【完結】はい、かしこまりました。婚約破棄了承いたします。

はゆりか

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45.

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「まぁ…それは今、さておき、マリコとココット…2人の力を得て。僕達の開発を融資してくれる人を見つけ、情報を集め、技術者を集め…僕はこの国にはまだ無いものを作成して商会を設立した。そして、その商会が先日、やっと国に承認された。」


この国にはまだ無いものを作成して商会を設立?



商会?

この国にまだ無いものを作成?


「え…じゃあもしかして、このフォーンも…」

私はおもむろにポケットからフォーンを出す。

「あぁ。それもうちの商会の品物だ」

……



「えぇぇぇっっ⁉︎凄いっっ」

思わず大声をあげてしまう。

「フォーンはまだ試運転の状態だけどね。他には、食品を冷して長期保存する為の冷蔵庫コールドボックスと、食品をすぐに温められる電子レンジホットボックス。それに、衣類を簡単に自動で洗える洗濯機クリーンボックスを商品化して取り扱っている。」

聞いただけでもなんだかすごい。

でも、ここまでの開発をするのに融資をするって…かなりの額になりそうだけど…

この国でそれなりの融資をできる人物はそう多くない。

その中でハウル商会を除くとなれば…もしかしてお父様が関わっている?


「アロン…融資者ってもしかして…」

私が恐る恐る聞くと、アロンはフッと笑う。

「大丈夫。ミスドナ伯爵の力は一切借りて無い。」

それを聞いて私はなぜだかホッとする。

「じゃあ…」

「うちの商会の融資者はこの学園の理事長であるウィストン公爵とサムル王太子殿下だ。」 


「……っっ」


思いがけない人の名前が出て私は言葉を詰まらせる。

「そして、学園長であるマッド様に技術の協力を得ている」
「学園長に?」


「この学園の学園長マッド・トルニアは現在44歳。
科学者であり発明家。平民の育ちだけど、現在は男爵位を受けている。

マッドが発明した物は生活に革命を起こし、生活を豊かにさせてくれた。この国が産業国として成り立っているのもマッドの功績が大きいと言われている。」

ハイスさんが参考書を読むかの様にスラスラと学園長の情報を教えてくれる。


正直、学園長がそんな方だなんて知らなかった。

「あぁ。因みに俺の父親ね。5年前に母と離縁して俺は今、母方の方にいるけど」

……学園長が…ハイスさんの父親???


「あっ。因みに、今のマッドの恋人は私ね」

マリコ先生がなんの躊躇いもなく情報を付け加える。



「ちょ…ちょっと待ってください…情報が多すぎて…」

私が混乱していると、アロンが再び私の隣に腰掛ける。

「ごめんね。一気に話過ぎた…」
「いえ…なんか凄いワードばかりで…私の頭がついて行けません…」


私が気持ちを落ち着かせていると、私の目の前までマリコ先生がくる。


「カロリーナさん。余計なお節介かもしれないけど、良く聞いて。

貴方がビックリする様なこの凄い人脈も、この世界に無いものの開発も、全てアローンが貴方をずっと強く思っていたから成し得た成果よ。

聞いただけでは分からない苦悩や正直、他人に恨まれても仕方ない様な悪事もなかったとはいえません。自身の人生を掛けたギリギリの取引だってやってきたんです。わかりますか?ここまでするアローンの気持ち。」

「マリコっっ」

マリコ先生の言葉をアロンが止める。

「真実よ。私は間近でそれを見てきた。だから、口を出さずにはいられない」

マリコ先生の言葉が私の胸に深く刺さる。
そして、私の中に生まれるのは後悔の嵐だった。

アロンは私との約束を守るために諦めず頑張ってくれていた。

でも、私は諦めて逃げた…
アロンの想いを信じないで、逃げてしまった。



だから、今、マルク様との婚約なんてどうしようもない状況を作ってしまった。

そして、そのせいでアロンを苦しめる事になっている。


私はなんて馬鹿なんだろう…

なんで…アロンを信じられなかったのだろう…
なんで…アロンへの想いを断ち切るのではなく、その想いの為に自ら頑張れなかったのだろう…

また、涙がとめどなく溢れてくる。

「ごめんなさい…ごめんなさい…アロン…私…」

「カロンは悪くないよ。何も力を持たず…何も言えなかった僕がいけなかったんだ。でも、どんなに過去を恨んでも、過去はどうやったって変えられない。だからこれからどうして行くかを考えよう…」


アロンの優しい言葉は私のどうしようもない後悔をそっと包んでくれる。

アロンは昔も今もなんでこんなに私に優しいんだろう…
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