしょう」
「あのさ、下にお母さん、いるよね?」
修ちゃんがなにをしようとしているのか理解して、慌てて部屋のドアを指でさす。自慢ではないけど、この部屋を使い始めて十数年。今まで部屋のドアのカギなんてかけたことがない。そしてここから見た感じ、今もカギはかけられていない様子だ。
「俺が上がってくる時、お気に入りのサスペンスドラマの再放送が始まったところだったから、あと二時間ぐらいは俺達のこと、思い出さないんじゃないかなあ」
呑気な口調で言いながら、修ちゃんは私に覆いかぶさってきた。
「そのお駄賃、いま必要?」
「うん、いま必要だね。あ、忘れるところだった」
修ちゃんが離れていく。そしてベッドの足元の引き出しを開けた。そこは、れいのブツがしまってある場所だ。
「良かったな、まこっちゃん。これで一つ減るじゃないか。ここに置いておいて大正解かも」
「大正解って……三箱あるのに一個だけ減ったってさあ……」
そこに箱があることには変わらない。当分のあいだ、見つからないかドキドキしながらすごさなくてはならないのに、修ちゃんは実に呑気だ。
「じゃあ、二つ三つ使えるように頑張ってみる? 三つ目を使う頃にはさすがに再放送は終わっちゃって、おばさんに見つかる可能性が出てくるけど」
「そういう冒険はやめておいたほうが良いと思う……」
「だよねえ」
ブツを二包み手にした修ちゃんが、私の横に戻ってきた。そして私にキスをしながら、ニッコリとほほ笑む。
「二つ目までは見つからないと思ってるんだ?」
「さて、どうでしょう? 試してみる?」
その問い掛けに首を横にふった。
「だよね。じゃあ、まこっちゃんはオレンジシャーベットを一つ食べたから、お駄賃として一回な?」
「え、なんだか釣り合いがとれてないような……シャーベット三個ぐらい食べなきゃ釣り合いがとれない気がするんだけど……」
「そうかな。俺は十分にとれてると思うけど? ああ、冷凍庫にはあと九個入ってるよ」
それってどういう意味?と聞きたかったけれど、答えを聞くのがこわいからやめておくことにする。
「あ、そうだ、まこっちゃん」
私の服に手をかけた修ちゃんが、その手をとめて少しだけ真面目な顔をした。
「なに?」
「琵琶湖でさんざん我慢したから、激しくなったらごめん」
「え、いまさら琵琶湖なの? あれからもう二日は経ってるよね?」
「二日も我慢したんだよ、俺。偉いだろ?」
そういう問題なんだろうかと首をかしげる。
「それと、さすがに声を出したらおばさんが気づくと思うから、あまり大騒ぎしないように。よろしく」
「よろしくって……なんか修ちゃんが言ってること、すっごく矛盾してる気がするんだけど?!」
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