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10.パウパウのお昼寝中に内緒の話 5
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昨日と同じように居間にガイアスは居たが、妻と二人、立ち上がって待っていた。
エリアナ夫人の腕の中に、パウパウが大人しく抱かれている。
エルフの正装に息を飲んでから
「よく来てくれた。ウルジェド殿」
「こんにちはガイアス様、エリアナ様。こちらはグーリシェダ。私の縁者であり、魔力過多の薬の開発者です」
ガイアスは、目を見開き「それは、ありがたい」と、もう一度頭を下げた。
グーリシェダはエリアナ夫人へ「お子様を床に立たせていただいても?」というと、夫人は我に返ったように「あ。は、はい」心、ここに有らずといった様子でパウパウを床に下ろした。
エルフ二人は、膝を付きパウパウに声をかける。
「ほう、これは愛らしい子だの。ほら、おいで」グーリシェダが腕を広げる。
「パウパウ~久しぶりだね。おいで」ウルジェドが腕を広げる。
新緑の瞳がエルフを見て、
「ミったん」ヘラッと笑って手をのばし、一歩近づく。
「そうじゃ、上手だの。ミっちゃんだぞ~」
「いや、パウパウ、そっちは違うから!偽ミっちゃんだから」
「ホホ、ワシとてミ・チコ・オーズで、ミっちゃんだよ~」
「チッ、あ。ほら!パウパウ、カラスさんだよ~お歌を歌うよ~」
えっ!無理無理とイキナリの無茶ぶりに慌ててサブロが「カァっ?」と泣いた。
パウパウが四歩、ノチノチ近づいたところで辛抱できなくなったグーリシェダがパウパウを抱え上げ、騙し騙し、あやしながら触診をする間、ウルジェドは夫妻に問診をする。
どこか痛がる所はないか。食事の量は。水分の摂取量は。薬は飲めているか。眠れているか。運動量はどうか。
グーリシェダがパウパウの首に掛けられた護符の飾りを見て、色の変わり様から早めに魔力の放出をしたほうが良いと判断したので、ウルジェドが魔導具を取り出す。
里の魔導具技師に助力を得て、ウルジェドが作成したものだ。
「パウパウ、ちょっとだけ、これを持っていてね」ソファに寝かせ、放出機能部分を、パウパウの小さな両手に掴ませる。
「各自の魔力の最低必要量の見極めが難しいわけだ」
グーリシェダが本体の魔導具を見て言う。
「これはパウパウ用に設定はしていますが。ただ、成長しているので、そろそろ調整が必要かもしれません」
全ての記録はガルデンの所へ送られ、魔導具作成の資料の一端になっている。
両親が不安そうに見ているためか、幼子が
「ミったん…」心細そうに声を出す。
「はい。もう少し待ってね。すぐ終わるからね」
「終わったら、そこの白いカラスが、なにか芸を見せてくれるかもしれぬぞ」
「カっ!?」とサブロが慌てふためいて、首を左右に振る。
「ほんと!?」
キラキラした瞳に見つめられて、サブロは追い詰められた。
パウパウが掴んでいる収集機の色が変わるまで、悩んだサブロは、テーブルの上をチャッカチャッカと回り、
羽根を広げたままで首を振り振りピョンピョンバックし、横歩きして、その場でパっとジャンプした。
彼なりに悩んでいるのである。
なにをすればいいか思案していたのだ。
「トィさん。だんすじょーず」
サブロの苦悩はパウパウにはダンスと見なされ、好評を得た。
「はい、オシマイ。上手に出来たねぇ」
ウルジェドが言うなり、パウパウを抱き上げて膝の上に載せたグーリシェダを横目に見ながら、ガイアスに告げる。
「ガイアス様、いま、ドワーフが魔導具を改良してくれています。いつとは約束はできませんが、もっと効率よく魔力の吸収ができるようになると思います」
「魔臓腑の成長促進についてはワシも手を貸そう。少しでも負担が少なく、この子が元気になれるように」
有難い。と、ガイアスが再び頭を下げた。
グーリシェダの膝の上に座っていたパウパウが、首を傾げて上を向き「ミったん?」
「いいや。違うよ。その人はグーばぁガッ!!」
「ふふふ、グーリシェダだ。グーねぇさまでよいぞ、パウパウ」
すごい年齢詐称を見たが、踏まれた足が痛いウルジェドは心に蓋をした。
「あ、あのグーリシェダ様は都の薬師様ですの?」それまで無言だったエリアナ夫人が、頬を染めてグーリシェダに尋ねる。
「うむ。主に帝都のギルドを拠点している」ここ三百年は引きこもっていましたよね、ウルジェドは思うが黙っている。まだ足が痛い。
エリアナ夫人は握った両手を胸元に挙げて
「まぁ!帝都で!素晴らしいですわ。お召し物も煌びやかですし、お美しいですし、やはり都は違いますのねぇ」弾むように嬉し気に言い出した。
ん?なにが始まったんだ?エルフ二人には分からない。
「エリアナ、お二人にお茶もご用意せず、失礼だろう」
「あら、申し訳ございません。いま、お持ちします。あの、グーリシェダ様。よろしければ色々帝都のお話をしていただけると嬉しいですわ」
んん?
