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第一話 連続女性行方不明事件
五
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望月が欠け初め、夜が深くなった頃。
縁側でその月を眺めていた満頼は、はぁ、と小さく息をついた。
「……まさかこうも簡単に侵入を許すとは。」
月から伏せられた目が、庭の立派な松の木へと向けられる。
「女光龍。」
そう満頼が告げた途端、軽い音を立てて松の木から飛び降りた女光龍が着地する。
さらりと揺れた髪が、月明かりを反射した。
「状況の割には冷静だなぁ。」
と、口角を上げる女光龍に満頼は眉を顰める。仮にも敵陣にいるというのに、余裕綽々なその態度に僅かな苛立ちが胸に湧いた。
しかし、
「ひとつ提案に来たんだ。」
「何だと?」
「手を組まないか?」
その女光龍の言葉に苛立ちに困惑が混ざる。確かに場所によっては守護大名が水軍に金を支払い、自領の警護にあたらせることがある。
だがまさか、この誇り高き渋川の武士である私が、利さえあれば簡単に科人(※犯罪者)と手を組むとでも思っているのか。
ふざけるなよ、と満頼の胸に再び怒りが湧き出でる。
しかし、そんな満頼の心を知ってから知らずか、女光龍は「お前らも、」と言葉を続けた。
「義行の件、追ってるんだろ?」
その名が女光龍の口から出た瞬間、満頼は他全ての音が消え失せ、
「貴様の」
次の瞬間には腰の太刀を引き抜き、
「貴様のその口で父の名を呼ぶな!!!」
女光龍めがけて振り下ろしていた。
「この二十六年!貴様をずっと探していた!!あの日、あの森の中で月明かりの下、見下ろす貴様のその目!忘れたことなど1度もなかった!!」
次から次へとその刃を女光龍に向け、突き出すが、怒りに身を任せた直情的な剣技は、はらりひらりと避けられる。
「あの日!貴様は父から何を盗んだ!?」
女光龍は腰にある雁翅刀に手をかけることすらしない。
「何故父を殺した!!?」
怒りに顔を歪め叫ぶ満頼とは正反対に、表情をごっそり落とした女光龍は何も言わずにただただその刃を避け続けた。
「答えろ!女光龍!!」
満頼は知りたかった。それと同時に憎らしかった。
女光龍は人を殺さない。殺せないのか殺さないのかは定かではないが、ここ連日海連水軍を追い続け、満頼はそう確信していた。
ならばどうして。
どうして父だけ殺したのか。他の誰でもなく、優しく誇り高いあの父を。
「……あの末弟の言葉で薄々感じてたが……」
ようやく、口を開いた女光龍の言葉は酷く冷たく聞こえた。
「お前ら、なんにも知らないんだな。」
そして、満頼を見やるその目は同じように酷く冷たく、いっそ失望しているようだった。
そんな女光龍の言葉と表情に、思わず満頼は動きを止める。
心底失望したと言わんばかりのその温度に、満頼は呑まれてしまっていた。
「ボクは義行を殺していない。そして盗んでもいない。」
真っ直ぐと、そして芯のある言葉で満頼に向けそう告げる女光龍に、満頼は刀の柄を持ち直し、再び女光龍を睨みつける。
「ふ、ふざけるな!私は確かに見たぞ!貴様が斬り伏せられた父から何か持ち去るその姿を!」
そう、見間違えるものか。
この鋭い眼光を、今日よりも輝く月の下で、確かに私は見たのだ。
真っ直ぐ自分を見下ろすその双眼を!!
「アタシは!!」
満頼の叫びを打ち消すように、ここに来て初めて女光龍の言葉に感情が乗った。
「託されたんだ!!」
悲痛そうに顔を歪め、左手で耐えるように胸もとの衿合わせ部分を握りしめた女光龍に、満頼は言葉を失う。
何故、何故貴様がそんな顔をするのか!
