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『Underground rabbiT』
虚飾の微笑み
しおりを挟む聞きたくも無い、自らの口から発せられる粘り着くような酷く淫猥な音色。だけど目をずっと閉じているからか、広い部屋に反響したその異質な水音は嫌に耳に付く。
「本当、上達しないねえ」
ベッドに腰掛けた白井さんの足の間で、彼の立派なペニスを口に含む俺の頭上から溜息交じりの声が降った。反射的にそんなに大きくも無い口腔に穿たれた熱い杭に、嫌々ながら舌を這わせる。初めて感じる何とも言えぬ味わいに、舌触り。重ねて思わず叫んでしまいたくなる程の絶望感が、俺を支配していた。
白井さんのマンションに戻って二週間、こんな事を毎日やらされている。最初に写真を見せられた三人のうち女には若すぎると切られ、残ったのは二人。なんとか二人は契約を結んでくれた。二人共男だけれど。何で男なんだ。俺も男であっちも男。何が楽しくて俺なんかを愛人にするんだ。そもそも白井さんも白井さんだ。野郎にしゃぶらせるなんて、本気で信じられない。
「誰が休んで良いって言った?」
つい余計な事を考えていたら疎かになっていたらしい。慌てて稚拙な舌技を再開した途端、急に髪を掴まれる。
「うっ……!」
そのまま思いっきり頭を揺すられ、硬いモノが喉の奥を無遠慮に突き上げた。当然えずきまくって、硬く閉じた瞼の間からは生理的な涙が溢れる。解放されてもしばらくは止まらない程。苦しむ俺を見下ろしながら、その品の良い唇からはまた溜息が漏れる。
「それじゃあせっかく契約してくれたのに、直ぐに切られるの目に見えてるよ。借金、返す気ある?」
この二週間で分かった事。白井さんは優しい人なんかじゃなかった。人を追い詰める事が大好き。反抗されると燃える。言ってみれば鬼畜だったのだ。だが射抜くような冷たい視線も、抑揚の無い声も、まるでこっちが悪い気にさせる。全て白井さんが正しくて、俺が間違っていると暗示を掛けられているようだ。
思わず謝りかけて、俺は咄嗟にその言葉を呑み込んだ。それと共にどうしようもない苛立ちが全身を駆け巡る。
「何でっ……俺の借金じゃないのに!」
「またそれか。いい加減に理解しなよ。この世は公平じゃないんだよ。君は武志さんの息子に産まれたんだから、仕方ないだろう」
何も言い返せない。仕方ないと言われてしまったらそれ迄だ。そもそも白井さんに言っても無意味だ。この人は父親に頼まれただけ。俺を、借金返済の道具として使ってくれと。
「もう良いよ。ほら、次行くよ」
床にへたり込む俺の腕を白井さんは乱暴に引き上げた。一見細身に見えるのにどこにそんな力が……そんな呑気な事を考えてる間に、成長期を過ぎた筈の身体は簡単にベッドに投げ飛ばされてしまった。
スプリングが大袈裟に軋むのと一緒に、俺はまだ不快な味の残る喉に唾液を潜らせた。これから何をされるのか、想像もつかない。けれどスラックスに手を掛けられた瞬間、その答えを見付けた気がして、一気に熱せられた血流が頭に昇る。
「やめろよ、何でこんな事っ……!」
「訓練だよ、訓練。冬弥は女しか抱いた事がないだろう。男に抱かれるように訓練しなきゃ、紹介は出来ないからね」
いつも白井さんは嫌味な位、分かり易く説明してくれる。分かり易過ぎて眩暈がした。
「なんだよそれ、じゃあ、女で良いじゃん!」
思わず怒鳴ってしまったけれど、この人が俺なんかに怯む筈もなく。乾いた笑いの後に突然、白井さんの端正な顔は表情を無くした。
「その女に初っ端切られたのは誰だっけ。それに君も持つその偏見のお陰でね、男相手だと社会的なリスクも高いし値が跳ね上がるんだよ。冬弥は細いけれど良い身体はしているし。顔もそれ程悪くはないから結構イケると思うよ。早く自由になりたくない?」
「早く、自由に……?」
なりたいに決まっている。まだ始まってさえいないのにその瞬間から俺の頭の中は自由でいっぱいだった。白井さんは多分頭が良いのだろう。重ねて付き合いが長い。どうしたら俺が言う事を聞くか、熟知している。
そこからはもう大人しくされるがまま、うつ伏せに寝かされた。背後で白井さんが何かを取り出したような気配だけは感じる。硬く目を閉じていたし、何よりうつ伏せだから状況が全く分からない。唯々怖かった。けれど我慢すれば早く自由になれる。こんな仕事は一時的な物だ。俺はまるで念仏のように心の中で繰り返す。
そんな幼気な俺を嘲笑うかのように、突然臀部にヒヤリとした冷たい液体の感触が触った。
「何、冷たい!」
「何って、ローションだけど」
あまりに驚いて振り向いた俺の目に、涼し気な顔が映る。その手は止まる事なく、何かを探るように白井さんは冷たい液体を塗りたくっていった。やはりこの人は怖い。自分でも分かる位、俺は情けなく震えた。そんな貧相な俺が惨めだったのか。
「大丈夫だよ。俺に任せて、目を閉じて」
いつもの眩しい営業スマイルで囁かれ、俺はようやくこんな所で抵抗しても無駄だと悟った。屈辱的な体制のまま、またきつく瞼を閉じる。
しばらくそのままでいると、肌の熱で液体が馴染んで来たのか、刺すような冷たさは消え失せた。
「うん、もう良いかな」
ふと背筋に降った独り言に気を取られた瞬間だった。
「いっ……、痛いっ!」
唐突に後腔に襲った痛みと、異物感。一瞬頭の中が真っ白になって、次の瞬間には直ぐに状況が理解出来た。俺は今、あろう事か、尻穴に指を突っ込まれているようだ。
「大丈夫大丈夫。気持ち良くなるらしいよ。まあ個人差はあるけれど。冬弥はどうかな。取り敢えず力抜いてね、入らないから」
何が──そう思ったけれど、もう何も考えられなかった。力なんか抜ける訳がない。
「っ、うぅっ……こんなの、気持ち悪いだけだ……!」
それは感じた事のない嫌悪感だった。あまりの気持ち悪さと痛みで脂汗がジワリと滲む。何者の進入も許した事のなかった俺の硬い蕾は、残念ながら入念に温められたローションのお陰で細い指を簡単に呑み込んでしまったようだ。何かを探るように動く感触が更に気持ちが悪い。
普通、ここで思いっきり抵抗を試みるのだろう。けれど俺はしなかった。遅かれ早かれ掘られるのなら、怒りを買わない方がいい。本能的にそう理解してたから。
歯を食いしばって耐える俺なんかお構い無しに、相変わらず白井さんはゆっくり、だが確実に指を蠢かせている。嫌悪感は消えないものの、痛みにも慣れた頃、ふと指先がある一点を掠めた。
「あっ……!」
まるで電流が流れたかの如く、背筋を何かが駆け上がる感覚。自分の物かと疑いたくなるような甘い声と共に身体が大袈裟に跳ね上がった。
「みつけた」
何が起きたのか理解出来なくて、それでも執拗にその一点を責め始めた白井さん。こんな所、気持ち良い筈ないのに、擦り上げるようにグリグリと押される度に身体が意思に反して反応を見せ、萎えたはずの芯も熱を持ち始める。
「あっ、いやだっそこ……は、やだっ!」
何だこれは。俺は、どうなっているんだ。脂汗じゃない新たな汗がジッとりと滲み出て来て、身体全体までもが熱を持ち始める。
どんなに非難の言葉を吐いても白井さんはやめようとはしないし、身体も言う事を聞かなかった。仕方が無く布団を噛んでどうにか耐えた。自然と変な声が上がってしまいそうだったから。そんな情けない姿に、背後でふと小さく笑う声が聞こえた気がした。屈辱、それ以外、どう表現したら良いだろうか。
しばらくすると、白井さんの指がとっくに起ち上がってしまった俺のペニスを扱き始めた。俺は情けない事に、しなやかな指先に数回摩擦されただけで呆気なく果てた。たった一回抜いただけなのに起き上がる事さえできない。ぐったりとベッドに突っ伏している俺の髪を何故か白井さんは酷く優しく撫でる。
「素質は十分みたいだね。徐々に慣らしていこうね。そのうち後ろだけでイケるようになるよ」
自分に向けられた美しい笑みに、唯々ゾッとした。
それから俺はしばらくピクリとも動けなかった。頭も働かないし、何より男として何かを無くした気がした。……今更だけど。
やっと重い身体を起こしリビングに出た頃には三十分は経っていただろう。白井さんはと言うと、本当に何事も無かったかのように飯の支度の真っ最中だった。
呆然とつっ立っている俺に気付いた憎き色男とカウンターキッチン越しに目が合う。言わずもがな、凄い気まずい。
「風呂に入っておいで」
俺の気も知らないでそう言いながら微笑んだ顔は、いつもの営業スマイルとは少しだけ違った。何て言うか、裏表のない優しい表情。これが大人の余裕なのだろうか。そう考えると何か無性にイラついて、俺は返事もせずに風呂に向かった。