「いや、次の予定があるので、ここでお暇させていただく」パウパウの頭を撫ぜ、グーリシェダが立ち上がる。
ガイアスにパウパウを渡して
「では、パウパウ。お薬ができたらミッたんが持ってくるからの」
「グーねー?」たどたどしく呼ぶパウパウに微笑んで
「ちゃんと薬をのむんだぞ」
ミっちゃんも立ち上がると、パウパウの頭を撫ぜて「また来るからね」と声をかけ
ガイアスに「なにか有りましたら、どんな小さなことでも、雑貨屋にお知らせください」と申し伝え
見送りも断り、ウネビ家をそそくさと後にした。
なにやら、エリアナ夫人の妙な空気を感じ取ったからだ。
なんだろう、あの奥様。
帝都に随分食いついてきたけど、パウパウの体調は心配じゃないのか?
「酷い症状が出る前に対処しておるから、病を軽く考えているのかもしれん」
「こっちは、その症状を出さないように、苦労してるんだけどねぇ」
パウパウを助けるためにガイアス様、私に土下座までしたのになぁ。
「お主が手を尽くしているから、他人ごとになっているのかの……症状が出たら、見ることも耐えられんだろうよ」苦々し気にグーリシェダが呟いた。
なんとも、モヤモヤした気持ちを胸に、門に向かって帰ろうとしたところで、奥の鍛錬所から走ってきたアーサに声をかけられた。
「ウルジェドさん。あの」息を整えたアーサーが
「パウパウのために、いつも有難うございます」立ち止まった二人に深々と頭を下げた。
「頭を上げてくれ。これは私がウネビ家とした約束だ。だから、君が気にすることはないんだよ」
アーサーは頭を上げてグーリシェダとウルジェドを真っすぐに見た。
「あの、でも僕が弟のためにお礼を言いたいんです。それはご迷惑ですか?」
二人は笑って
「いいや。ありがとう。礼を貰うのは嬉しいものだ」
「グーリシェダだ。ウルジェドの縁者でな。よろしゅう」
アーサーが「せめて門まで送らせてください」と二人とともに歩き出した。
「そういえば、弟児はどうした?」とグーリシェダが尋ねると
「その…お二人に遊んでもらえると、なぜか思いこんでたようで、はしゃぎ疲れて寝ています」とアーサーが苦笑したので、二人もつられて笑った。
あぁ、そうか。
エリアナ夫人からは礼の一つも無かったことに、ウルジェドは気づいた。
門を抜けて、アーサーに手を振り、転移で雑貨屋に戻る。
なんだか、アーサーの真っすぐさが心地良く、エリアナ夫人に感じた違和感を拭ってくれていた。
「さて、サブロ」ウルジェドは厳しい顔で白いカラスを見た。
「君には今日から歌と踊りの特訓をしてもらう!目指せ歌って踊れるカラス!」
「ア゛ァアーアーガァガァガァガァア゛アガカカァガァガァア゛ーアーカアカアカカガアガァガァガァア゛アガカカァガァガァア゛ーアーカア゛ァアーアーガァガア゛ァ」
「いたた。冗談です。いや、マジ痛い。ごめんって」サブロが頭を突っつき、爪で髪の毛を毟る。
「お主、ときどき阿呆だの」
頭からジョボジョボと薬液をかけながらグーリシェダが言う。
ばぁちゃんの薬、沁みる。
「いや、ほらパウパウが、あんなにサブロのダンス喜んでいたからさぁ」チラリと見ると
「ガァッガァッガッ」
白いカラスは断固拒否と威嚇のポーズを取った。
エリアナ夫人の腕の中に、パウパウが大人しく抱かれている。
エルフの正装に息を飲んでから
「よく来てくれた。ウルジェド殿」
「こんにちはガイアス様、エリアナ様。こちらはグーリシェダ。私の縁者であり、魔力過多の薬の開発者です」
ガイアスは、目を見開き「それは、ありがたい」と、もう一度頭を下げた。
グーリシェダはエリアナ夫人へ「お子様を床に立たせていただいても?」というと、夫人は我に返ったように「あ。は、はい」心、ここに有らずといった様子でパウパウを床に下ろした。
エルフ二人は、膝を付きパウパウに声をかける。
「ほう、これは愛らしい子だの。ほら、おいで」グーリシェダが腕を広げる。
