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「まさか…そんな…」
話の内容的にそんな感じはしましたが、実際に聞くとかなりショックは大きい。
「ただ、それが分かっても現時点では断罪する材料としては浅い」
サムル様が片手を頭に着いて軽く振る。
「今のままで断罪を行っても、知らぬ存ぜぬでシラを切られて、最終的にマサラ王妃の情夫達に丸め込まれて返り討ちにあう可能性が出てくる。実際、マサラ王妃の陰謀に早く気づいた参謀のラライ子爵が国王に進言しようとした事で脱税疑惑で国外追放の罪に追いやられている」
アロンは悔しそうな表情で言う。
「脱税疑惑で?」
「財務大臣であるキャスティン侯爵の策略でしょうね」
私の疑問にリナが答える。
お父様が学園いにくる前に言っていた事はこの事だったのね…
でも進言しようとしただけで無実の罪を作り上げて国外追放に追いやるなんて…常人にはできない。
私には直接的に関係のない事だけど、悔しさが体の奥から湧き出てくる。
「断罪を間違いなく成功させる為にそこで重要になってくるのは、マルクの父親は本当は誰なのか?そして、焦点として“何故そんなことをしたか?“を明確にする必要がある。」
アロンが何かを考えるようにみんなに向かって言う。
みんなはアロンのその言葉に対してコクリと頷く。
「…先程サムル様がおっしゃった最重要人物とは…」
「そう。マルクの本当の父親のことだ。」
先程のアロンとサムル様の会話がやっと理解できた。
私の婚約破棄後の断罪がこんな国をも巻き込む凄い事になるなんて想像もしていなかった…
「「じゃあ僕たちからも話すね」」
モンモール兄妹が声を合わせて言う。
「マサラ王妃が修道院を逃げ出して恋人のツテで入ったとされる娼館はマサラダ公爵が裏家業で経営している娼館だった」
「だから、マサラダ公爵が第二王子の父親。マサラ王妃の恋人だと推定して色々動いてた。」
「でも、全くと言っていいほどそれらしい情報は得られなかった。関係はあるものの、そこまで深くないというか…」
「マサラダ公爵自身は、マサラ王妃に対して強い思いを持っているけど、マサラ王妃はマサラダ公爵にそれほど執着していなかった」
「で、色々深くまで探っている最中にマサラ王妃はマサラダ侯爵の愛娘のトルネ嬢を第二王子の床の相手としてあてがった」
「その真意は不明だけど、まぁなんかしらの取引があったんだろうね」
「でも、流石に自身が第二王子の父親だったらトルネ嬢と第二王子は血を半分分け合った姉弟となる」
「流石に倫理観のないマサラ王妃であってもそんな事はさせないでしょう…」
「だから、マサラダ公爵は第二王子の父親でないと思われる」
「キャスティン侯爵とモーメント侯爵も探っては見たもののマサラダ公爵同様関係性が薄い」
「さて、ここでマサラ王妃の本当の恋人が誰だかわからなくなった」
モンモール兄妹が交互に情報を言い合う。
「そこで、僕とモンモール兄弟を中心に没落前のサマドルネ公爵について調べた。そこで明らかになったのがサマドルネ公爵家とハリストン公爵家の関係だった。二つの公爵家は公的には特に親しいものではなかったが、先代のハリストン公爵の義妹がサマドルネ公爵に嫁ぐなどそれなりの交流があった。で、まだサマドルネ公爵が没落する前…マサラ王妃が幼き頃、10も歳が離れた現・ハリストン公爵を実の兄の様に慕っていたという情報を仕入れた。」
アロンは先程とは違いニヤリと何かを企んだ笑みを浮かべる。
「それで一つ推測を立てた。マサラ王妃の恋人はハリストン公爵ではないかと…」
「ハリストン公爵もかなりマサラ王妃を可愛がっていたみたいだよ」
「結果ビンゴだったんだよね~。上手く誤魔化されてはいたけど」
アロンに続いてモンモール兄妹が情報を付け足す。
そしてみんなの視線は自然とハリストン公爵の息子であるローライ様の方に向かった。
