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ミーティングルーム(五階)
しおりを挟む宝石のようにキラキラ光る翡翠の目にじっと見つめられてもう泣きそう。
「ごめんね、この数日で急に距離詰めたから困惑しちゃったかな」
「……」
ふるふる首振ってどうしたらいいのか分からないから抱っこのまま大きな胸に収まっておく。
「こないだ言ったよね、囲うつもりでちょっかい出すって本当にその言葉の通りだから、囲うって意味わかる? 君を守るって意味だよ、俺は君を守りたい。寧々ちゃんとお墓まで一緒に入るつもりで側にいたいって思ってるんだよ」
「…………どうして、ですか」
「寧々ちゃんが大好きだから、一緒にいたいと思う理由なんてそれしかないでしょう。大丈夫、体と同じだよ、心だって鍛えられるんだから僕から目逸らすの止めて?」
「む……無理です怖い」
ベストのボタンいじいじして、中々上が向けない。
「でも分かってるでしょ? 寧々ちゃんが会社辞めるってなったら必ず面談するよね。体調が悪いなら心配だから僕は毎日家に行くよ。一身上の都合なら納得するまで話を聞きます。バックレなんて許さない。そう、僕の前から消えるなんてできないって分かってるよね。知ってた? 僕メタルヘルスマネジメント検定Ⅰ種持ってるんですよ何でも相談して? 簡単にうちの会社辞めさせないよ君だけが引っ越しなんてできないだろうし寧々ちゃんの家を知る手段なんていくらでもあるからね」
「…………」
「それとも、話聞いて欲しくてそっけない態度取ってたの? 構って欲しかった?」
胸、ズキズキズキズキして気持ち読まれてて何者なんだ私から何か電波でも出てるのか。
「辰巳さん……」
「なあに」
「…………生きてるだけで苦しいです」
「うん、それだけ真面目に一生懸命生きてるからだね、寧々ちゃんは優しくていい子だよ」
「そんな事な、い……」
「寧々ちゃんが自分で短所だって思ってる所は本当は全部長所だから不安な所は全部僕に教えて。今の寧々ちゃんの状況だって言い換えたらこんだけ我慢が出来る、忍耐力のある人って事なんだよ。苦しいのに会社きてるもんね」
「…………」
額に何度もキスされて少し目がうるうるしてしまう。
優しく頭を撫でられて心臓の音が落ち着く、辰巳さんはゆっくり囁いた。
「ねえ、寧々ちゃんの胸の棘は…………本当はお母さんだけじゃないよね?」
髪を梳かれてドキッとして思わず顔を上げる。
「君の心の根幹にあるもの、教えてくれる?」
「……」
「だってこないだ家を出ようと思ってたと言ってた、それってお母さんと離れる覚悟はあるって事だよね? それにお金がなくたって生活力がなくたってそこから抜け出せる方法なんていくらでもあったでしょう。お母さんだけじゃない寧々ちゃんはそこに留まる理由が他にあったんじゃないの、親に身を奉げる理由が」
緑の目が一層透き通って見えて、怖くなって答える言葉が思い浮かばないから爪を噛んだら辰巳さんは、やっぱりそうだよねって笑って手を取って唇を柔らかい唇で包んでくれた。
交わった間から粘着質な音がして耳が疼く、キスの音で体が痺れる。
眼鏡を外されて頭を支えてもらって、会社の…………さっきまで袴田君と話してたミーティングルームで辰巳さんと深いキスをした。
舌、入ってるし乱れた息吸い合ってこれだけで頭クラクラしそうだ。
「辰巳しゃ」
「目きらきら、安心する? いいよ話せるまでいつまでも待ってるから。今はこうして苦しい気持ち解してこうね。僕がずっと側にいるから嫌いな所も弱い心も怖いモノも全部抱き締めて真っ直ぐ愛して強くなろう寧々ちゃん」
胸の奥にしまい込んだもの、誰にだってある他人に言わない過去。
でも私はそれを乗り越えないと一生このままなんだと、きっとそれを抱えた時から分かっていた。
「あ……んん……ぁ」
「寧々ちゃんのエッチな声凄い好き、本能的に妊娠させたくなるんだよね。すっごい入れたい頭僕でいっぱいにさせたい何だろうこの感覚初めて」
「お仕事、ちゅ……」
「ね、ふふ最低だよ僕達、皆真面目に仕事してんのにエロい事しててさ」
「たちゅ、みさっ……」
「キスだけで舌足らずになっちゃうの? そういう顔されるともっといじめたくなるな……とろとろにして可笑しくさせたい寧々ちゃんが声我慢できなくなるくらい乱れさせて意識飛ばしてるとこ見たい」
見詰め合っていけないのに口の中唾液溜まってまたキスしてしまうし、私から辰巳さんの体にしがみついてる。
