【R18】モブキャラ喪女を寵愛中

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辰巳さんと寧々ちゃん1

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 いい匂いのする温かい場所で目が覚める、真っ白い胸板が視界に広がって声は出さないものの何だコレってちょっとビビる。

 あれ? ああ、そっか辰巳さんだコレ!
 と上向いたら顎しか見えなくてとりあえず触る、すべすべしてて髭が生えてなくて……。
 手だけ伸ばして顔いっぱい触ってみて、凄い! 辰巳さんって顔洗う時こんな凹凸あるんだ! 私なんてつるんって感じなのに、どういう事この溝はなんの為に?!! 鼻ってこんな所から生えるの?! 眉毛の段さ何コレ一歳児じゃ越えられない段差ぞ、顎シャープ過ぎて刺さるんじゃ? 極度な丸顔で申し訳なくなってくるレベルすみません。
 一通り触って胸の所で丸くなって、今度は胸を観察した。
たくさんキスマーク着いてる…………思い出したら顔赤くなって、擦ってみても消えないや。
でもそっか……本当に私昨日辰巳さんとエッチしたし、ここの家の子になったんだって実感して上からキスした。

 カーテンの隙間から薄明かりが漏れてて、カチッ……カチッ……て部屋に響く壁掛けのアンティーク時計を見ればまだ6時前……昨日何時に寝たんだろう、ふぅ……お腹空いたお腹空いたお腹空いた。

 もぞもぞしてたら大きな手が頭に触れてきて、きゅんってして抱き付く、辰巳さんはまだ寝てて胸にすり寄って背中に手回して【すき】って書いた、ふぁ幸せ……もっかい【すき】って書いたら…………え? 嘘?! 何? プルプル体震えだしたぞ……!

 恐る恐る上向いたら目瞑ったまま、

「寝てますのでどうぞどうぞ、すきの続きを書いて下さい」
「?!!」

 恥ずかしすぎて【やき】って書いといた。

「寝たふりなんて悪趣味!」
「んもー!! こんな可愛いむずむずで目覚める朝とか最高すぎて深い眠りにつきそうです」
 辰巳さんは一度緑を見開いて私を抱き締めると脱力して目を閉じてしまった。

「え? やだ!! 死んじゃやだ辰巳さん辰巳さん起きて生きて!」

 体揺すったら宝石みたいな瞳が優しく光って顔に手を添えてスリスリしてくれて。

「ふふふおはよう寧々ちゃん」

 唇にちゅって触れてきて体温上がる。

「ぅ! ……オハヨウゴザイマス」
「体は大丈夫かな、痛くないですか」
「寝てる分には痛くないです」
「そうか、良かった」
「でも」
「なあに?」

 お腹減ったって言うの恥ずかしくて大きな手引っ張ってヘコんだお腹触らせて空腹アピールしとく。

「ここ何か……入れたいです」
「Wow! 朝からエッチの」
「お腹空いたの!!」

 絶対そういうと思ったけど、やっぱり辰巳さんは辰巳さんだった。
 先に起き上がった辰巳さんは裸で下は赤いボクサーブリーフなんですが…………昨日はお風呂じゃ恥ずかしくてあんまり見れなくて夜のベッドは薄暗くて分からなかったけど、えッ39才って腹筋そんなに割れてるもんなんですね。
 小説ばっかり読んでるんじゃないの。
 腕もそういう筋肉の付き方好きだから止めて欲しいし、腰の位置が宇宙人じゃん、着替えてるだけなのにきらきらしてる! ま、眩しくて直視できない神々しすぎ! うちの神様朝から後光差しすぎ!!
 ベッドから辰巳さんの手引っ張った。

「どうしたの」
「このままでは辰巳さんがお空に帰ってしまう!」
「大丈夫その時は連れて帰ってあげるから」

 頭にキスされて、うん一緒行く。
 ネイビーのフリースのルームウェアを着た辰巳さんは同じのを私に着せてくれた。
 全身辰巳さんの匂いに包まれて、い、息できるかな、袖もウェストも裾もたくさん折って私を抱き上げると二階の説明をしてくれた。

 トイレに行って拭く時にちょっとピリってしたけど、おしっこできない程じゃなかった。

「そうか痛くなくて良かったです」
「うん、でも問題なのは下半身の痛みではなく彼女のトイレに普通に入ってきて用を足す所を股開いて間近で見てくる辰巳さんの方だと思うの、恥ずかしくない私もどうかしているけれど」
「隠し事はいけないよHoney」
「これ隠し事ですか?」

 26歳に対して上手に拭けたねAngelって意味わかんないけど、ズボンとパンツあげてくれて抱っこで今度は一階を案内してくれた。(僕が用を足す所も見たい? って聞かれて危うく頷く所だった!! み、見たい)

 キッチンに到着して辰巳さんは冷蔵庫の中を開けて首を傾げる。

「週末だし一緒に買い物に行こうと思っていたからろくなものがなくて……」
「出された物は何でも食べます! ちなみに辰巳さんの得意料理ってなんですか」
「うーん……何だろう無難にカレーやハンバーグかな……? 何でも作るけどこだわる訳じゃないからね。日持ちするものばかり作ってるよ。食べてくれる人がいれば手も愛も勝手にこもっちゃうけど……」

