異文化理解したいのに、なぜか全員が多様性の地雷を踏み抜き、私の胃だけが死んでいく件

めるのすけ

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第四章:法制度と多様性(まじめ編)

第二十二話:ラマダン

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私:
と、とりあえずクールダウンしようか。みんなで近くのお蕎麦屋さんでも行こうよ。
豚肉は扱ってないお店だから、ムスリムくんも大丈夫だよ。

女性社員:
すみません。ちょっと熱くなりすぎました。

イタリア:
そば! 日本のパスタの一種だよね?前から興味あったんだよ。

男性社員:
じゃあ俺、天ぷらそば頼んでいいっすか。腹減ったぁ。

MtF:
ほんと……食べ物の話になると切り替えが早いわよね、あなた。

ムスリム:
あの……すみまセン。今、ラマダン中デシて……日中は飲食できないのデス……。

(数秒の静寂)

イタリア:
何というか。我々の部署の“いつもの感じ”に戻ったな。
ありがとう、ムスリム氏。

ムスリム:
な、何もしてないデース。

私:
はは……まあ、多様性を抱えている以上、こういう時もあるさ。
どうしようもないね(´・ω・`)



・ラマダン(断食月)
ラマダンはイスラーム最大の行事の一つ。
日の出から日没までのあいだ、一切の飲食・喫煙を断つ。
ただし例外として、病気・妊娠・授乳・旅の最中などは免除される。

日没後(イフタール)には食事を取れる。

日本に住むムスリムも、日照時間に合わせて断食するのが一般的。

とはいえ、周囲の人が特に気を遣うような行事でもなく、職場では
「無理に食事に誘わない」「水も勧めない」程度の配慮で十分。

断食は苦行ではなく、“自らを律し、清らかに過ごす期間” という精神的側面が重視される。
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