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第三話:この場所の空気が……とても優しかったから
レオフィリスに案内された教会は、村の北端、緑豊かな丘の上にひっそりと佇んでいた。石造りの壁には蔦が絡まり、一見すると古びてはいたが、窓硝子は磨き抜かれ室内には清潔な空気が満ちている。
「ここが君の職場兼、住居だ。王都の神殿のような華やかさはないが、生活に必要なものは揃えた。足りないものがあれば遠慮なく俺に言え」
レオフィリスはそう言うと、エミリシアが抱えていた小さな荷物を、寝室の隅にある柔らかな革張りの椅子へと置いた。その無造作ながらも丁寧な動作に、エミリシアは自分が単なる労働者ではなく、一人の人間として大切に扱われていることを実感し、胸の奥が熱くなる。
「ありがとうございます、レオフィリス様。あの、一つだけお伺いしてもよろしいでしょうか」
エミリシアは、ずっと喉の奥に仕えていた不安を、絞り出すように口にした。
「なんだ」
「私を……受け入れてくださって、本当に後悔されませんか? 王都では私は何もできない無能だと、十年間一度も奇跡を起こせなかった偽物の聖女だと、王太子殿下に直接断罪された身です。そのような私を置くことで、この領地に不利益があるのではと、どうしても不安なのです」
俯き、修道服の裾を強く握りしめるエミリシアの視界に、レオフィリスの足元が映る。彼が静かに一歩、また一歩と距離を詰めてくる気配に、彼女は息を詰めた。逃げ場を失った背中に、冷たい壁の感触が当たる。ふわりと、彼から漂う森の香りと革の匂いに包まれ、見上げれば、彼の青灰色の瞳が至近距離でエミリシアの視線を射抜いていた。
「無能か。ならば、その無能がどうして俺の傷を癒しているんだ?」
レオフィリスの声は低く、どこか楽しげに響いた。
「え……?」
驚いて彼の手元に視線を落とすと、そこには信じられない光景があった。先ほど薪割りで負っていたはずの、赤く滲んでいた切り傷。それが今、見る間に塞がり、新しい皮膚へと再生していく。
「あ……どうして?」
エミリシアは絶句した。自分の掌から、無意識のうちに淡い光が漏れ出している。それが至近距離にいる彼の肌に、吸い込まれるように消えていくのが見えた。
「君の魔力は、王都のあの女が振り撒いていた、派手で中身のない虚飾の光とは根本的に違う。静かで、深く、命の根源に直接染み渡る感覚だ。俺の目が節穴だと思うか?」
レオフィリスの大きな手が、エミリシアの頬を優しく包み込んだ。剣を振るう男特有の、硬く、それでいて温かい指先。その指が肌をなぞるたび、エミリシアの心臓は激しく鐘を打ち、全身が熱くなっていく。
「君が『本物』かどうかは、王都の連中が決めることじゃない。この俺が決めることだ。……俺は君という人間を気に入った。ここにいる理由など、それで十分だろう?」
有無を言わせぬ響き。その瞳に宿る熱に射すくめられ、エミリシアは熱に浮かされたように、ただ小さく頷くことしかできなかった。
◇
レオフィリスが去った後、エミリシアは教会の小さな自室で、一人窓の外を眺めていた。
ミューレンベルクの夜は、王都のそれとは全く違っていた。空気を覆う澱みがなく、星々の輝きが痛いほどに鋭い。
(……あ、体が、軽い?)