 冷凍庫からうどんを出して目が合ってウィンクされてキスされて、ほ、惚れてまう!!
 毎日食べる!! って抱き付いたら、ちょっと待っててねと温かいお茶出されて椅子に降ろされてしまった。

「私も何か手伝いたいです」
「座ってていいよ」

 でも! と立ち上がって腰……って言うか足がグラついて倒れそうになって辰巳さんが受け止めてくれた。

「あ、あれ?」
「だよね、あんな長時間股関節広げたりしないもんね。圧力もかなりかかってたし思ったより体にダメージ残ってるから安静にしてようね」
「…………はい」

 筋肉痛や鈍い痛みは体中にあったけど、そっか……エッチってこんなになるんだ。

 辰巳さんの背中を見つつ周りを見れば太い柱に梁、鴨居……でもキッチンやトイレはうちよりも新しかった。

 木材で統一されたレトロモダンなシステムキッチンで辰巳さんはお鍋に何かして後は煮込むだけって振り向いた。
「いつもだと、この時間本を読んでます」
 冷蔵庫の上に小説を指差して、そんなとこにも置くんだ。

 本当あっちこっち本だらけ、でも私と違ってだらしない感じじゃないから不思議だ。
 心に響いた本は一か月後にもう一回読んだり、一年後に読んだり、その度にノートに感想を書いてるんだ。
 そう言って見せてくれたキャンパスノートにはたった一行だけど感じた一言が書かれていて、でもノートの表紙には203冊目って書いてある。

「今はさ、携帯で名刺を取り込んでワンタッチで閲覧出来て、そこからフェイスブックにつなげたり相手の素性が分かるからしないけど、僕は今でも名刺を貰ったらその裏に相手の特徴や印象的だった会話、趣味や出身地……そういうのをメモをしてからカードケースに入れてるよ。この人誰だっけ? が一番あってはならないからね。それを読み返してる間に、商談の内容も思い出すし、顔だって鮮明に出てくる、一石何鳥? て位武器になります。寧々ちゃんもこれから、お茶出す時席に戻ったら、直にその人の特徴や服、何でもいいからメモしておくといいよ。次お茶出す時一言でもいいの「あれこないだは可愛い○○柄のネクタイしてましたよね」って添える、それだけでも全然印象違うよ。尾台ちゃんがやってるでしょ、多分彼女は素だけど、わー今日も靴ピカピカですねーとか髪型変えましたねとか、取引先の会社で褒められたり、興味持たれて嫌悪感抱く人なんていないよね。少し知識があるだけでも担当の営業とも会話が増えるでしょ? こっちも部屋暖めておいてもらえると話に入りやすいし」
「はい」
「大事だよ、そういう所。もちろん僕達は契約、商品ありきの間柄だけど、でもそれって信頼や信用を取引してるのであって、コミュニケーションがなきゃ成り立たないんだよ。どんな仕事だってそうでしょ、信頼信用……それがどうやって構築されてくのかって考えて…………ああ、ごめん変な話して」
「いえ」
「…………んっとーでも寧々ちゃんがお客さんで来たら百枚位は名刺貰わないと……ふふ」
「そ、そんなに書く事ないでしょ!」

 辰巳さんはこっちきて机に手ついてキスしてきて、頬、首、耳ってちゅって音させながら息かけてくる。
 直ぐぞくぞくって背筋しなって声出ちゃって下着をつけていない胸を服のうえからやんわり揉まれて吐く息あっつくなっちゃう。

「ありますよ、こうやって寧々ちゃんの感じるとこ一個一個書いていかなきゃいけないでしょう? 詳細にどこをどうされたらイッちゃうのかって書かなきゃいけないし、味や匂いや質感も書いてたら百枚あっても足りないよ」
「あッ……耳ぃ、ぅうあ……」
「いい匂い、柔らかい質感滑らかな触り心地蒸れた温度」
「んんん! ああ……たちゅ、さ……もっとぉ」
「ダメじゃなくて、もっとなの?」
「だって……ぞくぞく」
「じゃあ名刺の裏には半日何も食べてなくてお腹空いてても性欲が勝ってエッチな事してほしくなっちゃう淫らな事務員さんって書いておかなきゃね?」


 意地悪そうな笑顔で言われて、むうってなって首に巻き付く、癖のある金髪を耳にかけて、首からつつって舐め上げて露出した耳たぶを甘噛みした、恥ずかしいから小さな声で。








「でもトロトロに発情しちゃうのは辰巳さんにだけって赤いペンで書いておいて下さいね?」


「!!?」




 耳から顔を離して頬にキスしたら、辰巳さんはいつもの私のような声なきリアクションをして目を見開いた。
と同時に背後で電子レンジが鳴った。

「何ですかその顔、やなの」
「いやじゃないです」
「じゃあちゅう」
「はいちゅう! さあもうできますよ、ご飯食べましょうね」

 辰巳さんは顔を振って、事務的にキスするとキッチンに戻って行ってしまった。


 う! もっとしたかったのに。
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