当然だけど鍵は閉まってない、袴田君が出てったままだ。
誰が入ってくるか分からないのに、胸あっつくて苦しくてキスが止められないんだ。
舌いっぱい掬ってくちゅくちゅしてもらう、頭に響くディープキスに心が揺れる私じゃなくなる。
「好きだよ寧々ちゃん大好きっていっぱい言ってい?」
「辰巳さん辰巳しゃ」
「好き……好きだよ、寧々ちゃんが好きです大好き、ずっと好き僕の寧々ちゃん」
胸きゅんきゅんきて、口ぬるぬるになっても唇を擦り合わせてこの先どうするつもりなんだろう。
でも、そういうの今はいいや、今は……。
好きだ好きだ、辰巳さんが好きだ。
目の前にいて泣きそうだ。
この得体の知れない、苗字しか読んだ事ない素性もよく分からない外国人にしか見えない電波な上司が好きだ私の心に触れてくれる人、それだけで涙が出る程嬉しい。
キスなんかした事なかったのに、頭抱えて私からしてしまう、あの時の同じ“助けて”の日にしたちゅうの仕方。
大きい骨の浮き出た手が脇腹を掴んでゆっくり胸に近付いてる、私は恥かしくなって拒絶したくてでも期待して、良くわからないから必死に舌を絡める、唾液とかいつの間にか呼吸と一緒に飲んでるし、時々口の中のもの吸われて舌を持ってかれる、擦れ合って糸を引いて気持ちいい。
「胸……待って下さッ……」
「うーんっと……寧々ちゃんさ」
唇を離して、濡れた私の唇を舐めて辰巳さんはこくっと喉を鳴らしてから言う。
「こないだから思ってたんだけど、下着のサイズ全然合ってないよね、胸苦しくないの」
「あぅ……」
「こんなの痛いでしょ?」
プチプチお腹の上までボタンを外されて、ブラジャーの右側だけカップを引っ張れば胸が弾けるみたいに飛び出て恥ずかしい。
「ヤッ……」
「大きいのに無理矢理こんな布で閉じ込めて可哀想です」
「ダメ、ダメ舌……舐めちゃだ、んんんん」
胸を柔く揉み上げられて躊躇なく全体を口に含まれてピチャって舌がくっつく音とクチュって吸う音が密室に響いて口を両手で塞いだ。
待って本当に鍵かかってないし、誰かが入ってくるかもしれない、壁の向こう側で皆仕事してるんだよ!
でも初めて舌で乳首を転がされて吸われる感触に腰ガクガクきてる、抵抗できない気持ち良さで口から漏れる息が熱くって全然体嫌がってない。
舌で擦られて吸われて快感で背筋が反っちゃうよ。
「やぁ……ぞくぞ、く……お腹くるやらあ」
「真っ赤でもうこんな勃っちゃうんだねやらしい体だな。でもそっか、あんな過激な漫画書いてるんだもんエッチも大好きだよねすっごい下掻き回したい」
「そん……なッ」
「もっと寧々ちゃんの気持ちい良い声聞きたいな、悲鳴みたいなよがり方させて寝かしつけたい」
「でも、で……もここ……」
「そう、わかってるよ? 今は会社だからもちろんここまでです」
「んんん……」
辰巳さんは舌先で尖った先を弄ってきて、反対側もされたいしお腹だって熱くて苦しいよ。
「ここで止められるの辛いね寧々ちゃん」
「んん!!」
「おっぱい舐められたの初めて?」
先っぽ舌でツンツンされてコクコク頭振ったらいきなりきゅうって歯立てて噛まれて悲鳴が出そうになって唇を噛み締める。
「これだけでもイケそうな位敏感だね。柔らかい癖に弾力あって噛みたくなる乳首してて最高」
「ふ、ぅんんん」
必死に口押えてる私見ながら辰巳さんはにやってして、強く噛んだ先を今度を舐めながら甘噛みしてきて。
もうだめもうだめ、頭クラクラして、股もじもじする。
「ここ触ってもらうのも好きだよね? こないだずぶずぶに僕の指咥え込んで子宮疼かせてたもんね?」
「ヒッ! も、辰巳さッ!!」
タイトスカートの上からお尻撫で回されて体中鳥肌立っちゃう、お尻のお肉揉まれて入り口意識させるように閉じたり開いたりさせられていっぱい濡れるのわかる。
「僕と一緒にいるだけで濡れちゃう女の子になろうね」
やだやだ顔揺らして首筋にキスされてぞくってして、耳舐められて、もう限界って所で、
「辰巳さん電話です」
とドアが鳴った、心臓止まる!
「はい、わかりました」
返事してドアは開きそうにないけれど、背中にいっぱい汗かいて死んじゃう!
辰巳さんはそんな私を見て可愛いって小さな声で言って耳舐めながら言った。
「今日一緒に帰ろうね」
「……」
「お返事は?」
乳首きゅって摘ままれて勝手に首が縦に揺れた。
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