【R18】モブキャラ喪女を寵愛中

文字の大きさ
112 / 156
寧々ちゃんまだまだ寵愛中

寧々ちゃんの伸びしろ ◎

しおりを挟む
 おかしい! おかしいのだ!!
 デジタルには限界がないはずなのに、なぜか私は限界を迎えているような気がするのだ!
 知らない機能だってあるし、使えこなせてないんだから、伸びしろしかないはずなのに、最近なんだか不調です、ああこれがスランプってヤツか……。

 尾台さんが読みたい読みたい! って言ってくれた警察官が強盗犯捕まえたけど、実はそれが幼馴染で、気を許したすきに手錠かけられ、奴隷になるまで責められて快楽堕ちする的なアレやソレはいい感じに書けて制服の細かなとこも調べたし、警棒プレイも様になってお巡りさんを奴隷が如く煽れたというのに。
 なのに、なのに!



 表紙の構図が決まらんのだよ!!


 ビシィイッ!! と決まった時の波がこないのだ……。

 と言うのも、辰巳さんが私の同人誌コレクション(知人著含む)を見た時に言ったのです。


「僕最近、どれが寧々ちゃんが描いた作品か表紙見ただけでわかるようになりましたよ」
「う? それは私の絵を見慣れたって意味ですか?」
「うーん、多分それもあるけど、遠目でズラッと並んでても、あ、これとこれは寧々ちゃんだとわかります」
「??」
「なんか、ホラ寧々ちゃんってこの絡み? この構図好きだよね」
「ファ!!!」

 と言う衝撃的な指摘ですよ、そんなのぉー!
 わぁーかぁーってたーけぇどぉお!!!
 どうせ、私は独学派だから、色んな構図描けないですう! デッサン苦手ですぅ! 背景、「みたいな感じ」で誤魔化しますぅ!
 でもそんな構図に引き出しがないよねっなんてみなまで言わなくてもいいじゃないですか!!
 だってこの、嫌がってる美形に強気の美形がグイグイしてるのいいじゃないですかぁ!
 オシャレも大事だけど一番はパッと見、直ぐにどっちが責めと受けなのかわかりやすいのが大事だっておばあちゃんが言ってたんだもん!

 ぐぬぬ……! でも……そろそろ進歩がないといけないよな……って今回は構図も背景も塗りも、新天地を目指す!!
 って試みてみたら、なんてことない筆が止まりました(無事死亡)。

 机に突っ伏して、もうやにゃあーってなった時は辰巳さんの幼い頃の絵を描くと萌がムラムラ湧いてきて、やる気の活力剤になるのです!

 これは筆乗りまくりってサラサラ描いてたら、ノコノコと来ましたよ同人作家バスターが!
 目が合って、先に拗ねる。

「どうせ私は絵が下手ですぅ!!」
「え? 何? 誰にそんな事言われたの?寧々ちゃんはこの世で一番絵がう」
「いいからあ! そういうの言わなくて、ふん! おはげ」

 机に頭預けたまま口膨らまして、プイッとあっち向いたら、辰巳さんはあらあらって向こう行ってしまった。
 何で?! 何で向こう行っちゃうの?! 慰めてよ!!

 馬鹿野郎! ってムカつくから後ろ付いていったら。
「あら、付いてきた」
「うっしゃい」
「プレゼントになるものがあったなーって探しに行く所だったのに」
「プレゼント?」

 背中くっついて、そのまま辰巳さんは2階の書斎に行って天袋漁ってる。
「何してるんです?」
「デジタルがだめならアナログはどうかなって」
「アナログ……」
「そうそう、確かねここが一番保存場所にいいって父が絵の具を置いていた気がするんだよね」
「絵の具ってチューブの?」
「いや、やっぱり本だよ。父の友人が作った本です。固形水彩具が水彩画の本と一緒についてるのあるでしょう? 確かそれが……」
「見たい見たい」
 大きな体の周りウロウロして背中引っ掻いたら、辰巳さんはいいよって直ぐ脇に手を入れて高い高いしてくれた。
 虫いませんようにって念じながら天袋見れば、本だけじゃなくて壺とか巻物入ってそうな箱も置いてある。
 それで、積まれた本の中から、
「あ、これ」
 草木と町並と少女が水彩タッチの淡い色彩で描かれた表紙の本があって、掴んだら辰巳さんは降ろしてくれた。