恨みと憎しみと、それをかき乱す困惑。
満頼の刃は、再び動かなくなっていた。
そして、そんな顔をしながらも光を失わないその双眼に、満頼は──……
「兄御!どうされました!?」
「渋川様!如何されましたか!?」
我々の大声に気がついたのだろう。
ドタドタと騒がしくなる中庭に、女光龍の姿を見た長が「曲者!曲者が侵入しているぞ!やつは女光龍だ!」と声を荒らげたことによりより一層騒がしくなる。
チッ、と小さく舌を打った女光龍はタンっと軽い音で地面を蹴ると満頼の隣をすり抜け、軽やかに塀へと飛び移った。そしてそのまま夜闇へと消えていった。
相変わらずの逃げ足の速さに、一拍遅れて部下たちが追いかけていく。
あっという間に人の居なくなった中庭で、長だけが満頼に駆け寄り、
「遅くなって申し訳ございませんっ!お怪我は!?どこか痛いところなどは……!?」
と、月明かりでも分かるほど顔を青く満頼の安否を気にする。
そう、これが今の九州探題。
今の渋川の権威。
上司が襲われようとも、誰も気にしない。皆、曲者を捉えて自分の出世の功績にしたいだけ。そこに忠誠も忠義もありやしないのだ。
これが、今の渋川氏族。渋川満頼なのだ。
「……なぁ、長。」
「は、はい。どうされましたか?」
「私は父の仇を望んだ。」
突然の満頼の言葉に長は何を言うわけでもなく、ただ「……はい。」とその言葉に相槌を返した。
「他でもない、私がすべきだと思ったんだ。長男たる私が。」
「……はい。」
満頼は淡々と語っていく。誰もいなくなった中庭は哀れなほど静かだった。
「……渋川の伸長と父の仇、双方を望むのは強欲だっただろうか。」
満頼は月を見上げる。
わからなくなってしまったのだ。女光龍の言葉は嘘と蹴るにはあまりにも真っ直ぐだった。力強かった。
だが、あの日父が殺されたあの日、自分が見た光景は紛れもない事実。
わからない。真実とやらは一体どこにあるのだろうか。
「……兄御はこの戦乱の世には優しすぎる質だと、私は思います。」
長は兄と女光龍が何を話したのか知らない。だが、満頼の何かが揺らいでいるということはわかった。
「ですがその兄御を私は誇りに思っております。」
満頼が父の仇を望むのは渋川氏族のため。だが、それは氏族全てではなく、我々弟たちの為だと長は知っていた。
父が死んだ時、満頼はまだ幼く、ましてや今よりも父が無能と罵られていた頃の話だ。親戚からは面汚しだと罵られ、全く関係の無い人間たちからも嘲笑われる。
兄はそれでも渋川家当主として立ち続けた。小さな手で、もっと小さい私たちを守り続けた。
そして少しでも私たち弟が息をしやすいよう、父の汚名を晴らし、氏族の伸長を望んだのだ。
「兄御、貴方がどの道を選ぼうと我らは着いていきますよ。」
貴方の弟ですから、と笑う長に、満頼はようやく気が綻んだように淡く微笑んだ。
「まあ、私ばかり兄御のそばにいて、そろそろ義に怒られそうですがね。」
と肩をすくめる長に、満頼も「義には安芸国(※現在の広島県西部)を任せっきりだからなぁ。」と苦笑を漏らした。
「……うん、覚悟は決まった。」
満頼は月を見上げる。
「明日、少し出かけてくる。」
『手を組むなら明日の朝、最初に会った浜辺に来な。』
先程、女光龍が通り抜けざまに置いていった言葉。
満頼は、それを思い出しながら、月に背を向けた。
縁側でその月を眺めていた満頼は、はぁ、と小さく息をついた。
「……まさかこうも簡単に侵入を許すとは。」
月から伏せられた目が、庭の立派な松の木へと向けられる。
「女光龍。」
そう満頼が告げた途端、軽い音を立てて松の木から飛び降りた女光龍が着地する。
さらりと揺れた髪が、月明かりを反射した。
「状況の割には冷静だなぁ。」
と、口角を上げる女光龍に満頼は眉を顰める。仮にも敵陣にいるというのに、余裕綽々なその態度に僅かな苛立ちが胸に湧いた。
しかし、
「ひとつ提案に来たんだ。」
「何だと?」
「手を組まないか?」
その女光龍の言葉に苛立ちに困惑が混ざる。確かに場所によっては守護大名が水軍に金を支払い、自領の警護にあたらせることがある。
だがまさか、この誇り高き渋川の武士である私が、利さえあれば簡単に科人(※犯罪者)と手を組むとでも思っているのか。
ふざけるなよ、と満頼の胸に再び怒りが湧き出でる。
しかし、そんな満頼の心を知ってから知らずか、女光龍は「お前らも、」と言葉を続けた。
「義行の件、追ってるんだろ?」
その名が女光龍の口から出た瞬間、満頼は他全ての音が消え失せ、
「貴様の」
次の瞬間には腰の太刀を引き抜き、
「貴様のその口で父の名を呼ぶな!!!」
女光龍めがけて振り下ろしていた。
「この二十六年!貴様をずっと探していた!!あの日、あの森の中で月明かりの下、見下ろす貴様のその目!忘れたことなど1度もなかった!!」
次から次へとその刃を女光龍に向け、突き出すが、怒りに身を任せた直情的な剣技は、はらりひらりと避けられる。
「あの日!貴様は父から何を盗んだ!?」
女光龍は腰にある雁翅刀に手をかけることすらしない。
「何故父を殺した!!?」
怒りに顔を歪め叫ぶ満頼とは正反対に、表情をごっそり落とした女光龍は何も言わずにただただその刃を避け続けた。
「答えろ!女光龍!!」
満頼は知りたかった。それと同時に憎らしかった。
女光龍は人を殺さない。殺せないのか殺さないのかは定かではないが、ここ連日海連水軍を追い続け、満頼はそう確信していた。
ならばどうして。
どうして父だけ殺したのか。他の誰でもなく、優しく誇り高いあの父を。
「……あの末弟の言葉で薄々感じてたが……」
ようやく、口を開いた女光龍の言葉は酷く冷たく聞こえた。
「お前ら、なんにも知らないんだな。」
そして、満頼を見やるその目は同じように酷く冷たく、いっそ失望しているようだった。
そんな女光龍の言葉と表情に、思わず満頼は動きを止める。
心底失望したと言わんばかりのその温度に、満頼は呑まれてしまっていた。
「ボクは義行を殺していない。そして盗んでもいない。」
真っ直ぐと、そして芯のある言葉で満頼に向けそう告げる女光龍に、満頼は刀の柄を持ち直し、再び女光龍を睨みつける。
「ふ、ふざけるな!私は確かに見たぞ!貴様が斬り伏せられた父から何か持ち去るその姿を!」
そう、見間違えるものか。
この鋭い眼光を、今日よりも輝く月の下で、確かに私は見たのだ。
真っ直ぐ自分を見下ろすその双眼を!!
