初恋△(トライアングル)

存在感の薄い者

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追究編

大丈夫・・・死なない

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「き、さらぎ、くん?どう、して」

私は声を震わせながら彼に呼び掛ける
彼は頭から血を流しながらも抱き締める腕の力は緩めなかった

「ケガは・・ない?ご主人様ユリちゃんに、危機が迫れば・・・すぐに・・・助けるのが・・・・メイドの・・・・・役目さ・・・・」
「なに、いって・・・・」

その言葉を最後に彼はガクッと私の上で気絶した
その後すぐ、騒ぎを聞き付けた人々がパイプを私達から退けるが、あまりの惨状に息を飲む

「はやく・・・、早く救急車をっ!!」

呆然としていた現場に私は大きい声で叫んだ
そこで、初めて先生達が行動に移した
私は彼の下から這い出し、彼の状態を見た
そこには、頭からおびただしい量の血が流れた姿があり、このまま死んでしまうのではないかと恐怖した

その時私は恐怖と共に既視感をおぼえた

『以前にも同じようなことがあった気が・・・でもどこで・・・・・?』

こんな状況は滅多に遭遇するものではない
しかし、記憶には無いのになぜか同じであると確信する
喉元まで出かかっているのに思い出せないもどかしさと彼が刻一刻と死へ向かっている恐怖で頭の中がぐるぐるする

そんな気持ち悪い何かと闘いながら何か反応してほしくて彼に呼び掛け手を伸ばす

「きさ、らぎ、くん・・・うそだよね?そんな、おき・・起きてっ・・・・起きてよぉっ!」

手が触れようかという時、私の中で彼が誰かと重なった
同じように地面を赤く染め、私を案じた誰かのように

『だれ・・・・・?』

その誰かを思い出そうと一瞬止まった手を誰かに重なって見える彼へと再び触れる時、私の手を掴む者が居た

「ダメ、頭揺らすの危険・・・・」
「あっ・・・・」

手の先を辿っていくと、そこには先程如月君が化粧道具を借りていた美少女がいた
呆然と彼女を見つめると目が合った

「大丈夫・・・死なない」

それだけ言って今度は彼に視線を向けた
その言葉は私に徐々に浸透していき、絶望の淵から掬い上げた
すると緊張の糸が切れたかのように私は意識が遠くなっていく
咄嗟に横にいた彼女が私を支えてくれるのが感覚で分かった
それに加え、遠くから親友の呼ぶ声が聞こえたが、最後に思ったはさっきの記憶に無い記憶のことだった

『あれは・・・・・誰だったのだろう・・・?』

思い出せない誰かに想いを馳せ、雲を掴むような気持ちを抱きながら私は意識を底に沈めたのだった
─────────────────────────────────────────────

ありがとうございました
段々シリアス度合いが深まって来ましたっ

不定期更新過ぎてすみません!

筆の神様が降りてくださることを願いながら次回もよろしくお願いします!
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