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〜第4章〜
90.『おかえり会』
しおりを挟むみつれが戻ってきた翌日の晩。
みつれとしおんはリンの行きつけのBarの前ででリンを待っていた。
みつ「・・・遅いな。」
しお「もう来ると思うよ。……あっ!来た。」
遠くからリンが笑顔で手を振ってきた。
みつ「ふっ。リンも元気そうだな。」
するとリンは走ってきてみつれに飛びついた。
リン「みっちゃん!!!おかえり!!!」
みつ「ふっ、ただいま、リン。」
みつれはリンの頭を撫でる。
?「ちょっとリン先輩!置いてかんといてぇや!」
リンの後から女が走ってきた。
リン「あぁ、ごめんごめん。」
みつ「そちらの方は?」
しお「あぁ、みつれさんは会ったことないね。」
リン「私の後輩のハナちゃんでぇす!!」
リンはみつれに後輩を紹介した。
ハナ「あなたがみつれさんですね。話はリン先輩からよぉ聞いてますぅ。」
関西訛りで喋る彼女の名前は『ハナ』。
みつれが不在の時にリンの元に転勤して来た刑事だ。
みつ「はじめまして…。」
みつれはハナに挨拶した。
リン「さ!中入ろ!今日はみっちゃんのおかえり会だぁ!!」
リンはみつれとしおんの手を引っ張り店に入っていった。
ハナ「嬉しそうやなリン先輩。」
ハナは笑いながらあとに続いた。
リン「てことでカンパーイ!!!」
席に着いた4人は早速乾杯した。
リン「ぷはぁ!!マスターおかわりぃ!!」
ハナ「いや早すぎやろ!?」
あまりの早さにハナがつっこむ。
リン「ハナちゃんも今日は飲め飲めー!」
ハナ「まぁほどほどにさせてもらいますぅ」
ハナはリンのペースに合わさず自分のペースで飲む。
しお「今時そういうのなんていうんでしたっけ?…アルハラ?」
リン「少年もちょっと飲んでみなよォ♡」
リンはしおんに酒をすすめた。
みつ「駄目だぞリン。まだ未成年だ。」
みつれは静かに飲んでいた。
ハナ「ほんまですよリン先輩!しおん君はまだ未成年やねんから!」
リンはみつれとハナに責められる。
リン「むぅ……はぁい。じゃあ少年はミルクでも飲んでな。」
しお「・・・なんか腹立ちますね。」
4人は笑った。
食事も進み、少し落ち着いた頃。
リン「みっちゃん。1ヶ月間どこ行ってたのぉ?」
リンがみつれに質問した。
その質問はしおんも気になっていた。
みつ「・・・両親の墓参りに行ったよ。それからは色んなところに行った。」
みつれは1ヶ月間の出来事3人に話した。
しお「へー、随分遠くまで行ってたんだね。」
みつ「あぁ。…お前達には迷惑かけたな。おかげで気持ちの整理が出来たよ。」
みつれはリンとしおんに礼を言った。
しお「よかったよ。」
リン「うん♡元気になってよかったよ!」
みつれは微笑んだ。
みつ「ありがとう。」
酒は進み、1時間後・・・
リン「だああからぁぁ…みっちゃんはかわいいんじゃかりゃぁー!!」
みつ「にゃに言ってんのリン…ひっぱたくよ…」
みつれはリンの頭をひっぱたく。
リン「いったぁぁぁいん♡ハナちゃん!いまのはこうむしっこーぼーがいでは!?」
ハナ「知らへんよ……リン先輩飲み過ぎやで…」
しお「みつれさんも飲み過ぎだよ。」
リンとみつれはべろべろに出来上がっていた。
リン「うるしゃぁぁい!!私はみっちゃんがかえってきてくれてしゅごく嬉しいのぉ!!」
みつ「リン……」
みつれはふらふらと立ち上がり、リンを抱き締めた。
リン「ふぇえ!?」
ハナ「あらぁ~、しおん君が見とるさかい、そういうのはホテルでヤッてやぁ…おふたりさん。…それかー…」
ハナはしおんに擦り寄った。
ハナ「こっちはこっちで楽しもか?しおん君♡」
ハナはしおんの胸元を指でなぞる。
しお「ハ、ハナさん!?だ、駄目ですよ!!僕には大事な人が!!」
しおんはあたふたした。
ハナ「冗談やんかァ!未成年に手ぇ出すわけないやろぉ!」
ハナはケラケラ笑った。
ハナ「けど、しおん君にも好きな人おるんやね。聞かせてぇな。しおん君の恋バナ♡」
しお「駄目です。教えません。」
ハナ「えぇ~~ケチやなぁ~。」
みつ「・・・おまえあれだろ…よつばさんだろ?」
みつれはリンを抱き締めながらしおんに言った。
しお「ちょ!?みつれさん!!!」
リン「よつば……どこかできいたにゃまえだなぁ……」
リンはぼそっと呟く。
ハナ「へぇ~可愛らしい名前の子やんかぁ。どんな子なん?お姉さんにだけおしえてぇなぁ♡」
ハナはまたしおんに絡み出した。
しお「・・・これだから酔っ払いは……」
しおんはぼそっと呟く。
しおんは酔っ払い達に呆れながらなんとかよつばの話から別の話題を振った。
しお「そういうみつれさんはリンさんのことどう思ってるの?」
みつ「ん?私か?好きだけど?」
リン「え!?」
3人の視線はみつれに集まった。
みつ「・・・どうした?おかしなこと言ったか?」
ハナ「リン先輩よかったやん!両想いやで!?」
リン「……///」
リンは顔が真っ赤になっていた。
みつ「ん?どうしたんだ?顔赤いぞ?」
みつれはリンの顔をまじまじと見つめる。
リン「・・・は、恥ずかしいよ……///」
ハナ「あぁもうなにゆうてんのリン先輩!はよホテル行きぃな!!マスター!お勘定してぇ!!」
しお「リンさんって結構乙女ですよね…。」
店を出た4人。
ハナ「ほなウチはしおん君と少し遊んで帰ります。おふたりさんは積もる話もあるやろしどうぞごゆっくり♡行こっ!しおん君♡」
しお「ちょ!?ハナさん!?……みつれさん、リンさん、また明日!」
しおんはハナに引っ張られて夜の街に消えた。
みつ「・・・あの2人仲良いんだな。」
リン「み、みっちゃん……どうする?私の家……来る?」
リンはみつれを自分の家に誘い出した。
みつ「そうだな。…久しぶりにおじゃましていいか?」
みつれはリンに微笑んだ。
リン「うん。…行こっ!」
2人はリンの家へと歩き出した。。。
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