48 / 92
46.
しおりを挟む
「で、これからどうするの?」
エリーさんが私とアロンをジッと見つめて言う。
「商会が国に承認されて、これからは多少自由に商売が出来る。父からもやっと昨日、ハウル家を出て独立了承の許可を得た。だから、今、僕はカロンにも全てを伝えた。僕としてはもういつでもカロンを受け入れられる。あとはカロンの気持ち次第だ。」
アロンの言葉にみんなの視線が私に集まる。
「私は…」
言ってしまってもいいの?
迷いはある。
不安も…
でも、アロンの想いを知って、もう自分気持ちを誤魔化すなんて…無理
「私は…私はマルク様との婚約を解消して、アロンと共に歩みたい…です」
勇気を出した私の言葉にみんなの顔がフッと緩む。
「良く言ったわ。全力で協力する」
マリコ先生がニッコリと笑って私の肩を軽く叩く。
「あ…でも、マルク様は王族ですし、婚約解消するには色々な問題が…こちらから破棄を申し立てる事もできませんし…」
「何を言っているの?」
「えっ?」
エリーさんが私の前にいるマリコ先生の肩口からピョコッと顔を出して怪訝な顔をする。
「カロリーナさんはかなりあのクソ王子に無理難題言われたり、振り回されて辛い思いさせられてきたのでしょう?」
く…クソ王子?
「えぇ…まぁ…」
「解消なんて生温いっっどうせならあっちから婚約破棄を引き出してその後、思いっきり痛い目を見せてあげましょうよ」
マルク様から…婚約破棄?
「そんな…どうやって…」
「フフ…それは私の出番かしらねー」
エリーさんは怪しげに微笑む。
「乙ゲーヒロイン大作戦ね」
オトゲーヒロイン?
「おぉ。ラノベの定番ねっ」
ラ…ラノベ?
なんだか分からないけど、エリーさんとマリコ先生が2人で大騒ぎをはじめる。
「ココット、マリコ…騒いでないで説明しろ」
アロンの言葉に、エリーさんはゴホンと軽く咳払いをして私達の前に立つ。
「私が、クソ王子を誘惑します」
「「はっ?」」
アロンと私の呆気に取られた声が重なる。
「私を初対面で“頭の悪そう”と言い放ったクソ王子を私のテクニックで落としてやります」
あ…エリーさん。あの時はスルーしていたけど、根に持っていたのですね…
「大丈夫なのですか?その…マルク様はかなり自尊心が強い方なので…」
「大丈夫ですよ。心配いりません。愚か者を落とし入れる事ほど楽しい事はありませんから」
心配をする私にエリーさんはそう言って自信満々に私にウィンクする。
「失敗は許されないぞ。」
「だから、大丈夫ですって。私失敗しませんから。
なんたって私は転生前、銀座のキャバクラで働き始めてから3ヶ月間トップを取った女ですからね。色恋営業もどんと来いです。」
ギンザ?
キャバクラ?
イロコイエイギョウ?
「えっ?ココットそうなの?すごーい」
マリコ先生が何故だか目をキラキラさせてエリーさんを見る。
「まぁ…前世はそれで恨みをかって刺されて死んだんだけど…」
その後、エリーさんがボソリと何か呟いたけど、その声は良く聞こえなかった。
よくわかりませんが、エリーさん。今、ハッキリしました。
最初、私に見せていたエリーさんの小動物キャラはそのギンザのキャバクラで得た演技で、今の姿が本性なのですね…
「でも、そんな事をして…本当にいいのでしょうか…いくらあのマルク様に対してであっても、王族に変わりありませんし、こんな騙す様な事…」
私が躊躇していると、目の前に同じ顔の双子?の青年がやってくる。
「カロリーナさん。悩む必要なんてないよ。第2王子…アローンに言われて色々調べたけど、カロリーナさんが妃教育を懸命にやっている裏でかなり乱れた性活を行ってたよ」
「み…乱れた性活?」
「そうそう。昔、母親がいた娼館にも結構な回数通っていたし、来るもの拒まず…分かっているだけでも学園に来る前の半年で8人?」
「母親のマサラ王妃も自分の息子に女当てがってたよ。殆どがいい御身分のご令嬢。その1人にカロリーナさんによく突っかかっていたマサラダ公爵令嬢もいた。」
「ちょうど、昨年の学園の長期休業中に3回は確実だね」
…トルネ様も?3回⁉︎⁉︎
でも、そんな生々しい報告は要らないわ…
「それに…」
悩みを吹き飛ばす様な情報を、全く同じ顔の双子の青年が競う様に交互に次々と出してくる。
後半はもう呆れ返って言葉も出なくなってしまった。
エリーさんが私とアロンをジッと見つめて言う。
「商会が国に承認されて、これからは多少自由に商売が出来る。父からもやっと昨日、ハウル家を出て独立了承の許可を得た。だから、今、僕はカロンにも全てを伝えた。僕としてはもういつでもカロンを受け入れられる。あとはカロンの気持ち次第だ。」
アロンの言葉にみんなの視線が私に集まる。
「私は…」
言ってしまってもいいの?