白井さんは掴めない。何を考えているのか、本心はどこか。まるで分からない。そう言う類の人間は敵に回すと厄介だ。けれど敵か味方か、それを判断する事も容易ではない。だから、怖い。
無駄に広い浴室で、一心に頭から熱いシャワーをかぶる。それでも気は晴れなかった。水が落ちる音さえ今は先の記憶を刺激して鬱陶しいだけだ。
俺はこの先、気付いたら白井さんの訓練とやらを受け入れていて、初めての事はさすがに驚くけれど、きっとこれから先どんどんそれにも慣れて行く。そんな屈辱的な人生を歩むのだろう。
しかしそれも、よくよく考えると仕方が無く思えて来た。白井さんの言う通り人生は公平じゃない。俺は運が悪かった。運悪く最悪の家庭に産まれた。ただそれだけの事だ。それにこんな生活、借金を返し終わる迄だ。それ迄我慢すれば良いだけの話しじゃないか。
そう言い聞かせる事で、俺は自分の身に起きたこの悲劇を、いつか喜劇だったとふれまわれる日を想像する。今迄生きてきた人生のお陰で諦める事は得意だ。だからこの状況にも何となく諦めが付いたのだと思う。得だなと思うと同時に、親とも思っていない奴の借金背負わされてそんな事を思う自分が、情けなくもあった。
長い風呂から上がると既に食卓には美味そうな夕飯が並んでいた。今日はアジの干物にアサリの味噌汁、ほうれん草の胡麻和えと煮物。白井さんが作る時は必ず、どこの主婦かと思う位しっかりした物が出る。味も毎回美味しいし、本当にこの人は嫌味な位何でも出来る。何処か無性に腹が立つ。
そんな事を考えながら席に着くと、白井さんは待ち兼ねたように手を合わせた。
「いただきます」
育ちが良いのか、躾が厳しかったのか、この男はいつも俺が席に付くのを待っててくれる。それは幼い時、飯を作りに来てくれた時もそうだった。必ず俺と妹が席に着く迄待ってから食事を始める。白井さんと食べる飯はいつも美味しかった。笑顔があった。幸せだった。いつかこんな風に食卓を囲める家族を持ちたい。そんな夢さえ見させてくれる位、優しい時間だった。多分、それはもう二度と味わえないのだろう。今はこの人と笑顔で話す気になんかとてもなれない。
暗い思考に攫われたままいつ迄も箸を持たない俺に痺れを切らしたのか、白井さんはふいと視線を上げた。
「何をしているの、早く食べなさい」
「……食欲ない」
嘘じゃない。本当に食欲がない。作ってもらって悪いとは思うけれど、食べ物を見る事も億劫だ。頑なに黒光りする机を見詰める俺の頭上で、カタンと箸を置く音が静かな部屋に響く。次いで深い溜息が耳を掠めた。
「あのね、君の身体はもう君の物じゃないんだから。分かるよね?」
分かってはいる。
「けど、俺だって人間だし、混乱する。大体借金って……贅沢した事ないし、親父に金もらった事もないのに」
本当に父親が借金をしたのなら、その金はどこに消えたのかはずっと謎だった。あいつ自身も決して贅沢している様には見えなかった。ただこんな事を言ってもやはり仕方が無い事は分かってる。知って何が変わる訳でもない。だからこれは白井さんへの、ほんの小さな当て付けだ。
そんな浅はかな意図を知ってか知らずか、珍しく少し考えた後に白井さんはその答えをくれた。
「武志さん、福建マフィアの持ち込んだ投資話しに乗っちゃってね。組の金に手付けたんだよ」
「……はあ?」
自分の父ながら余りの浅はかさに俺は驚愕した。いつ迄も準構成員である理由も納得がいく。呆れてモノも言えない。
「うちの組、広域指定暴力団でしょう。それにただでさえ日本のヤクザは暴対法のお陰で海外勢に押されているのに、アホな詐欺に引っ掛かってあちらさんに金落としたなんて知れたら、ね」
そもそもどこの組かも知らないし、広域指定暴力団なのかも勿論知らないが、白井さんはそんな俺の疑問を無視し乾いた笑を漏らした。
「だから俺がそれを内密に処理した。ついでにその時出来た莫大な借金も肩代わりしてあげる代わりに、君を貰って今に至る訳」
そうだったのか。……と言うよりもこれ、聞いて良かったのだろうか。一応聞かなかった事にしよう。
それにしてもどうも腑に落ちない。腑に落ちな過ぎて疑問が思わずそのまま口から出て行った。