その時、エミリシアは自身の胸の奥で、何かが「パキリ」と音を立てて爆ぜるのを感じた。十年間、常に自分を縛り付けていた透明な重圧。祈りを捧げるたびに魔力を吸い取られ、底なしの沼に沈んでいくような、あの忌まわしい感覚が完全に消え去っている。
今、自分の力が自分の身のうちに正しく満ちている。澱んだ王都から切り離された瞬間、抑え込まれていた魔力が、決壊したダムのように溢れ出していく。
「熱い……っ」
額の聖印が、刺すような熱量を帯びる。これまで弱々しく明滅するだけだったその印が、今、部屋全体を昼間のように照らす純白の光を放った。エミリシアは突き動かされるように、教会の裏庭へと出た。裸足で土を踏みしめると、足元から黄金の波紋が広がっていく。その光が触れた場所から、枯れ果てていた芝が瞬時に青々と色づき、眠っていた種が次々と芽吹いて、数秒のうちに蕾を膨らませた。
指先を流れる魔力は、もはや自身でも制御しきれないほどの奔流となっていた。
王都で「無能」とされたのは、力がなかったからではない。自身の魔力があまりに膨大で純粋すぎたために、腐り果てた王都の神殿が、器として受け止めきれず拒絶反応を起こしていたのだ。
辺境に来て徐々に解放されはじめていた力、昼間、レオフィリスの傷が治ったのは力の解放の予兆だったと、
エミリシアはこのとき確信した。
夜風に舞う光の粒が、祝福するように彼女の周囲で踊る。エミリシアは、自身の内に満ちる圧倒的な「奇跡」の予感に、静かに涙を流した。これが誰にも奪われることのない、彼女自身の本当の姿だった。
◇
翌朝、エミリシアは昨夜の出来事が夢ではなかったことを知った。教会を訪れたレオフィリスが、一晩にして百花繚乱の楽園へと変貌した庭を前に、目を見開いて立ち尽くしていたからだ。
「……君は、一体何をした?」
驚きを隠せない彼の問いに、エミリシアは自分でも驚くほど晴れやかな笑顔で答えた。
「私にも分かりません。ただ、この場所の空気が……とても優しかったから」
エミリシアがそっと彼の手を握ると、レオフィリスの瞳にさらに深い驚愕が走った。彼の全身を包む彼女の魔力が、目に見えるほどの輝きを帯びていた。
その日から、エミリシアの日常は一変した。王都では毎朝、義務感と焦燥感に追われていたが、ここではただ、誰かを想って祈るだけでよかった。裏庭の薬草園に触れれば、かつては見たこともないような生命力に満ちた花々が咲き誇る。
「エミリシア様、このお薬を頂いてから、腰の痛みが消えたんです!」
「子供の熱を下げてくださって、本当にありがとうございます」
訪れる村人たちの言葉には、お世辞も打算もなかった。王都で「偽物」と蔑まれ続けた彼女にとって、差し出されるゴツゴツとした農家の手や、子供たちの無邪気な笑顔は、何よりも甘美な救いとなった。
エミリシアの瞳にかつての輝きが戻り、彼女の周囲には穏やかで幸せな時間が流れ始める。
しかし、その一方で、遠い南の空――彼女を捨てた王都の方角だけが、日を追うごとに不気味な薄墨色に染まっていくのを、エミリシアは無意識に感じ取っていた。
「ここが君の職場兼、住居だ。王都の神殿のような華やかさはないが、生活に必要なものは揃えた。足りないものがあれば遠慮なく俺に言え」
レオフィリスはそう言うと、エミリシアが抱えていた小さな荷物を、寝室の隅にある柔らかな革張りの椅子へと置いた。その無造作ながらも丁寧な動作に、エミリシアは自分が単なる労働者ではなく、一人の人間として大切に扱われていることを実感し、胸の奥が熱くなる。
「ありがとうございます、レオフィリス様。あの、一つだけお伺いしてもよろしいでしょうか」
エミリシアは、ずっと喉の奥に仕えていた不安を、絞り出すように口にした。
「なんだ」
「私を……受け入れてくださって、本当に後悔されませんか? 王都では私は何もできない無能だと、十年間一度も奇跡を起こせなかった偽物の聖女だと、王太子殿下に直接断罪された身です。そのような私を置くことで、この領地に不利益があるのではと、どうしても不安なのです」
俯き、修道服の裾を強く握りしめるエミリシアの視界に、レオフィリスの足元が映る。彼が静かに一歩、また一歩と距離を詰めてくる気配に、彼女は息を詰めた。逃げ場を失った背中に、冷たい壁の感触が当たる。ふわりと、彼から漂う森の香りと革の匂いに包まれ、見上げれば、彼の青灰色の瞳が至近距離でエミリシアの視線を射抜いていた。
「無能か。ならば、その無能がどうして俺の傷を癒しているんだ?」
レオフィリスの声は低く、どこか楽しげに響いた。
「え……?」
驚いて彼の手元に視線を落とすと、そこには信じられない光景があった。先ほど薪割りで負っていたはずの、赤く滲んでいた切り傷。それが今、見る間に塞がり、新しい皮膚へと再生していく。
「あ……どうして?」
エミリシアは絶句した。自分の掌から、無意識のうちに淡い光が漏れ出している。それが至近距離にいる彼の肌に、吸い込まれるように消えていくのが見えた。
「君の魔力は、王都のあの女が振り撒いていた、派手で中身のない虚飾の光とは根本的に違う。静かで、深く、命の根源に直接染み渡る感覚だ。俺の目が節穴だと思うか?」
レオフィリスの大きな手が、エミリシアの頬を優しく包み込んだ。剣を振るう男特有の、硬く、それでいて温かい指先。その指が肌をなぞるたび、エミリシアの心臓は激しく鐘を打ち、全身が熱くなっていく。
「君が『本物』かどうかは、王都の連中が決めることじゃない。この俺が決めることだ。……俺は君という人間を気に入った。ここにいる理由など、それで十分だろう?」
有無を言わせぬ響き。その瞳に宿る熱に射すくめられ、エミリシアは熱に浮かされたように、ただ小さく頷くことしかできなかった。
◇
レオフィリスが去った後、エミリシアは教会の小さな自室で、一人窓の外を眺めていた。
ミューレンベルクの夜は、王都のそれとは全く違っていた。空気を覆う澱みがなく、星々の輝きが痛いほどに鋭い。
(……あ、体が、軽い?)
その時、エミリシアは自身の胸の奥で、何かが「パキリ」と音を立てて爆ぜるのを感じた。十年間、常に自分を縛り付けていた透明な重圧。祈りを捧げるたびに魔力を吸い取られ、底なしの沼に沈んでいくような、あの忌まわしい感覚が完全に消え去っている。
今、自分の力が自分の身のうちに正しく満ちている。澱んだ王都から切り離された瞬間、抑え込まれていた魔力が、決壊したダムのように溢れ出していく。
「熱い……っ」
額の聖印が、刺すような熱量を帯びる。これまで弱々しく明滅するだけだったその印が、今、部屋全体を昼間のように照らす純白の光を放った。エミリシアは突き動かされるように、教会の裏庭へと出た。裸足で土を踏みしめると、足元から黄金の波紋が広がっていく。その光が触れた場所から、枯れ果てていた芝が瞬時に青々と色づき、眠っていた種が次々と芽吹いて、数秒のうちに蕾を膨らませた。
指先を流れる魔力は、もはや自身でも制御しきれないほどの奔流となっていた。
王都で「無能」とされたのは、力がなかったからではない。自身の魔力があまりに膨大で純粋すぎたために、腐り果てた王都の神殿が、器として受け止めきれず拒絶反応を起こしていたのだ。
辺境に来て徐々に解放されはじめていた力、昼間、レオフィリスの傷が治ったのは力の解放の予兆だったと、
エミリシアはこのとき確信した。
夜風に舞う光の粒が、祝福するように彼女の周囲で踊る。エミリシアは、自身の内に満ちる圧倒的な「奇跡」の予感に、静かに涙を流した。これが誰にも奪われることのない、彼女自身の本当の姿だった。
◇
翌朝、エミリシアは昨夜の出来事が夢ではなかったことを知った。教会を訪れたレオフィリスが、一晩にして百花繚乱の楽園へと変貌した庭を前に、目を見開いて立ち尽くしていたからだ。
「……君は、一体何をした?」
驚きを隠せない彼の問いに、エミリシアは自分でも驚くほど晴れやかな笑顔で答えた。
「私にも分かりません。ただ、この場所の空気が……とても優しかったから」
エミリシアがそっと彼の手を握ると、レオフィリスの瞳にさらに深い驚愕が走った。彼の全身を包む彼女の魔力が、目に見えるほどの輝きを帯びていた。
その日から、エミリシアの日常は一変した。王都では毎朝、義務感と焦燥感に追われていたが、ここではただ、誰かを想って祈るだけでよかった。裏庭の薬草園に触れれば、かつては見たこともないような生命力に満ちた花々が咲き誇る。
「エミリシア様、このお薬を頂いてから、腰の痛みが消えたんです!」
「子供の熱を下げてくださって、本当にありがとうございます」
訪れる村人たちの言葉には、お世辞も打算もなかった。王都で「偽物」と蔑まれ続けた彼女にとって、差し出されるゴツゴツとした農家の手や、子供たちの無邪気な笑顔は、何よりも甘美な救いとなった。
エミリシアの瞳にかつての輝きが戻り、彼女の周囲には穏やかで幸せな時間が流れ始める。
しかし、その一方で、遠い南の空――彼女を捨てた王都の方角だけが、日を追うごとに不気味な薄墨色に染まっていくのを、エミリシアは無意識に感じ取っていた。
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