迷いはある。
不安も…
でも、アロンの想いを知って、もう自分気持ちを誤魔化すなんて…無理
「私は…私はマルク様との婚約を解消して、アロンと共に歩みたい…です」
勇気を出した私の言葉にみんなの顔がフッと緩む。
「良く言ったわ。全力で協力する」
マリコ先生がニッコリと笑って私の肩を軽く叩く。
「あ…でも、マルク様は王族ですし、婚約解消するには色々な問題が…こちらから破棄を申し立てる事もできませんし…」
「何を言っているの?」
「えっ?」
エリーさんが私の前にいるマリコ先生の肩口からピョコッと顔を出して怪訝な顔をする。
「カロリーナさんはかなりあのクソ王子に無理難題言われたり、振り回されて辛い思いさせられてきたのでしょう?」
く…クソ王子?
「えぇ…まぁ…」
「解消なんて生温いっっどうせならあっちから婚約破棄を引き出してその後、思いっきり痛い目を見せてあげましょうよ」
マルク様から…婚約破棄?
「そんな…どうやって…」
「フフ…それは私の出番かしらねー」
エリーさんは怪しげに微笑む。
「乙ゲーヒロイン大作戦ね」
オトゲーヒロイン?
「おぉ。ラノベの定番ねっ」
ラ…ラノベ?
なんだか分からないけど、エリーさんとマリコ先生が2人で大騒ぎをはじめる。
「ココット、マリコ…騒いでないで説明しろ」
アロンの言葉に、エリーさんはゴホンと軽く咳払いをして私達の前に立つ。
「私が、クソ王子を誘惑します」
「「はっ?」」
アロンと私の呆気に取られた声が重なる。
「私を初対面で“頭の悪そう”と言い放ったクソ王子を私のテクニックで落としてやります」
あ…エリーさん。あの時はスルーしていたけど、根に持っていたのですね…
「大丈夫なのですか?その…マルク様はかなり自尊心が強い方なので…」
「大丈夫ですよ。心配いりません。愚か者を落とし入れる事ほど楽しい事はありませんから」
心配をする私にエリーさんはそう言って自信満々に私にウィンクする。
「失敗は許されないぞ。」
「だから、大丈夫ですって。私失敗しませんから。
なんたって私は転生前、銀座のキャバクラで働き始めてから3ヶ月間トップを取った女ですからね。色恋営業もどんと来いです。」
ギンザ?
キャバクラ?
イロコイエイギョウ?
