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Lesson.5 物語の終わり
117.道の先
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辺りを見回すと、そこはまるでピクニックにでも来ているかのような、のどかな風景が広がっていた。
右手に城壁が見えていなければ、王宮の敷地内であることも忘れてしまいそうなくらいだ。
しかし、一行はその風景を楽しむ余裕など皆無だった。
麓から見ている分には、ただの緩やかな丘の短い小道だったが、なかなかそのてっぺんに着けない。
「わたくしたちだけで来ても大丈夫だったのでしょうか?」
プリムラが不安のあまり、全員が疑問に思っていたことを口に出した。
学園一強いとはいえ、本格的な戦闘の経験は少ないディナルドを筆頭に、王子たちに至っては訓練をしていても戦闘経験は皆無だ。
そして、公爵家の四姉妹は完全に非戦闘員なのだから、心細いのは当然である。
「私がいるから大丈夫だよ。
そもそも、このことは誰にでも話していいことではないしね。」
リナが一番後ろから声をかける。
「それはそうですが……。」
いつもは自信に満ち溢れているプリムラも、気弱になってしまう。
「そうだわ、リナさんにこれをお渡ししなくては……。」
リーリウムは、懐から小さな缶を出し、リナに手渡す。
リナがそっとフタを開けると、小さなチョコレートボンボンが4つ入っていた。
「マリーさんがくださった、魔力増強のチョコレートです。
今のわたくしには毒ですが、あなたには良い効果があるのではないでしょうか?」
リナはチョコレートを一つ指でつまむと、クンクンとにおいを嗅ぎ、ぱくっと口に入れる。
「へえ、おいしいね。」
感心しながら味わうと、一気に飲み込んだ。
「うわ、これはすごい。
魔力を増強するポーションもあるけど、それよりも効果抜群だし、何より味がいい!
この一件が終わったら、そのマリー嬢に会ってみたいな。」
リナの笑顔に、その場の空気が少し柔らかくなる。
それに、“この一件が終わったら”という言葉に、気持ちも心なしか軽くなった。
「瓦礫の山だな……。」
先頭を歩くディナルドがつぶやく。
終わりがあると思ったとたん、丘の頂上近くまで登ってきていた。
ここまでくると、麓から見えていた“渦高く積まれた何か”が、瓦礫の山だったことが分かる。
「ユニカ様が余生を過ごした離宮だ……。
陛下が言っていた。
ユニカ様は、東のはずれに小さな離宮を建てて、アレクサンデル王の死後はそこで暮らしていたと。
白い外壁と大きなステンドグラスが美しかったと記録が残っている。」
ヘンリクスが言う通り、瓦礫に近づくと、それらは最上級の大理石であることが分かった。
大地震の影響で崩れてしまってからも百年以上経っているが、滑らかで艶やかな表面が残っている部分もあり、当時の美しさを物語っていた。
しかし、それらはすでに建物の形を一切留めておらず、ここに何かが残っているとは思えなかった。
「日記の光が……。」
フレエシアの言葉に、一行はリナが持つ日記帳を見る。
どこまででも続いているようにも感じられた光の線は、ついに瓦礫の中に吸い込まれて、そこで止まっていた。
右手に城壁が見えていなければ、王宮の敷地内であることも忘れてしまいそうなくらいだ。
しかし、一行はその風景を楽しむ余裕など皆無だった。
麓から見ている分には、ただの緩やかな丘の短い小道だったが、なかなかそのてっぺんに着けない。
「わたくしたちだけで来ても大丈夫だったのでしょうか?」
プリムラが不安のあまり、全員が疑問に思っていたことを口に出した。
学園一強いとはいえ、本格的な戦闘の経験は少ないディナルドを筆頭に、王子たちに至っては訓練をしていても戦闘経験は皆無だ。
そして、公爵家の四姉妹は完全に非戦闘員なのだから、心細いのは当然である。
「私がいるから大丈夫だよ。
そもそも、このことは誰にでも話していいことではないしね。」
リナが一番後ろから声をかける。
「それはそうですが……。」
いつもは自信に満ち溢れているプリムラも、気弱になってしまう。
「そうだわ、リナさんにこれをお渡ししなくては……。」
リーリウムは、懐から小さな缶を出し、リナに手渡す。
リナがそっとフタを開けると、小さなチョコレートボンボンが4つ入っていた。
「マリーさんがくださった、魔力増強のチョコレートです。
今のわたくしには毒ですが、あなたには良い効果があるのではないでしょうか?」
リナはチョコレートを一つ指でつまむと、クンクンとにおいを嗅ぎ、ぱくっと口に入れる。
「へえ、おいしいね。」
感心しながら味わうと、一気に飲み込んだ。
「うわ、これはすごい。
魔力を増強するポーションもあるけど、それよりも効果抜群だし、何より味がいい!
この一件が終わったら、そのマリー嬢に会ってみたいな。」
リナの笑顔に、その場の空気が少し柔らかくなる。
それに、“この一件が終わったら”という言葉に、気持ちも心なしか軽くなった。
「瓦礫の山だな……。」
先頭を歩くディナルドがつぶやく。
終わりがあると思ったとたん、丘の頂上近くまで登ってきていた。
ここまでくると、麓から見えていた“渦高く積まれた何か”が、瓦礫の山だったことが分かる。
「ユニカ様が余生を過ごした離宮だ……。
陛下が言っていた。
ユニカ様は、東のはずれに小さな離宮を建てて、アレクサンデル王の死後はそこで暮らしていたと。
白い外壁と大きなステンドグラスが美しかったと記録が残っている。」
ヘンリクスが言う通り、瓦礫に近づくと、それらは最上級の大理石であることが分かった。
大地震の影響で崩れてしまってからも百年以上経っているが、滑らかで艶やかな表面が残っている部分もあり、当時の美しさを物語っていた。
しかし、それらはすでに建物の形を一切留めておらず、ここに何かが残っているとは思えなかった。
「日記の光が……。」
フレエシアの言葉に、一行はリナが持つ日記帳を見る。
どこまででも続いているようにも感じられた光の線は、ついに瓦礫の中に吸い込まれて、そこで止まっていた。
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