異文化理解したいのに、なぜか全員が多様性の地雷を踏み抜き、私の胃だけが死んでいく件

めるのすけ

文字の大きさ
79 / 86
第十四章:歴史という多様性(ほのぼの&まじめ編)

第七十九話:階級社会

しおりを挟む
イタリア:
貴族だ、平民だって話をしたけどさ。
現代だって階級なんて、形を変えてそこら中にあるだろ?

女性社員:
どうでしょう……日常で「階級」って言われると、あんまりピンとこないかも。

男性社員:
恋愛格差とか、経済格差とか?
あと "実家の太さ" とか。あれも階級っちゃ階級っすよね。

MtF:
そうねぇ。身分制度みたいに名札が付いてるわけじゃないけど、
立場で「出来ること」が変わるのは今も同じかも。

ムスリム:
平等と言うのは簡単デスが、実際の運用は難しいものデス。

韓国さん:
……韓国だと、それがかなり露骨です。
学歴社会は現代の身分制度みたいになってしまっていますね。

私:
話には聞いたことあるけど、そんなに酷いのかい?

韓国さん:
はい。どこに就職できるかが、その後の人生を左右しやすい。
就職試験などでは "どの大学の卒業生か" を過剰なほど重く見られます。

女性社員:
日本で言うと旧帝大とか早慶、みたいな?

韓国さん:
方向性は近いですが、体感としてはさらに苛烈かと。
いわゆる SKY ―― ソウル大学・高麗大学・延世大学。
この三つが、象徴として別格扱いされがちで。

女性社員:
えっ、そこまで……

イタリア:
受験というシステムは、現代における階級の再生産になりやすい。
家が富めば教育に投資できる。投資できれば難関に届きやすい。
届けば高収入に近づく ―― それが親から子へのバトンとして続いていく。

ムスリム:
何処の国でも似たような構図はアリますね。
形式上は平等でも、実態は階級社会という国は少なくないデス。

韓国さん:
「明文化されてない階級」は、実に厄介です。
制度ではなく空気で決まるがゆえに、軌道修正もしづらい。

ムスリム:
王族や宗教指導者のように階層が明確な方が、
逆に衝突が少ない場面すらありマス。

私:
ううん。階級って、あっても無くても難しいねぇ。
昔は家柄がすべて、今は見えない格差。どっちも胃が痛くなりそうだ。

ムスリム:
上司サンはまず、自らの胃を守る努力をするべきデース。

イタリア:
そうだね。あとは頭髪も、守れるうちに守った方が良い。

私:
それは加齢もあるからね!?
ああもう、どうしろと(´・ω・`)



・見えない身分証「メリトクラシー」
かつての世界では、階級は血筋によって決まっていた。そして近代化はそれを「努力と才能(能力)による競争」へ置き換えた ―― 少なくとも建前としては。

だが現代の能力主義(メリトクラシー)は、しばしば新しい階級を生み出す装置にもなる。
学歴や専門スキルは、目に見えない「現代の身分証」だ。それは知性の証明であると同時に、教育投資を受けられた環境や、社会のルールに適応できる資質を示すものとして見なされがちでもある。

この仕組みの残酷さは、勝った側が「努力だけで勝った」と思い込みやすく、負けた側が「自分の能力が足りないからだ」と自尊心を削られやすい点にある。血筋なら「生まれの問題」として切り離せたものが、能力主義では人格そのものに優劣のラベルが貼られやすい。

ちなみに "meritocracy" という語自体、もともとはマイケル・ヤングが1958年に皮肉を込めて用いた言葉として知られる。私たちは平等という看板の裏側で、かつての貴族制度よりもずっと巧妙で抜け出しにくい、目に見えない檻に閉じ込められているのかもしれない。
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

【完結】たぶん私本物の聖女じゃないと思うので王子もこの座もお任せしますね聖女様!

貝瀬汀
恋愛
ここ最近。教会に毎日のようにやってくる公爵令嬢に、いちゃもんをつけられて参っている聖女、フレイ・シャハレル。ついに彼女の我慢は限界に達し、それならばと一計を案じる……。ショートショート。※題名を少し変更いたしました。

俺の可愛い幼馴染

SHIN
恋愛
俺に微笑みかける少女の後ろで、泣きそうな顔でこちらを見ているのは、可愛い可愛い幼馴染。 ある日二人だけの秘密の場所で彼女に告げられたのは……。 連載の気分転換に執筆しているので鈍いです。おおらかな気分で読んでくれると嬉しいです。 感想もご自由にどうぞ。 ただし、作者は木綿豆腐メンタルです。

婚約破棄ですか?あなたは誰に向かって口をきいているのですか!?

ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私、マリアンヌ・バークレーは王宮の誕生日パーティーでいきなり婚約破棄を言い渡された。は!?婚約破棄ですか?あなたは誰ですの?誰にモノを言っているのですか?頭大丈夫ですか?

10年ぶりに現れた正ヒロインが強すぎて、10年来のダメ系幼馴染型ヒロインが敗北しそうな件について。

神崎あら
青春
 10年ぶりに再会した彼女はまさに正ヒロインと呼ぶにふさわしい容姿、性格、人望を手にしていた。  それに対して10年間一緒にいた幼馴染は、堕落し酒に溺れ、泰平の世話なしには生きられないペットのような生き物になっている。  そんな対照的な2人のヒロインが戦う(一方的にダメ幼馴染が社会的にボコられる)物語が今始まる!!

腹に彼の子が宿っている? そうですか、ではお幸せに。

四季
恋愛
「わたくしの腹には彼の子が宿っていますの! 貴女はさっさと消えてくださる?」 突然やって来た金髪ロングヘアの女性は私にそんなことを告げた。

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

ねえ、テレジア。君も愛人を囲って構わない。

夏目
恋愛
愛している王子が愛人を連れてきた。私も愛人をつくっていいと言われた。私は、あなたが好きなのに。 (小説家になろう様にも投稿しています)

多分悪役令嬢ですが、うっかりヒーローを餌付けして執着されています

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【美味しそう……? こ、これは誰にもあげませんから!】 23歳、ブラック企業で働いている社畜OLの私。この日も帰宅は深夜過ぎ。泥のように眠りに着き、目覚めれば綺羅びやかな部屋にいた。しかも私は意地悪な貴族令嬢のようで使用人たちはビクビクしている。ひょっとして私って……悪役令嬢? テンプレ通りなら、将来破滅してしまうかも! そこで、細くても長く生きるために、目立たず空気のように生きようと決めた。それなのに、ひょんな出来事からヒーロー? に執着される羽目に……。 お願いですから、私に構わないで下さい! ※ 他サイトでも投稿中

処理中です...