「アタシは!!」
満頼の叫びを打ち消すように、ここに来て初めて女光龍の言葉に感情が乗った。
「託されたんだ!!」
悲痛そうに顔を歪め、左手で耐えるように胸もとの衿合わせ部分を握りしめた女光龍に、満頼は言葉を失う。
何故、何故貴様がそんな顔をするのか!
恨みと憎しみと、それをかき乱す困惑。
満頼の刃は、再び動かなくなっていた。
そして、そんな顔をしながらも光を失わないその双眼に、満頼は──……
「兄御!どうされました!?」
「渋川様!如何されましたか!?」
我々の大声に気がついたのだろう。
ドタドタと騒がしくなる中庭に、女光龍の姿を見た長が「曲者!曲者が侵入しているぞ!やつは女光龍だ!」と声を荒らげたことによりより一層騒がしくなる。
チッ、と小さく舌を打った女光龍はタンっと軽い音で地面を蹴ると満頼の隣をすり抜け、軽やかに塀へと飛び移った。そしてそのまま夜闇へと消えていった。
相変わらずの逃げ足の速さに、一拍遅れて部下たちが追いかけていく。
あっという間に人の居なくなった中庭で、長だけが満頼に駆け寄り、
「遅くなって申し訳ございませんっ!お怪我は!?どこか痛いところなどは……!?」
と、月明かりでも分かるほど顔を青く満頼の安否を気にする。
そう、これが今の九州探題。
今の渋川の権威。
上司が襲われようとも、誰も気にしない。皆、曲者を捉えて自分の出世の功績にしたいだけ。そこに忠誠も忠義もありやしないのだ。
これが、今の渋川氏族。渋川満頼なのだ。
「……なぁ、長。」
「は、はい。どうされましたか?」
「私は父の仇を望んだ。」
突然の満頼の言葉に長は何を言うわけでもなく、ただ「……はい。」とその言葉に相槌を返した。
「他でもない、私がすべきだと思ったんだ。長男たる私が。」
「……はい。」
満頼は淡々と語っていく。誰もいなくなった中庭は哀れなほど静かだった。
「……渋川の伸長と父の仇、双方を望むのは強欲だっただろうか。」
満頼は月を見上げる。
わからなくなってしまったのだ。女光龍の言葉は嘘と蹴るにはあまりにも真っ直ぐだった。力強かった。
だが、あの日父が殺されたあの日、自分が見た光景は紛れもない事実。
わからない。真実とやらは一体どこにあるのだろうか。
「……兄御はこの戦乱の世には優しすぎる質だと、私は思います。」
長は兄と女光龍が何を話したのか知らない。だが、満頼の何かが揺らいでいるということはわかった。
「ですがその兄御を私は誇りに思っております。」
満頼が父の仇を望むのは渋川氏族のため。だが、それは氏族全てではなく、我々弟たちの為だと長は知っていた。
父が死んだ時、満頼はまだ幼く、ましてや今よりも父が無能と罵られていた頃の話だ。親戚からは面汚しだと罵られ、全く関係の無い人間たちからも嘲笑われる。
兄はそれでも渋川家当主として立ち続けた。小さな手で、もっと小さい私たちを守り続けた。
そして少しでも私たち弟が息をしやすいよう、父の汚名を晴らし、氏族の伸長を望んだのだ。
「兄御、貴方がどの道を選ぼうと我らは着いていきますよ。」
貴方の弟ですから、と笑う長に、満頼はようやく気が綻んだように淡く微笑んだ。
「まあ、私ばかり兄御のそばにいて、そろそろ義に怒られそうですがね。」
と肩をすくめる長に、満頼も「義には安芸国(※現在の広島県西部)を任せっきりだからなぁ。」と苦笑を漏らした。
「……うん、覚悟は決まった。」
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