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Lesson.4 ヒロイン封じと学園改革
84.ヴィオラとリーリウムの内緒話
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ヴィオラが王宮内のリーリウムの部屋を訪れると、リーリウムが眠るベッドの側で王妃が座っていた。
ヴィオラは優雅なカーテシーで、挨拶をする。
「おはよう、ヴィオラ嬢。
顔を上げて大丈夫よ。
リーリウムは、まだ眠っているの。」
「おはようございます、王妃様。
リーリウムがお世話になり、心から感謝いたします。
妹が目を覚ますまで、待たせていただいてもよろしいでしょうか?」
「もちろんよ。
リーリウムが喜ぶだろうから、ゆっくりしていって。
わたくしは用事があるので、これで失礼するわね。
リーリウムが目覚めたら、朝食を持ってくるようにメイドへ伝えてくれる?」
王妃は久しぶりの姉妹の再開の邪魔をしてはいけないと、退室していった。
ヴィオラは、先ほどまで王妃が座っていた椅子に腰かけ、すやすやと眠っている妹の顔を覗き込む。
少し痩せたように感じるが、顔色はそれほど悪くはない。
「ふふ、寝顔は赤ちゃんの頃とちっとも変わらないわね。」
これほどリーリウムの寝顔をじっくりと見たことは、もしかすると赤子時代以来ではないかと思うと、急に胸の奥から愛おしさが湧き上がってくる。
おでこにかかった前髪をどかしつつ、そっと頭を撫でていると、リーリウムが目を覚ました。
「ヴィオラお姉様……?」
「おはよう、リーリウム。あなたにしてはお寝坊ね。」
いつもよりも優しい微笑みをたたえているヴィオラの姿に、リーリウムはほっとした温かい気持ちになる。
「おはようございます、お姉様。」
優しく頭を撫でるヴィオラの手の動きが心地よい。
ベッドの中で、もう少しまどろみたくなる。
「朝食をお願い。」
ヴィオラは部屋で待機していたメイドに命じる。
メイドが部屋を出ていき二人きりになると、リーリウムはヴィオラに助けてもらいながら、上体を起こす。
「お姉様、お母様はもう領地へ発たれたのですか?」
「ええ、今朝早くにね。
あなたのことを最後まで案じていたわ。」
「皆に心配をかけてしまって、申し訳ないわ……。」
「そんなこと考えなくていいのよ。
リーリウムのせいではないでしょ?」
ヴィオラの言葉に、微笑むリーリウム。
「そうだわ! お姉様にお伝えしなくてはいけないことがあったのです。
王室にもわたくしたちの『ユニカ様の日記』と同じ、『アレクサンデル王陛下の日記』が残されていました。」
「なんですって?」
「それで、陛下はわたくしたちの事情の大体を把握されていて……。」
リーリウムは、王宮に来た日に国王と話した内容をヴィオラに伝える。
「そう、よかったわね、リーリウム。」
「お姉様、陛下は“貴族家の当主も男子継承が絶対ではない”とおっしゃっていたわ。」
その言葉の意味については、ヴィオラももちろん分かっていた。
むしろ、アンドレアスとの婚約破棄を決意してからは、そのことについてずっと考えていたのだ。
「リーリウム、わたくしが当主になると言ったら、どう思う?」
「お姉様なら、十分可能だと思います。」
「お父様から宰相を引き継ぐとしたら、どうかしら?」
「わたくしは、そちらもお姉様ならば可能だと思います。
しかし、他の貴族家からは反発が大きいでしょう……。」
「わたくしもそう思うわ。
しかし、ウェスペル公爵家が代々宰相を務めてきた歴史を、わたくしで終わらせるわけにはいかない。
あなたの体が治り次第、わたくしは次期当主になるために動き始めるわ。
しばらく、周りがうるさくなるかもしれない。
王太子妃となるあなたにも迷惑をかけると思うけれど、お願いね。」
「はい、お姉様。楽しみですね。」