話の内容的にそんな感じはしましたが、実際に聞くとかなりショックは大きい。
「ただ、それが分かっても現時点では断罪する材料としては浅い」
サムル様が片手を頭に着いて軽く振る。
「今のままで断罪を行っても、知らぬ存ぜぬでシラを切られて、最終的にマサラ王妃の情夫達に丸め込まれて返り討ちにあう可能性が出てくる。実際、マサラ王妃の陰謀に早く気づいた参謀のラライ子爵が国王に進言しようとした事で脱税疑惑で国外追放の罪に追いやられている」
アロンは悔しそうな表情で言う。
「脱税疑惑で?」
「財務大臣であるキャスティン侯爵の策略でしょうね」
私の疑問にリナが答える。
お父様が学園いにくる前に言っていた事はこの事だったのね…
でも進言しようとしただけで無実の罪を作り上げて国外追放に追いやるなんて…常人にはできない。
私には直接的に関係のない事だけど、悔しさが体の奥から湧き出てくる。
「断罪を間違いなく成功させる為にそこで重要になってくるのは、マルクの父親は本当は誰なのか?そして、焦点として“何故そんなことをしたか?“を明確にする必要がある。」
アロンが何かを考えるようにみんなに向かって言う。
みんなはアロンのその言葉に対してコクリと頷く。
「…先程サムル様がおっしゃった最重要人物とは…」
「そう。マルクの本当の父親のことだ。」
先程のアロンとサムル様の会話がやっと理解できた。
私の婚約破棄後の断罪がこんな国をも巻き込む凄い事になるなんて想像もしていなかった…
「「じゃあ僕たちからも話すね」」
モンモール兄妹が声を合わせて言う。
「マサラ王妃が修道院を逃げ出して恋人のツテで入ったとされる娼館はマサラダ公爵が裏家業で経営している娼館だった」
「だから、マサラダ公爵が第二王子の父親。マサラ王妃の恋人だと推定して色々動いてた。」
「でも、全くと言っていいほどそれらしい情報は得られなかった。関係はあるものの、そこまで深くないというか…」
「マサラダ公爵自身は、マサラ王妃に対して強い思いを持っているけど、マサラ王妃はマサラダ公爵にそれほど執着していなかった」
「で、色々深くまで探っている最中にマサラ王妃はマサラダ侯爵の愛娘のトルネ嬢を第二王子の床の相手としてあてがった」
「その真意は不明だけど、まぁなんかしらの取引があったんだろうね」
「でも、流石に自身が第二王子の父親だったらトルネ嬢と第二王子は血を半分分け合った姉弟となる」
「流石に倫理観のないマサラ王妃であってもそんな事はさせないでしょう…」
「だから、マサラダ公爵は第二王子の父親でないと思われる」
「キャスティン侯爵とモーメント侯爵も探っては見たもののマサラダ公爵同様関係性が薄い」
「さて、ここでマサラ王妃の本当の恋人が誰だかわからなくなった」
モンモール兄妹が交互に情報を言い合う。
「そこで、僕とモンモール兄弟を中心に没落前のサマドルネ公爵について調べた。そこで明らかになったのがサマドルネ公爵家とハリストン公爵家の関係だった。二つの公爵家は公的には特に親しいものではなかったが、先代のハリストン公爵の義妹がサマドルネ公爵に嫁ぐなどそれなりの交流があった。で、まだサマドルネ公爵が没落する前…マサラ王妃が幼き頃、10も歳が離れた現・ハリストン公爵を実の兄の様に慕っていたという情報を仕入れた。」
アロンは先程とは違いニヤリと何かを企んだ笑みを浮かべる。
「それで一つ推測を立てた。マサラ王妃の恋人はハリストン公爵ではないかと…」
「ハリストン公爵もかなりマサラ王妃を可愛がっていたみたいだよ」
「結果ビンゴだったんだよね~。上手く誤魔化されてはいたけど」
アロンに続いてモンモール兄妹が情報を付け足す。
そしてみんなの視線は自然とハリストン公爵の息子であるローライ様の方に向かった。
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