「パウパウ~久しぶりだね。おいで」ウルジェドが腕を広げる。
新緑の瞳がエルフを見て、
「ミったん」ヘラッと笑って手をのばし、一歩近づく。
「そうじゃ、上手だの。ミっちゃんだぞ~」
「いや、パウパウ、そっちは違うから!偽ミっちゃんだから」
「ホホ、ワシとてミ・チコ・オーズで、ミっちゃんだよ~」
「チッ、あ。ほら!パウパウ、カラスさんだよ~お歌を歌うよ~」
えっ!無理無理とイキナリの無茶ぶりに慌ててサブロが「カァっ?」と泣いた。
パウパウが四歩、ノチノチ近づいたところで辛抱できなくなったグーリシェダがパウパウを抱え上げ、騙し騙し、あやしながら触診をする間、ウルジェドは夫妻に問診をする。
どこか痛がる所はないか。食事の量は。水分の摂取量は。薬は飲めているか。眠れているか。運動量はどうか。
グーリシェダがパウパウの首に掛けられた護符の飾りを見て、色の変わり様から早めに魔力の放出をしたほうが良いと判断したので、ウルジェドが魔導具を取り出す。
里の魔導具技師に助力を得て、ウルジェドが作成したものだ。
「パウパウ、ちょっとだけ、これを持っていてね」ソファに寝かせ、放出機能部分を、パウパウの小さな両手に掴ませる。
「各自の魔力の最低必要量の見極めが難しいわけだ」
グーリシェダが本体の魔導具を見て言う。
「これはパウパウ用に設定はしていますが。ただ、成長しているので、そろそろ調整が必要かもしれません」
全ての記録はガルデンの所へ送られ、魔導具作成の資料の一端になっている。
両親が不安そうに見ているためか、幼子が
「ミったん…」心細そうに声を出す。
「はい。もう少し待ってね。すぐ終わるからね」
「終わったら、そこの白いカラスが、なにか芸を見せてくれるかもしれぬぞ」
「カっ!?」とサブロが慌てふためいて、首を左右に振る。
「ほんと!?」
キラキラした瞳に見つめられて、サブロは追い詰められた。
パウパウが掴んでいる収集機の色が変わるまで、悩んだサブロは、テーブルの上をチャッカチャッカと回り、
羽根を広げたままで首を振り振りピョンピョンバックし、横歩きして、その場でパっとジャンプした。
彼なりに悩んでいるのである。
なにをすればいいか思案していたのだ。
「トィさん。だんすじょーず」
サブロの苦悩はパウパウにはダンスと見なされ、好評を得た。
「はい、オシマイ。上手に出来たねぇ」
ウルジェドが言うなり、パウパウを抱き上げて膝の上に載せたグーリシェダを横目に見ながら、ガイアスに告げる。
「ガイアス様、いま、ドワーフが魔導具を改良してくれています。いつとは約束はできませんが、もっと効率よく魔力の吸収ができるようになると思います」
「魔臓腑の成長促進についてはワシも手を貸そう。少しでも負担が少なく、この子が元気になれるように」
有難い。と、ガイアスが再び頭を下げた。
グーリシェダの膝の上に座っていたパウパウが、首を傾げて上を向き「ミったん?」
「いいや。違うよ。その人はグーばぁガッ!!」
「ふふふ、グーリシェダだ。グーねぇさまでよいぞ、パウパウ」
すごい年齢詐称を見たが、踏まれた足が痛いウルジェドは心に蓋をした。
「あ、あのグーリシェダ様は都の薬師様ですの?」それまで無言だったエリアナ夫人が、頬を染めてグーリシェダに尋ねる。
「うむ。主に帝都のギルドを拠点している」ここ三百年は引きこもっていましたよね、ウルジェドは思うが黙っている。まだ足が痛い。
エリアナ夫人は握った両手を胸元に挙げて
「まぁ!帝都で!素晴らしいですわ。お召し物も煌びやかですし、お美しいですし、やはり都は違いますのねぇ」弾むように嬉し気に言い出した。
ん?なにが始まったんだ?エルフ二人には分からない。
「エリアナ、お二人にお茶もご用意せず、失礼だろう」
「あら、申し訳ございません。いま、お持ちします。あの、グーリシェダ様。よろしければ色々帝都のお話をしていただけると嬉しいですわ」
んん?