「えっ?ココットそうなの?すごーい」
マリコ先生が何故だか目をキラキラさせてエリーさんを見る。
「まぁ…前世はそれで恨みをかって刺されて死んだんだけど…」
その後、エリーさんがボソリと何か呟いたけど、その声は良く聞こえなかった。
よくわかりませんが、エリーさん。今、ハッキリしました。
最初、私に見せていたエリーさんの小動物キャラはそのギンザのキャバクラで得た演技で、今の姿が本性なのですね…
「でも、そんな事をして…本当にいいのでしょうか…いくらあのマルク様に対してであっても、王族に変わりありませんし、こんな騙す様な事…」
私が躊躇していると、目の前に同じ顔の双子?の青年がやってくる。
「カロリーナさん。悩む必要なんてないよ。第2王子…アローンに言われて色々調べたけど、カロリーナさんが妃教育を懸命にやっている裏でかなり乱れた性活を行ってたよ」
「み…乱れた性活?」
「そうそう。昔、母親がいた娼館にも結構な回数通っていたし、来るもの拒まず…分かっているだけでも学園に来る前の半年で8人?」
「母親のマサラ王妃も自分の息子に女当てがってたよ。殆どがいい御身分のご令嬢。その1人にカロリーナさんによく突っかかっていたマサラダ公爵令嬢もいた。」
「ちょうど、昨年の学園の長期休業中に3回は確実だね」
…トルネ様も?3回⁉︎⁉︎
でも、そんな生々しい報告は要らないわ…
「それに…」
悩みを吹き飛ばす様な情報を、全く同じ顔の双子の青年が競う様に交互に次々と出してくる。
後半はもう呆れ返って言葉も出なくなってしまった。
52
あなたにおすすめの小説
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
夫の告白に衝撃「家を出て行け!」幼馴染と再婚するから子供も置いて出ていけと言われた。
佐藤 美奈
恋愛
伯爵家の長男レオナルド・フォックスと公爵令嬢の長女イリス・ミシュランは結婚した。
三人の子供に恵まれて平穏な生活を送っていた。
だがその日、夫のレオナルドの言葉で幸せな家庭は崩れてしまった。
レオナルドは幼馴染のエレナと再婚すると言い妻のイリスに家を出て行くように言う。
イリスは驚くべき告白に動揺したような表情になる。
「子供の親権も放棄しろ!」と言われてイリスは戸惑うことばかりで、どうすればいいのか分からなくて混乱した。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
【完結】双子の伯爵令嬢とその許婚たちの物語
ひかり芽衣
恋愛
伯爵令嬢のリリカとキャサリンは二卵性双生児。生まれつき病弱でどんどん母似の美女へ成長するキャサリンを母は溺愛し、そんな母に父は何も言えない……。そんな家庭で育った父似のリリカは、とにかく自分に自信がない。幼い頃からの許婚である伯爵家長男ウィリアムが心の支えだ。しかしある日、ウィリアムに許婚の話をなかったことにして欲しいと言われ……
リリカとキャサリン、ウィリアム、キャサリンの許婚である公爵家次男のスターリン……彼らの物語を一緒に見守って下さると嬉しいです。
⭐︎2023.4.24完結⭐︎
※2024.2.8~追加・修正作業のため、2話以降を一旦非公開にしていました。
→2024.3.4再投稿。大幅に追加&修正をしたので、もしよければ読んでみて下さい(^^)
〖完結〗旦那様には出て行っていただきます。どうか平民の愛人とお幸せに·····
藍川みいな
恋愛
「セリアさん、単刀直入に言いますね。ルーカス様と別れてください。」
……これは一体、どういう事でしょう?
いきなり現れたルーカスの愛人に、別れて欲しいと言われたセリア。
ルーカスはセリアと結婚し、スペクター侯爵家に婿入りしたが、セリアとの結婚前から愛人がいて、その愛人と侯爵家を乗っ取るつもりだと愛人は話した……
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全6話で完結になります。
〖完結〗残念ですが、お義姉様はこの侯爵家を継ぐことは出来ません。
藍川みいな
恋愛
五年間婚約していたジョゼフ様に、学園の中庭に呼び出され婚約破棄を告げられた。その隣でなぜか私に怯える義姉のバーバラの姿があった。
バーバラは私にいじめられたと嘘をつき、婚約者を奪った。
五年も婚約していたのに、私ではなく、バーバラの嘘を信じた婚約者。学園の生徒達も彼女の嘘を信じ、親友だと思っていた人にまで裏切られた。
バーバラの目的は、ワイヤット侯爵家を継ぐことのようだ。
だが、彼女には絶対に継ぐことは出来ない。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
感想の返信が出来ず、申し訳ありません。
【完結】婚約者と養い親に不要といわれたので、幼馴染の側近と国を出ます
衿乃 光希
恋愛
卒業パーティーの最中、婚約者から突然婚約破棄を告げられたシェリーヌ。
婚約者の心を留めておけないような娘はいらないと、養父からも不要と言われる。
シェリーヌは16年過ごした国を出る。
生まれた時からの側近アランと一緒に・・・。
第18回恋愛小説大賞エントリーしましたので、第2部を執筆中です。
第2部祖国から手紙が届き、養父の体調がすぐれないことを知らされる。迷いながらも一時戻ってきたシェリーヌ。見舞った翌日、養父は天に召された。葬儀後、貴族の死去が相次いでいるという不穏な噂を耳にする。恋愛小説大賞は51位で終了しました。皆さま、投票ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる