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Lesson.4 ヒロイン封じと学園改革
47.王太子への報告2
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学園改革の話を終えたヘンリクスは、向かい合わせに座っていたリーリウムの隣に移動して、手を握る。
「それで、例のあの令嬢は大丈夫だったかい?」
本当は、そちらの方が気がかりだった。
先に帰ってきていたルドヴィクから、レオポリス語作戦がうまくいったことは報告を受けていたが、リーリウムが傷つけられていないかと一日中心配だった。
何せ、アイリからは悪意しか感じられないのだ。
純粋で生真面目なリーリウムが、その悪意を一身に受けて傷つかないわけがない。
昨日のリーリウムの様子を思い出しただけで、胸が張り裂けそうだった。
「はい、今日はアイリ嬢にあまり関わらないようにしていましたので。
心配していただき、ありがとうございます。」
リーリウムは笑顔でヘンリクスに応える。
「ただ、アイリ嬢のターゲットが何故だかプリムラの方に向かってしまって……。」
リーリウムは、マリーとアイリ、そしてプリムラのこと、さらにアンドレアスがアイリと街に消えて行ったことも、ヘンリクスに伝える。
「そんなことが……。
プリムラ嬢が巻き込まれたのは、あの令嬢のマリー嬢への執着からか?」
「そうかもしれませんし、アイリ嬢がアンドレアス様に近づくための方便だった、という可能性もあります。」
実は、対策会議の際にジョンからアイリの“攻略対象”についての報告も上がっていたのだ。
「攻略対象は、私とルドヴィクとルヴァリ、それにアンドレアスにディナルド、あとはジョンの兄カイル・ハモンドか。
攻略、というのはおそらく“親しくなる”ということだろう。」
「アイリ嬢は他にも攻略対象がいるが、まだ出会えていないとも言っていたそうです。
そんなに大勢の男性と親しくして、どうするのでしょうか?」
たった一人の愛する人を大切に想っているリーリウムは、アイリの行動が不思議だった。
複数人の男性を相手に、心から愛することは不可能なように感じたからだ。
「たとえ、アイリ嬢が全員と想いが通じたとしても、男性方はそれでいいのでしょうか?」
ふとした疑問を口に出す。
「私はあの令嬢と親しくするつもりはないよ?」
はっとしてリーリウムが隣にいるヘンリクスを見ると、いつもの笑顔があった。
しかし、目の奥が少し怒っているような気もする。
「ご、ごめんなさい! あくまでもたとえ話で……。
ヘンリクス様を疑っているとかそういうわけではないのです。
アイリ嬢がなぜそんな難しいことをしようとしているのか不思議だったので、つい……。」
あたふたと言い訳をするリーリウム。
「私はリーリウム一人に想われていれば、それで幸せだよ。」
ヘンリクスは、リーリウムの手を両手で包み込み、自らの口元へ当てる。
「……はい。わたくしもです。」
その様子をリーリウムも愛おし気に見つめていた。
ヘンリクスは本心からの笑顔に戻ると、満足気にうなずく。
「さて、それではあの令嬢の問題もまだ山積みというわけだな。」
「そうですね。
プリムラとマリー嬢の問題は、お互いに真相を知っておけば大丈夫かと思うのですが、アンドレアス様が……。
ヴィオラお姉様の反応が心配です。」
「そうだな。
自分の婚約者が他の令嬢と二人でいるのだから、心中穏やかではないだろう。」
「ヴィオラお姉様はアイリ嬢を気にもとめていないので、嫉妬はないと思うのです。
それよりも、誰よりも完璧を求める方ですので、その怒りはいかばかりかと……。
想像するのも恐ろしいです。」
「うむ、それは大変そうだ。
アンドレアスは相当なしくじりを働いてしまったな。」
ヘンリクスは、いつも涼し気なヴィオラの顔がさらに冷たくなる様子を想像してしまい、思わず本音をもらしてしまう。
