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21 勘違い
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急に無言になった礼二郎を見て、池永が突如聞いた。
「……礼二郎、もしかしてお前、最近童貞卒業した……?」
「は?」
「いや、なんか今すっげぇ色っぽい表情してたからさ……あっ、もしかしてさっきの柴君とはそういう関係なのか!?」
「何? どういう関係??」
池永は昨日の合コンで礼二郎が帰ったあと、ちえりの呼んだ女子達から『礼二郎君って絶対ゲイだよ、どんだけボディタッチしても無反応なんだもん!』と言われたのを思い出した。
『それはねぇよ』と一応友人として否定したのだが、本当だったのか……! と驚愕した。女の勘とやらにも感心した。
「お前が下なら別に勃たなくても出来るもんな。――あ、だから俺さっきちょっと柴君に睨まれたのか……やっべ、あんまベタベタせんとこ……」
「??」
池永が何かを悟ったようにブツブツ言っているが、礼二郎は彼が何を言ってるのかさっぱり分からない。
礼二郎は1人納得している池永をジロリと睨んだが、『良かったな礼二郎』と祝福するように背中をポンポンと叩かれて、ますます困惑した。
(俺に新しい友達が出来て良かったってことか……?)
礼二郎は友達は多い方ではないが、ぼっちだったこともない。なのに池永から友達を作るのが下手だと思われていた(?)ことに軽くショックを受けた。
「……まあ、うん、良かったよ。これでもうゴキに怯えずに済むっていうか……柴君と仲良くなった理由はそれだけじゃないけどな!」
ゴキ退治のためだけに友達になったのではなく、純粋に柴という人間が気に入ったから友達になったので、勘違いはしないでもらいたい。
しかし池永は、礼二郎がゴキがどうとか言うのは単なる照れ隠しだ、とピンときた。(きてない)
「お前ってそういうとこあるよな、ちょっと柴君の気持ちが分かるような……いやいや、俺はちえりちゃん一筋だけどさ!」
「なんかよく分からんが聞け池永。柴君はな、ゴキからだけじゃなくて、れ……痴漢からも俺を守ってくれるって言ってくれたんだぞ! 凄いだろう」
思わず『霊からも』と言いかけたが、なんとか回避した。とにかく、いかに柴が親切な人間であるかというのを池永にアピールしたかったのだ。
(うっかりゴーストバスターだってこと、バラさないようにしないとな。それが一番自慢したいとこだけど)
「へ~! ……つーか礼二郎、痴漢に遭うのかよ」
「そうだ。笑いたければ笑うがいい」
柴に『笑い事じゃないよ』と言ってもらえたせいか、別に池永に笑われたって構わない気がした。
「笑わねぇよ。やっぱりお前くらいの美形だと男でもそんな目にも遭うんだな、別に俺にも言ってくれれば守ってやったのに」
「え」
柴とまったく同じな池永の反応に、礼二郎はキョトンとしてしまった。もしやイマドキ男が痴漢に遭うのは、別に笑えることではないのだろうか……。
礼二郎は時代遅れな考えの自分を少し反省した。(やられる側ではあるが)
「……礼二郎、もしかしてお前、最近童貞卒業した……?」
「は?」
「いや、なんか今すっげぇ色っぽい表情してたからさ……あっ、もしかしてさっきの柴君とはそういう関係なのか!?」
「何? どういう関係??」
池永は昨日の合コンで礼二郎が帰ったあと、ちえりの呼んだ女子達から『礼二郎君って絶対ゲイだよ、どんだけボディタッチしても無反応なんだもん!』と言われたのを思い出した。
『それはねぇよ』と一応友人として否定したのだが、本当だったのか……! と驚愕した。女の勘とやらにも感心した。
「お前が下なら別に勃たなくても出来るもんな。――あ、だから俺さっきちょっと柴君に睨まれたのか……やっべ、あんまベタベタせんとこ……」
「??」
池永が何かを悟ったようにブツブツ言っているが、礼二郎は彼が何を言ってるのかさっぱり分からない。
礼二郎は1人納得している池永をジロリと睨んだが、『良かったな礼二郎』と祝福するように背中をポンポンと叩かれて、ますます困惑した。
(俺に新しい友達が出来て良かったってことか……?)
礼二郎は友達は多い方ではないが、ぼっちだったこともない。なのに池永から友達を作るのが下手だと思われていた(?)ことに軽くショックを受けた。
「……まあ、うん、良かったよ。これでもうゴキに怯えずに済むっていうか……柴君と仲良くなった理由はそれだけじゃないけどな!」
ゴキ退治のためだけに友達になったのではなく、純粋に柴という人間が気に入ったから友達になったので、勘違いはしないでもらいたい。
しかし池永は、礼二郎がゴキがどうとか言うのは単なる照れ隠しだ、とピンときた。(きてない)
「お前ってそういうとこあるよな、ちょっと柴君の気持ちが分かるような……いやいや、俺はちえりちゃん一筋だけどさ!」
「なんかよく分からんが聞け池永。柴君はな、ゴキからだけじゃなくて、れ……痴漢からも俺を守ってくれるって言ってくれたんだぞ! 凄いだろう」
思わず『霊からも』と言いかけたが、なんとか回避した。とにかく、いかに柴が親切な人間であるかというのを池永にアピールしたかったのだ。
(うっかりゴーストバスターだってこと、バラさないようにしないとな。それが一番自慢したいとこだけど)
「へ~! ……つーか礼二郎、痴漢に遭うのかよ」
「そうだ。笑いたければ笑うがいい」
柴に『笑い事じゃないよ』と言ってもらえたせいか、別に池永に笑われたって構わない気がした。
「笑わねぇよ。やっぱりお前くらいの美形だと男でもそんな目にも遭うんだな、別に俺にも言ってくれれば守ってやったのに」
「え」
柴とまったく同じな池永の反応に、礼二郎はキョトンとしてしまった。もしやイマドキ男が痴漢に遭うのは、別に笑えることではないのだろうか……。
礼二郎は時代遅れな考えの自分を少し反省した。(やられる側ではあるが)
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