悪役令嬢にならないための指南書

ムササビ

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Lesson.4 ヒロイン封じと学園改革

49.長い一日の終わりに2

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「今日、ジョンからアイリ嬢の攻略対象者の情報を得たのですが、
アイリ嬢は、その“逆ハーエンド”を目指しているのではないでしょうか?
幼いころにカイン様を追いかけていたそうですし、そして学園に来てからはヘンリクス殿下、ルヴァリ殿下、ルドヴィク殿下にも接触をはかっています。
そのほかの攻略対象者は、ディナルドとアンドレアス様、それにまだ数人いるようです。」

フレエシアは、ジョンから得た“攻略対象者”の情報をヴィオラに伝える。

「なるほど、そうなのですね。
すでに攻略対象者の割り出しにも成功しているとは、初日にしては上出来ですわ。
アイリ嬢が逆ハーエンドを目指しているのならば、必ず失敗しますわね。
理由は日記の続きを読めばわかりますわ。」

ヴィオラはフレエシアの話を聞いて、リーリウムに続きを読むように促す。

『私見ですが、ヒロインはどの子も少なからずチャームの能力を持っているように思います。
そのため、男性たちは婚約者を愛していても、なぜか徐々にヒロインに惹かれてしまうのかもしれません。
時には、実際にチャームの魔道具を身につけていたり、本人がチャーム魔法の使い手だったりする場合もあるので、その時は力を絶ってしまえば良いのですが、持って生まれた能力というのは阻止することができません。

そこで、私は手を打ちました。
あの不幸にも心を病んでしまった公女のようなことを繰り返すわけにはいきません。

マリアに頼み、ウェスペル公爵家の女の子は、生まれながらにして“チャーム無効”の能力を持つように、祝福を授けたのです。
そのチャーム無効の効力は、想いの強さによってあなたの周りの人物たちにも影響を与えます。
恋人はもちろん、あなたが大切にしている友人たちにもその効果は現れます。
ただし、決して婚約者や想い人との心の距離が離れないように!
お互いに疑念を持った時、あなたの力の効力が切れ、男性はヒロインのチャームの能力に絡めとられてしまいます。』

「その日記に書かれた通りであれば、わたくしたちの婚約者はアイリ嬢に惹かれることはないということですわ。」

「なるほど。
では、ヘンリクス殿下とルドヴィク様、アンドレアス様は、わたくしたちの婚約者という立場ですから、アイリ嬢に惹かれてしまうということはありませんね。
あ、ディナルド様もですわね、お姉様。」

プリムラはそういうと、フレエシアにウィンクしてみせる。

「そうだね。大事な友人だからね。
ジョンの目が覚めたのも、アイリ嬢の異常な行動のせいもあるだろうけど、
私たちと交流を持ち始めたから、というのもあるかもしれないよ。」

フレエシアは、プリムラの意味ありげな態度をさらりとごまかす

「その可能性はありますわね。
ルヴァリ殿下も、わたくしたちにとって大切な友人ですから、チャームの影響は受けないと考えられそうですわ。
あとは、まだ判明していない攻略対象者を割り出さなくてはいけないけれど、少なくとも逆ハーエンドは不可能ですわ。」

確かに逆ハーエンドは無理かもしれない。
だが、アイリがアンドレアスにターゲットを絞った場合は危うい。
ヴィオラなりにアンドレアスを大切にしているつもりかもしれないが、周りから見ている限りはアンドレアスの片思いにも見える。
リーリウムとフレエシアはそれが気がかりだった。
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