 他の本と異なって鞄みたいに重たくて大きい、本見て辰巳さん見て本見て辰巳さん見てとチラチラしたら、直ぐにいいよって頭を撫でてくれた。

 ワクワクしながら開いたら、そこには24色並んだ艶々の固形絵の具と筆とパレット……二本の筆に鉛筆に消しゴム、そして初心者向けの水彩画の本。
 今直ぐにでもスケッチに行けそうで、胸が踊るってこういうのを言うんだって位にキュンキュンしてしまった、画材見るの大好き!
「凄いですコレ……綺麗、豪華!」
「よく見たら凄いね。確か絵の具が国産で高価な物だって言ってましたよ」
「そんなの使っていいんですか」
「いいんですよ、何10年ここで眠ってたんです。本も絵の具も使われたかったと思います、君を待ってたんだね」
 嬉しくって溜息でて、辰巳さんは元気になって良かったってキスしてくれた、もう触りたくて触りたくて階段を駆け下りて居間にGoだ。
 改めて机の上で本を開いたら惚れ惚れした、絵の具の下には知らない色の名前が書いてあって、ただの赤や青じゃないんだよ! それだけでうっとりしながら眺めてたら、辰巳さんが年代物の黄色い絵の具バケツをとんっと机に置いた。
「デジタルでは表現できない、今だけの色が作れるといいね。乾いたらまた色味も変化するし面白そう」
「レイヤー分けできない、恐怖!!」
 なんていいながら、筆濡らして、やっぱり描きたいのは辰巳さんだった(今ハマってる幼少期)。
 スケッチブックに描くショ辰巳さんの笑顔が最高すぎて勝手に口元ニヤニヤしちゃって、辰巳さんはじっと私と絵を見ながらコーヒーを傾けてた。

 絵の具……高校生ぶりで発色が綺麗で夢中になっていたら、いつの間にか夕方の鳩時計が鳴って。
 そしたら、後ろに半裸の辰巳さんがいて手が伸びてくる。
「ほら、寧々ちゃんもう子供の僕なんてほっといて大人の僕とお風呂に入る時間だよ?」
「え? でもまだ描きた……んんっ!! 痛ぁ」
 肩噛み付かれて、見上げればちょっと据わった緑色だった。
「紙の僕がそんなに大事なの? 寧々ちゃん最近幼少期の僕ばかり描くけど年上は好みじゃなかった?」
「違いますよ、ただ……あん、ちょっと手」
 大きな手がシャツの下から潜り込んできて、胸をやらしく揉んできて、勝手に膝もじついて…。
「ほら、幼い僕も紙の僕も君を満足させる事はできないんだよ?」
「分かってアッ、んぅ……」
 唇が重なった瞬間に舌が伸びてきて口の中蹂躙されて、エッチなスイッチ入りそうだ。
 耳に首にキスされて、胸噛まれて息上がってしまう。


「もう甘い声でてる、このまま幼い僕に見つめられながらしようか」
「んっ……はい」
しおりを挟む
感想 307

あなたにおすすめの小説

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

鬼上官と、深夜のオフィス

99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」 間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。 けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……? 「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」 鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。 ※性的な事柄をモチーフとしていますが その描写は薄いです。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

密室に二人閉じ込められたら?

水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

新人メイド桃ちゃんのお仕事

さわみりん
恋愛
黒髪ボブのメイドの桃ちゃんが、働き先のお屋敷で、旦那様とその息子との親子丼。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

ドSでキュートな後輩においしくいただかれちゃいました!?

春音優月
恋愛
いつも失敗ばかりの美優は、少し前まで同じ部署だった四つ年下のドSな後輩のことが苦手だった。いつも辛辣なことばかり言われるし、なんだか完璧過ぎて隙がないし、後輩なのに美優よりも早く出世しそうだったから。 しかし、そんなドSな後輩が美優の仕事を手伝うために自宅にくることになり、さらにはずっと好きだったと告白されて———。 美優は彼のことを恋愛対象として見たことは一度もなかったはずなのに、意外とキュートな一面のある後輩になんだか絆されてしまって……? 2021.08.13

処理中です...