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7、朝比奈柊馬に関する噂と希の決意
朝比奈先輩と話していたら、いつの間にか結構な時間が過ぎていた。
遅刻したくなくて早起きして準備したのに。まあ半分は自業自得だけど!
「すいません、遅れました……!」
予鈴はとうに鳴り終わっていたから分かっていたけど、もうホームルームが始まっていた。
「斉賀、初日から遅刻なんて……ま、ギリギリセーフにしといてやろう。席につきなさい」
「はい……」
寮は学校の敷地内にあるとはいえ、敷地自体がだだっぴろいのでまあまあの距離がある。
オレの足が平均より遅いってことも原因の一つだろうけど。(朝比奈先輩は全く焦ってなかったけど、遅刻は大丈夫だったのだろうか)
余計なことを考えていたせいが、足がもつれてこけそうになった。
「わっ!?」
「ちょ……危ない!」
「……あ……先生、ありがとうございます」
咄嗟に前に出てきた吉永先生にガシッと抱きとめられて、なんとかこけずに済んだ。
そのままの体勢で見上げてお礼を言うと、吉永先生は一瞬目を泳がせて口元をぴくぴくさせたあと、「足元に気をつけなさい」と早口で言った。
昨日の今日でこんなにやらかすなんて、オレは先生の中で最悪な印象になっていそうだ……。
目を付けられたら嫌だから、なるべく目立たないように生活しないと。(ピンク髪の時点でもう無理かもしれない)
座る前に、オレの席から左三列目の後方にすずを見つけた。
オレのことを気にしてくれていたのか、すぐにすずと目が合った。
どうやら相当心配をかけていたみたいで、安堵に満ちた表情をしていた。
なんだか申し訳ない。
そして最初の休み時間、すずがオレの席にやってきた。
「のんちゃん大丈夫だった? 朝比奈先輩に何もされなかった?」
「うん、大丈夫だったよ。心配かけてごめん……まぁ何もされなかった、ことはないケド」
最後の方は小さい声でボソボソと言ったのに、すずは聞き逃さなかったようだ。
「ななっ……いったい何をされたの!?」
「ちょっとここじゃ言いにくいかなぁ……」
周囲がオレ達の話に聞き耳を立てているのは、空気が読めないオレでもなんとなく分かった。
「じゃああとで教えてね。ところでのんちゃん、ぼくさっきクラスの人に朝比奈先輩のいろんな噂を聞いたんだよ。それって教えてもいい?」
「あ、うん! それオレも誰かに聞こうと思ってたんだ。朝比奈先輩が聞けって言うから」
「朝比奈先輩が、自分の噂を聞けって?」
「うん」
「ふうーん……じゃあ昼休みに教えるね」
「ありがとう! 助かる!」
モブ生徒たちの達の心中――。
(俺が直接斉賀君に朝比奈先輩のことを教えたかった……! ああでも、可愛すぎて話しかけられる気がしないッッ)
(あいつら、二人揃っていい匂いしそうだよな……)
(いやそれメッチャ分かる。山田清白も普通にかわいい)
(俺このクラスになれてよかった……)
朝比奈先輩の噂って、どういうものだろう。
すずのあの言い方から、あんまりいい噂じゃないんだろうなってことくらいは予想が着くけど……。
でも、なんでだろう。
どんなひどい噂を聞いたとしても、オレは放課後朝比奈先輩のところに行こうとしている。
昨日まではただお礼を言いたくて探していたのに、会ったらもっと知りたくなってる、朝比奈先輩のこと。
遅刻したくなくて早起きして準備したのに。まあ半分は自業自得だけど!
「すいません、遅れました……!」
予鈴はとうに鳴り終わっていたから分かっていたけど、もうホームルームが始まっていた。
「斉賀、初日から遅刻なんて……ま、ギリギリセーフにしといてやろう。席につきなさい」
「はい……」
寮は学校の敷地内にあるとはいえ、敷地自体がだだっぴろいのでまあまあの距離がある。
オレの足が平均より遅いってことも原因の一つだろうけど。(朝比奈先輩は全く焦ってなかったけど、遅刻は大丈夫だったのだろうか)
余計なことを考えていたせいが、足がもつれてこけそうになった。
「わっ!?」
「ちょ……危ない!」
「……あ……先生、ありがとうございます」
咄嗟に前に出てきた吉永先生にガシッと抱きとめられて、なんとかこけずに済んだ。
そのままの体勢で見上げてお礼を言うと、吉永先生は一瞬目を泳がせて口元をぴくぴくさせたあと、「足元に気をつけなさい」と早口で言った。
昨日の今日でこんなにやらかすなんて、オレは先生の中で最悪な印象になっていそうだ……。
目を付けられたら嫌だから、なるべく目立たないように生活しないと。(ピンク髪の時点でもう無理かもしれない)
座る前に、オレの席から左三列目の後方にすずを見つけた。
オレのことを気にしてくれていたのか、すぐにすずと目が合った。
どうやら相当心配をかけていたみたいで、安堵に満ちた表情をしていた。
なんだか申し訳ない。
そして最初の休み時間、すずがオレの席にやってきた。
「のんちゃん大丈夫だった? 朝比奈先輩に何もされなかった?」
「うん、大丈夫だったよ。心配かけてごめん……まぁ何もされなかった、ことはないケド」
最後の方は小さい声でボソボソと言ったのに、すずは聞き逃さなかったようだ。
「ななっ……いったい何をされたの!?」
「ちょっとここじゃ言いにくいかなぁ……」
周囲がオレ達の話に聞き耳を立てているのは、空気が読めないオレでもなんとなく分かった。
「じゃああとで教えてね。ところでのんちゃん、ぼくさっきクラスの人に朝比奈先輩のいろんな噂を聞いたんだよ。それって教えてもいい?」
「あ、うん! それオレも誰かに聞こうと思ってたんだ。朝比奈先輩が聞けって言うから」
「朝比奈先輩が、自分の噂を聞けって?」
「うん」
「ふうーん……じゃあ昼休みに教えるね」
「ありがとう! 助かる!」
モブ生徒たちの達の心中――。
(俺が直接斉賀君に朝比奈先輩のことを教えたかった……! ああでも、可愛すぎて話しかけられる気がしないッッ)
(あいつら、二人揃っていい匂いしそうだよな……)
(いやそれメッチャ分かる。山田清白も普通にかわいい)
(俺このクラスになれてよかった……)
朝比奈先輩の噂って、どういうものだろう。
すずのあの言い方から、あんまりいい噂じゃないんだろうなってことくらいは予想が着くけど……。
でも、なんでだろう。
どんなひどい噂を聞いたとしても、オレは放課後朝比奈先輩のところに行こうとしている。
昨日まではただお礼を言いたくて探していたのに、会ったらもっと知りたくなってる、朝比奈先輩のこと。
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