リーリウムの言葉にヴィオラが微笑むと、ちょうどメイドたちが朝食を持ってきた。
この姉妹の壮大な内緒話は、今後のエレンシア王国を大きく生まれ変わらせることになるのだった。
ヴィオラは優雅なカーテシーで、挨拶をする。
「おはよう、ヴィオラ嬢。
顔を上げて大丈夫よ。
リーリウムは、まだ眠っているの。」
「おはようございます、王妃様。
リーリウムがお世話になり、心から感謝いたします。
妹が目を覚ますまで、待たせていただいてもよろしいでしょうか?」
「もちろんよ。
リーリウムが喜ぶだろうから、ゆっくりしていって。
わたくしは用事があるので、これで失礼するわね。
リーリウムが目覚めたら、朝食を持ってくるようにメイドへ伝えてくれる?」
王妃は久しぶりの姉妹の再開の邪魔をしてはいけないと、退室していった。
ヴィオラは、先ほどまで王妃が座っていた椅子に腰かけ、すやすやと眠っている妹の顔を覗き込む。
少し痩せたように感じるが、顔色はそれほど悪くはない。
「ふふ、寝顔は赤ちゃんの頃とちっとも変わらないわね。」
これほどリーリウムの寝顔をじっくりと見たことは、もしかすると赤子時代以来ではないかと思うと、急に胸の奥から愛おしさが湧き上がってくる。
おでこにかかった前髪をどかしつつ、そっと頭を撫でていると、リーリウムが目を覚ました。
「ヴィオラお姉様……?」
「おはよう、リーリウム。あなたにしてはお寝坊ね。」
いつもよりも優しい微笑みをたたえているヴィオラの姿に、リーリウムはほっとした温かい気持ちになる。
「おはようございます、お姉様。」
優しく頭を撫でるヴィオラの手の動きが心地よい。
ベッドの中で、もう少しまどろみたくなる。
「朝食をお願い。」
ヴィオラは部屋で待機していたメイドに命じる。
メイドが部屋を出ていき二人きりになると、リーリウムはヴィオラに助けてもらいながら、上体を起こす。
「お姉様、お母様はもう領地へ発たれたのですか?」
「ええ、今朝早くにね。
あなたのことを最後まで案じていたわ。」
「皆に心配をかけてしまって、申し訳ないわ……。」
「そんなこと考えなくていいのよ。
リーリウムのせいではないでしょ?」
ヴィオラの言葉に、微笑むリーリウム。
「そうだわ! お姉様にお伝えしなくてはいけないことがあったのです。
王室にもわたくしたちの『ユニカ様の日記』と同じ、『アレクサンデル王陛下の日記』が残されていました。」
「なんですって?」
「それで、陛下はわたくしたちの事情の大体を把握されていて……。」
リーリウムは、王宮に来た日に国王と話した内容をヴィオラに伝える。
「そう、よかったわね、リーリウム。」
「お姉様、陛下は“貴族家の当主も男子継承が絶対ではない”とおっしゃっていたわ。」
その言葉の意味については、ヴィオラももちろん分かっていた。
むしろ、アンドレアスとの婚約破棄を決意してからは、そのことについてずっと考えていたのだ。
「リーリウム、わたくしが当主になると言ったら、どう思う?」
「お姉様なら、十分可能だと思います。」
「お父様から宰相を引き継ぐとしたら、どうかしら?」
「わたくしは、そちらもお姉様ならば可能だと思います。
しかし、他の貴族家からは反発が大きいでしょう……。」
「わたくしもそう思うわ。
しかし、ウェスペル公爵家が代々宰相を務めてきた歴史を、わたくしで終わらせるわけにはいかない。
あなたの体が治り次第、わたくしは次期当主になるために動き始めるわ。
しばらく、周りがうるさくなるかもしれない。
王太子妃となるあなたにも迷惑をかけると思うけれど、お願いね。」
「はい、お姉様。楽しみですね。」
リーリウムの言葉にヴィオラが微笑むと、ちょうどメイドたちが朝食を持ってきた。
この姉妹の壮大な内緒話は、今後のエレンシア王国を大きく生まれ変わらせることになるのだった。
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