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Lesson.3 学園生活の始まりが、悪役令嬢の始まり
26.みんなで対策会議1
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その日、フレエシアがディナルドとアンドレアスを引き連れて家に帰ってきたのは、夜も更けたころだった。
「フレエシア、今日のことは聞いたよ。
リーリウムのために良く言ってやったね。
男爵家には僕からもガツンと言っておくから!」
公爵が珍しく憤慨しているが、あまり迫力はない。
そんな父親の姿に、疲れて帰宅したフレエシアは力なく笑うしかなかった。
しかし後日、本当に行われた公爵の“ガツン”は、アイリの父親であるウィザー男爵を縮み上がらせ、大慌てで謝罪に訪れることとなるが、そんなことは知る由もない。
公爵家のリビングに全員が集まった。
部屋で休んでいたリーリウムも、ずっとそばに付いていてくれたヘンリクスに伴われながら参加していた。
フレエシアが生徒会室での話し合いの内容を伝え始める。
「まず、あのアイリって子の生い立ちから。
ウィザー男爵家の一人娘なんだけど、幼いころに母親が男と出奔して、父親と二人暮らし。
住み込みのメイドが一人いるだけの、いわゆる貧乏貴族だよ。
ただ、ウィザー男爵の趣味が蔵書集めだったことから、まあこれが貧乏の原因の一つなんだけど……、
アイリは家にある本を片っ端から読んで知識を身につけていったらしい。
しかも、誰も見たことのないお菓子を作って売り、自分の学費を捻出していたそうだよ。
学院も父親はお金がかかるから行かせたがらなかったそうなんだけど、自力で通うならって条件でユニカ高等学院への入学を許可していた。
本当は初めから貴族学園に通いたがってたそうなんだけど、さすがに学費が高すぎたみたい。」
想像していた以上のアイリのたくましさに、リーリウムたちは驚いた。
あんなに綿菓子のような甘ったるいアイリは、きっと甘やかされて育ったに違いないという先入観があったのだ。
「それでアイリ嬢の成績ですが、実は殿下とリーリウム嬢に次いで三位の結果で二年生への編入試験をパスしていました。
面接を担当した教授からの評価が高く、甘ったるい話し方が気にはなったけど、
世間知らずな印象はなく、むしろ賢い子と感じたそうです。」
アンドレアスが、教授陣から聞き取った情報を付け加える。
「バカなふりをしているということだろうか……?」
ヘンリクスがぼそりと言う。
「その可能性もありそうです。
殿下の気を惹き、リーリウム嬢にとって代わろうとしていることは明白かと。」
「代われるわけがないのに。
バカにしているな。」
ヘンリクスがリーリウムの肩を抱き寄せる。
「あの、ずっと後ろをついて回っていたジョンっていう方はアイリ嬢のなんなのですか?」
プリムラが今日一日ずっと気になっていたことを聞く。
「ジョン様は、高等学院で会った時とはだいぶ印象が違いましたわ。
もっと、自信が満ち溢れていたように思うの。」
「私も不思議だった。
ジョンは、物腰は柔らかかったが、あんなにおどおどした性格ではなかったように思う。」
リーリウムとヘンリクスも、学院を案内してくれたジョンと、今日のジョンの変貌ぶりに違和感を感じていたのだった。
「それに、ジョンは代々貴族家を相手に薬師をしているハモンド家の次男だ。
なぜ、ユニカ高等学院にいたのか不思議だった。
彼なら初めから貴族学園に入学できるのではないか?」
ヘンリクスは視察の時からジョンのこと気になっていたが、貴族学園へ入学できない事情があったのだろうと思って、あえて気にしていなかった。
しかし、貴族学園へ編入してくるというなら、話は別だ。
さらに、アイリの暴走もあるのだから、アイリと親しいジョンのことを知りたいと思うのは当然のことだった。
「フレエシア、今日のことは聞いたよ。
リーリウムのために良く言ってやったね。
男爵家には僕からもガツンと言っておくから!」
公爵が珍しく憤慨しているが、あまり迫力はない。
そんな父親の姿に、疲れて帰宅したフレエシアは力なく笑うしかなかった。
しかし後日、本当に行われた公爵の“ガツン”は、アイリの父親であるウィザー男爵を縮み上がらせ、大慌てで謝罪に訪れることとなるが、そんなことは知る由もない。
公爵家のリビングに全員が集まった。
部屋で休んでいたリーリウムも、ずっとそばに付いていてくれたヘンリクスに伴われながら参加していた。
フレエシアが生徒会室での話し合いの内容を伝え始める。
「まず、あのアイリって子の生い立ちから。
ウィザー男爵家の一人娘なんだけど、幼いころに母親が男と出奔して、父親と二人暮らし。
住み込みのメイドが一人いるだけの、いわゆる貧乏貴族だよ。
ただ、ウィザー男爵の趣味が蔵書集めだったことから、まあこれが貧乏の原因の一つなんだけど……、
アイリは家にある本を片っ端から読んで知識を身につけていったらしい。
しかも、誰も見たことのないお菓子を作って売り、自分の学費を捻出していたそうだよ。
学院も父親はお金がかかるから行かせたがらなかったそうなんだけど、自力で通うならって条件でユニカ高等学院への入学を許可していた。
本当は初めから貴族学園に通いたがってたそうなんだけど、さすがに学費が高すぎたみたい。」
想像していた以上のアイリのたくましさに、リーリウムたちは驚いた。
あんなに綿菓子のような甘ったるいアイリは、きっと甘やかされて育ったに違いないという先入観があったのだ。
「それでアイリ嬢の成績ですが、実は殿下とリーリウム嬢に次いで三位の結果で二年生への編入試験をパスしていました。
面接を担当した教授からの評価が高く、甘ったるい話し方が気にはなったけど、
世間知らずな印象はなく、むしろ賢い子と感じたそうです。」
アンドレアスが、教授陣から聞き取った情報を付け加える。
「バカなふりをしているということだろうか……?」
ヘンリクスがぼそりと言う。
「その可能性もありそうです。
殿下の気を惹き、リーリウム嬢にとって代わろうとしていることは明白かと。」
「代われるわけがないのに。
バカにしているな。」
ヘンリクスがリーリウムの肩を抱き寄せる。
「あの、ずっと後ろをついて回っていたジョンっていう方はアイリ嬢のなんなのですか?」
プリムラが今日一日ずっと気になっていたことを聞く。
「ジョン様は、高等学院で会った時とはだいぶ印象が違いましたわ。
もっと、自信が満ち溢れていたように思うの。」
「私も不思議だった。
ジョンは、物腰は柔らかかったが、あんなにおどおどした性格ではなかったように思う。」
リーリウムとヘンリクスも、学院を案内してくれたジョンと、今日のジョンの変貌ぶりに違和感を感じていたのだった。
「それに、ジョンは代々貴族家を相手に薬師をしているハモンド家の次男だ。
なぜ、ユニカ高等学院にいたのか不思議だった。
彼なら初めから貴族学園に入学できるのではないか?」
ヘンリクスは視察の時からジョンのこと気になっていたが、貴族学園へ入学できない事情があったのだろうと思って、あえて気にしていなかった。
しかし、貴族学園へ編入してくるというなら、話は別だ。
さらに、アイリの暴走もあるのだから、アイリと親しいジョンのことを知りたいと思うのは当然のことだった。
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