「何で……?」
「何が?」
「何でそこ迄親父を庇うの?」
それが全く理解出来ない。多分、見た目は三十そこそこだろうこの人は、その年で組の結構上の人物だろう。組の金の持ち出しを内密に処理出来る位だ。あのうだつの上がらないチンピラに、そこまでする必要があるのだろうか。そもそもそんな価値はあるか。いやない。絶対ない。
「それって聞いて意味あるかな?」
アホな親父の顔を思い浮かべ眉根を寄せていた矢先、鼓膜を震わせたいつもより低い声に自然と身体が強張った。顔は笑って見える。だけど何処か、苛立ちが滲んで見える。そう思った瞬間、広いリビングに不穏な緊張の糸がピンと張り詰めた。
「俺の下で働けば君は借金を返せる。俺も組も金儲けが出来る。それで良いだろう。それ以上何かいるかな。いらないよね。俺は冬弥がこの状況に納得出来る程度の情報は与えたよ。これ以上は踏み込む必要もないし、意味もない」
そう捲し立てられてしまうと、こちらも謝るしかなかった。よく考えれば謝る必要はないのに、不可抗力のようなモノが働いた。それがこの男のやり口なのかもしれない。声を荒げる訳でもなく、脅す訳でもない。ただ冷ややかな笑みを浮かべて人をコントロールする。白井さんの抑揚の無い声は、何故か従わざるを得ない不思議な力があった。本当に恐ろしい男だ。その後何事もなかった様に再び食事を再開する姿を見て、心底ゾッとした。
しばらく呆然とその様子を見ていると、白井さんはふと思い出したように再び口を開いた。
「そういえば君は教養がなさすぎる。全日はさすがに無理だけど、定時か通信に通いなさい」
「え、何で……」
今更学校なんて通う必要もない。そんな余裕も無い。そんな事に金使う位なら借金返済に当ててとっとと自由になる。誰だってそう考える筈だ。けれどどうも違うようだと言う事は、俺に向けられたあまりにも真剣な表情で感じ取れた。
「冬弥。君が相手にするものは皆社会的にある程度の地位がある人、その座に座る為に努力を積み重ねた人間だ。一筋縄じゃあいかないよ。飽きられたら即刻切られるし、そうなったら借金も返せないよね。ここはね、君が考えているよりもずっとシビアな世界だ」
白井さんの言っている事は俺にはよく分からなかった。大体短い人生で出会って来た人種は、俺も含めど底辺のどうしようもない連中ばかり。社会的な地位のある人間と言うものは白井さん位しか思い当たらない。でもこの人だってヤクザだ。
「あんただって、どうせ高卒か中卒なんだろ?」
「何言ってんの、俺はちゃんと大学出ているよ。首席で」
箸を進めながら吐き出した男の顔は、当然だろうとでも言いたげだった。正直驚いた。これは先入観でしかないのだけれど、ヤクザが大学に行くなんて。
「……白井さん、頭良いのに何でヤクザなんかに」
この話題はあまり良くなかったかなとも思ったけれど、気になって仕方が無かった。予想に反して、白井さんは可笑しそうに笑ったから良しとしよう。
「今も昔もヤクザは皆勤勉だよ。金儲けするのにここが無くてどうするの?」
トントンと頭を指で叩いて不敵な微笑みを浮かべるその表情に、妙に納得してしまった。それに会社の社長がヤクザだって見ただけで分かるようなら、その会社は即終わりか。俺の付き合って来たヤクザは、暴走族のケツ持ちとかその程度だったけれど、こう言う人は多いのかもしれない。
呆然とそんな事を考えていたものだからまるで食事も進まなかった。白井さんが食べろとあまりにもしつこいから仕方が無く箸を進めた程度。やはり食欲はなくて、口に含んでも何だかゴムを食べているような、よく分からない感覚だった。煙草の吸いすぎで味覚がイかれたのだろうか。
「あ、そうだ」
一足先に食べ終わった白井さんは食器を重ねながら小さく呟く。独り言かとも思ったが、何と無しに視線を向けたら目があったからそれが俺に向けて発せられた言葉だと漸く認識出来た。
「ただ飯が食えるとは思わないでね。冬弥は俺の愛人でもあるんだから」
思わず吹き出した瞬間、無理矢理口に突っ込んだ物が無残にも散る。そんな俺を見詰める呆れ顔は微かに、嬉しそうにも思えた。
俺は一体、どうなるのだろう──。
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