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15.あなたも私を殺そうとするんですか?
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「よっ、来たな。」
髪にパーマをかけ過ぎてもはやアフロになりつつある白のタンクトップの男、石田ワタルは受付で手を上げる。
「今回のはちと厄介でなあ...撃破対象は稲城カヤノ。こいつは自分の村で悪魔の子と呼ばれてたみたいだな」
「悪魔の子?」
怪訝な表情になるミツハに石田は説明を続ける。
「稲城カヤノが生まれた村では、能力者という概念そのものが認められない場所だったらしい。宗教やらが渦巻いてる地域にはそういう所も多いんだよ。」
石田は今回の依頼書をミツハに手渡す。依頼主には彼女の母だろうか、[稲城ククノ]と書かれていた。
「稲城カヤノはその村での屈辱的な扱いに耐えきれず、村長を殺害し逃亡。調査班の見解では今は群馬にある廃校になった小学校を根城にしているらしい。」
「依頼主からは、村に連れ戻す気は無い。ただ、親としてもう1度謝らせて欲しい。とのことだと。彼女を無力化し、この支部へ連れてくることが今回の任務だ」
どうやら稲城カヤノは肉体強化系の能力者らしい。エナジーを体の一部、もしくは全体に張り巡らせ、一時的に腕力や脚力を強化する能力だ。
石田の話では、「彼女は君よりも数段強い。だが、数日の逃亡による疲労などを考慮すれば、充分付け入る余地がある。」とのことだった。
「本筋とはずれてしまうが、これは君のランク昇格任務だ。必ず成功させてくれ」
「なめやがって...」
ミツハは群馬へと向かう護送車の中で歯を噛み締める
「今度こそ、確実に成功してみせる」
数時間が過ぎ、車は群馬の森の中にあるとある廃校へと到着した。あたりはすっかり暗くなり、グラウンドの四隅に建てられている外灯のひとつだけが頼りなく光を発している。だが、校内に明かりがついている様子はない。
「本当にこんなところに潜伏してるのか...?」
ミツハは護送車が遠ざかるのを見送り、校門を抜け校舎に入るためのグラウンドに足を踏み入れた。
瞬間
ズザッッ!と敷地に入ってすぐ横の木の上から拳を握りしめた女が飛びかかってきた。
ミツハは寸前のところで拳を躱し、即座に正宗に手をかける。
長い黒髪を後ろで縛り、上半身をジャージに下には動きやすそうなピシッとしたハーフパンツを履いていた女は、拳を振り下ろした勢いのまま地面を蹴り、距離をとる。
「アビリティリバティだ!稲城カヤノで間違いないな?」
問いかけに女は少しけだるそうに答える。
「とうとう見つかってしまいましたか。あなたも私を殺そうとするんですか?」
彼女の瞳はその髪よりも、夜空よりも、どこまでも黒かった。
髪にパーマをかけ過ぎてもはやアフロになりつつある白のタンクトップの男、石田ワタルは受付で手を上げる。
「今回のはちと厄介でなあ...撃破対象は稲城カヤノ。こいつは自分の村で悪魔の子と呼ばれてたみたいだな」
「悪魔の子?」
怪訝な表情になるミツハに石田は説明を続ける。
「稲城カヤノが生まれた村では、能力者という概念そのものが認められない場所だったらしい。宗教やらが渦巻いてる地域にはそういう所も多いんだよ。」
石田は今回の依頼書をミツハに手渡す。依頼主には彼女の母だろうか、[稲城ククノ]と書かれていた。
「稲城カヤノはその村での屈辱的な扱いに耐えきれず、村長を殺害し逃亡。調査班の見解では今は群馬にある廃校になった小学校を根城にしているらしい。」
「依頼主からは、村に連れ戻す気は無い。ただ、親としてもう1度謝らせて欲しい。とのことだと。彼女を無力化し、この支部へ連れてくることが今回の任務だ」
どうやら稲城カヤノは肉体強化系の能力者らしい。エナジーを体の一部、もしくは全体に張り巡らせ、一時的に腕力や脚力を強化する能力だ。
石田の話では、「彼女は君よりも数段強い。だが、数日の逃亡による疲労などを考慮すれば、充分付け入る余地がある。」とのことだった。
「本筋とはずれてしまうが、これは君のランク昇格任務だ。必ず成功させてくれ」
「なめやがって...」
ミツハは群馬へと向かう護送車の中で歯を噛み締める
「今度こそ、確実に成功してみせる」
数時間が過ぎ、車は群馬の森の中にあるとある廃校へと到着した。あたりはすっかり暗くなり、グラウンドの四隅に建てられている外灯のひとつだけが頼りなく光を発している。だが、校内に明かりがついている様子はない。
「本当にこんなところに潜伏してるのか...?」
ミツハは護送車が遠ざかるのを見送り、校門を抜け校舎に入るためのグラウンドに足を踏み入れた。
瞬間
ズザッッ!と敷地に入ってすぐ横の木の上から拳を握りしめた女が飛びかかってきた。
ミツハは寸前のところで拳を躱し、即座に正宗に手をかける。
長い黒髪を後ろで縛り、上半身をジャージに下には動きやすそうなピシッとしたハーフパンツを履いていた女は、拳を振り下ろした勢いのまま地面を蹴り、距離をとる。
「アビリティリバティだ!稲城カヤノで間違いないな?」
問いかけに女は少しけだるそうに答える。
「とうとう見つかってしまいましたか。あなたも私を殺そうとするんですか?」
彼女の瞳はその髪よりも、夜空よりも、どこまでも黒かった。
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