「まあ、ヘンリクス様ったら。」
ヘンリクスが真面目は顔をしてそんなことを言うとは思っていなかったので、リーリウムは思わずくすくすと笑ってしまった。
「それで、例のあの令嬢は大丈夫だったかい?」
本当は、そちらの方が気がかりだった。
先に帰ってきていたルドヴィクから、レオポリス語作戦がうまくいったことは報告を受けていたが、リーリウムが傷つけられていないかと一日中心配だった。
何せ、アイリからは悪意しか感じられないのだ。
純粋で生真面目なリーリウムが、その悪意を一身に受けて傷つかないわけがない。
昨日のリーリウムの様子を思い出しただけで、胸が張り裂けそうだった。
「はい、今日はアイリ嬢にあまり関わらないようにしていましたので。
心配していただき、ありがとうございます。」
リーリウムは笑顔でヘンリクスに応える。
「ただ、アイリ嬢のターゲットが何故だかプリムラの方に向かってしまって……。」
リーリウムは、マリーとアイリ、そしてプリムラのこと、さらにアンドレアスがアイリと街に消えて行ったことも、ヘンリクスに伝える。
「そんなことが……。
プリムラ嬢が巻き込まれたのは、あの令嬢のマリー嬢への執着からか?」
「そうかもしれませんし、アイリ嬢がアンドレアス様に近づくための方便だった、という可能性もあります。」
実は、対策会議の際にジョンからアイリの“攻略対象”についての報告も上がっていたのだ。
「攻略対象は、私とルドヴィクとルヴァリ、それにアンドレアスにディナルド、あとはジョンの兄カイル・ハモンドか。
攻略、というのはおそらく“親しくなる”ということだろう。」
「アイリ嬢は他にも攻略対象がいるが、まだ出会えていないとも言っていたそうです。
そんなに大勢の男性と親しくして、どうするのでしょうか?」
たった一人の愛する人を大切に想っているリーリウムは、アイリの行動が不思議だった。
複数人の男性を相手に、心から愛することは不可能なように感じたからだ。
「たとえ、アイリ嬢が全員と想いが通じたとしても、男性方はそれでいいのでしょうか?」
ふとした疑問を口に出す。
「私はあの令嬢と親しくするつもりはないよ?」
はっとしてリーリウムが隣にいるヘンリクスを見ると、いつもの笑顔があった。
しかし、目の奥が少し怒っているような気もする。
「ご、ごめんなさい! あくまでもたとえ話で……。
ヘンリクス様を疑っているとかそういうわけではないのです。
アイリ嬢がなぜそんな難しいことをしようとしているのか不思議だったので、つい……。」
あたふたと言い訳をするリーリウム。
「私はリーリウム一人に想われていれば、それで幸せだよ。」
ヘンリクスは、リーリウムの手を両手で包み込み、自らの口元へ当てる。
「……はい。わたくしもです。」
その様子をリーリウムも愛おし気に見つめていた。
ヘンリクスは本心からの笑顔に戻ると、満足気にうなずく。
「さて、それではあの令嬢の問題もまだ山積みというわけだな。」
「そうですね。
プリムラとマリー嬢の問題は、お互いに真相を知っておけば大丈夫かと思うのですが、アンドレアス様が……。
ヴィオラお姉様の反応が心配です。」
「そうだな。
自分の婚約者が他の令嬢と二人でいるのだから、心中穏やかではないだろう。」
「ヴィオラお姉様はアイリ嬢を気にもとめていないので、嫉妬はないと思うのです。
それよりも、誰よりも完璧を求める方ですので、その怒りはいかばかりかと……。
想像するのも恐ろしいです。」
「うむ、それは大変そうだ。
アンドレアスは相当なしくじりを働いてしまったな。」
ヘンリクスは、いつも涼し気なヴィオラの顔がさらに冷たくなる様子を想像してしまい、思わず本音をもらしてしまう。
「まあ、ヘンリクス様ったら。」
ヘンリクスが真面目は顔をしてそんなことを言うとは思っていなかったので、リーリウムは思わずくすくすと笑ってしまった。
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