「いや、次の予定があるので、ここでお暇させていただく」パウパウの頭を撫ぜ、グーリシェダが立ち上がる。
ガイアスにパウパウを渡して
「では、パウパウ。お薬ができたらミッたんが持ってくるからの」
「グーねー?」たどたどしく呼ぶパウパウに微笑んで
「ちゃんと薬をのむんだぞ」
ミっちゃんも立ち上がると、パウパウの頭を撫ぜて「また来るからね」と声をかけ
ガイアスに「なにか有りましたら、どんな小さなことでも、雑貨屋にお知らせください」と申し伝え
見送りも断り、ウネビ家をそそくさと後にした。
なにやら、エリアナ夫人の妙な空気を感じ取ったからだ。
なんだろう、あの奥様。
帝都に随分食いついてきたけど、パウパウの体調は心配じゃないのか?
「酷い症状が出る前に対処しておるから、病を軽く考えているのかもしれん」
「こっちは、その症状を出さないように、苦労してるんだけどねぇ」
パウパウを助けるためにガイアス様、私に土下座までしたのになぁ。
「お主が手を尽くしているから、他人ごとになっているのかの……症状が出たら、見ることも耐えられんだろうよ」苦々し気にグーリシェダが呟いた。
なんとも、モヤモヤした気持ちを胸に、門に向かって帰ろうとしたところで、奥の鍛錬所から走ってきたアーサに声をかけられた。
「ウルジェドさん。あの」息を整えたアーサーが
「パウパウのために、いつも有難うございます」立ち止まった二人に深々と頭を下げた。
「頭を上げてくれ。これは私がウネビ家とした約束だ。だから、君が気にすることはないんだよ」
アーサーは頭を上げてグーリシェダとウルジェドを真っすぐに見た。
「あの、でも僕が弟のためにお礼を言いたいんです。それはご迷惑ですか?」
二人は笑って
「いいや。ありがとう。礼を貰うのは嬉しいものだ」
「グーリシェダだ。ウルジェドの縁者でな。よろしゅう」
アーサーが「せめて門まで送らせてください」と二人とともに歩き出した。
「そういえば、弟児はどうした?」とグーリシェダが尋ねると
「その…お二人に遊んでもらえると、なぜか思いこんでたようで、はしゃぎ疲れて寝ています」とアーサーが苦笑したので、二人もつられて笑った。
あぁ、そうか。
エリアナ夫人からは礼の一つも無かったことに、ウルジェドは気づいた。
門を抜けて、アーサーに手を振り、転移で雑貨屋に戻る。
なんだか、アーサーの真っすぐさが心地良く、エリアナ夫人に感じた違和感を拭ってくれていた。
「さて、サブロ」ウルジェドは厳しい顔で白いカラスを見た。
「君には今日から歌と踊りの特訓をしてもらう!目指せ歌って踊れるカラス!」
「ア゛ァアーアーガァガァガァガァア゛アガカカァガァガァア゛ーアーカアカアカカガアガァガァガァア゛アガカカァガァガァア゛ーアーカア゛ァアーアーガァガア゛ァ」
「いたた。冗談です。いや、マジ痛い。ごめんって」サブロが頭を突っつき、爪で髪の毛を毟る。
「お主、ときどき阿呆だの」
頭からジョボジョボと薬液をかけながらグーリシェダが言う。
ばぁちゃんの薬、沁みる。
「いや、ほらパウパウが、あんなにサブロのダンス喜んでいたからさぁ」チラリと見ると
「ガァッガァッガッ」
白いカラスは断固拒否と威嚇のポーズを取った。
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