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〜第3章〜
86.『〜裏切りの逃亡者編〜最期』
しおりを挟むスイはみつれに家族の命を奪った黒幕の正体を明かした。
そして現れたシロサキによって胸を撃ち抜かれた。
シロ「終わりだよ。スイさん。」
スイ「ぐふっ………」
スイは口から血を流した。
みつ「ッ!?スイ!!!」
シロ「お前も死ね。」
シロサキはみつれに銃口を向ける。
みつれを撃たせまいと、スイは立ち上がり雄叫びをあげながらシロサキに襲い掛かる。
シロ「ッ!?この死に損ないが!!!」
シロサキはスイの左肩を撃ち抜いた。
だがスイは怯むことなくシロサキに襲い掛かる。
シロ「なッ!?」
シロサキはスイとともに階段を転げ落ちていった。
みつ「スイ!!!!」
みつれはすぐさま立ち上がり、階段へ走る。
スイはシロサキの上に乗り、雄叫びをあげながらシロサキを殴り続ける。
シロ「グッ……死ねぇぇ!!」
シロサキはスイの頭に銃を突きつけるが引き金を引かれる前にスイは瞬時に交わし、その勢いでシロサキに頭突きをした。
シロ「ぐふッ!?…この!!」
シロサキは撃ち抜いたスイの胸をもう一度撃ち抜いた。
スイ「がッ!!?」
スイは脱力し、シロサキに覆いかぶさるように倒れた。
シロサキは上に乗るスイを退かした。
シロ「はぁ…はぁ……くたばったか……」
シロサキはふらふらと立ち上がり後退りする。
シロサキは念の為にスイの頭を撃ち抜こうと銃口を向ける。
よつ「おい。」
その時、下の階からよつばが現れてシロサキの髪を引っ張り、下に引きずり下ろした。
シロ「えっ……」
シロサキは階段から転がり落ちた。
しお「みつれさん!!」
みつ「しおん!?」
しおんとよつばがみつれのGPSを追って駆けつけてきたのだった。
よつばはすぐにスイの脈を確認した。
よつ「まだ脈がある!!みつれさん!早く!」
みつれはすぐさまスイの元へ駆けつけた。
シロ「グッ……クソが……全員ぶっ殺す!!!」
シロサキはみつれ達に銃口を向ける。
するとよつばが3人の前に立ち塞がった。
しお「ッ!?よつばさん!?」
よつ「撃ってみろよ!!あ"ぁ!!」
よつばはシロサキに怒声を上げる。
シロ「このぉ……」
シロサキはよつばの頭に照準をあわせて引き金をひいた。
しかし弾は空になっていた。
シロ「ッ!?弾切れ!?クソッ!」
シロサキはその場から逃げ去ろうと階段を降りた。
よつ「待て!!!」
よつばとしおんがシロサキを追いかけた。
階段を降り、ビルを出るとシロサキはワゴン車に乗り込んでいた。
シロ「出せ!早く!!」
シロサキを乗せたワゴン車は走り去っていった。
よつ「くそ!バイクで追おう!」
しお「ダメだ。パンクさせられてる。やられた………」
よつ「ぐっ……ちくしょう!!!」
2人は追う手段が無くなりシロサキを追うのを諦めた。
みつ「スイ!!!」
ビルに残ったみつれはスイを抱きかかえる。
スイは目が虚ろになり今にも絶命しそうだった。
みつ「スイ!!…スイ!!」
みつれはスイを呼びかける。
するとスイはゆっくりと口を開いた。
スイ「さ……さっきの…しつも……こたえて……なかっ……たね………」
スイはみつれの目を見た。
かすかな声でみつれに言った。
スイ「あ…い…して……る……み……つ……れ………」
スイは『ポチ』では無く、『みつれ』と言った。
みつれの目から涙が零れ落ちた。
みつ「あぁ……私も愛してる……スイ。」
みつれは優しい顔をスイにみせた。
みつれの涙が零れ落ち、スイの頬をつたう。
スイは微笑み、静かに目を閉じた。
みつれはスイを抱き締め、ひとり泣いた。。。
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