初恋△(トライアングル)

存在感の薄い者

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追究編

背水の陣

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『落ち着け、私・・・今この状況から脱却するにはもうあの手しかない!!』

間近で彼の熱い吐息が感じられた瞬間私は目を見開き、一気に彼のみぞおちに拳をたたき込んだ
当然彼は思わぬ反撃をもろに食らったため、少しの間再起不能になる

その隙に扉のノブを掴み、後は押すだけというところでいきなり後ろから手が伸び私の腰あたりを掴まれ後ろに引っ張られた

「きゃあっ!何するのよ! この変態サイテー男!」

『それにしてもあれは大の大人でもすぐには動けないはずなのに・・・手加減しちゃったのかな』

最終的に私は彼に後ろから抱きかかえられている状態になった
必死でもがくもビクともしない
 
『昼間もそうだけど全然隙が無いから逃げようにも逃げられない』

そうこうしているうちに耳のすぐ横で吐息に近い声が発せられた

「静かに、落ち着いて。もう何もしないから」

耳にかかる息がくすぐったくて思わず口から悲鳴が出そうになったがそこは耐えて、とりあえず体の動きを止めて、身を固くする
それでも腰にまわった腕はほどいてはくれなかった

するとひとり言のように小さな声が頭の上から聴こえた

「君はやっぱり他の女の子とは違うよね。いつもはむしろ僕がというより相手の方から誘ってくるんだけど・・・」

その言葉についムッとして反論してしまう

「他の子はそうかもしれないけど、私は違うわ」

それからふと窓の外を見るとさっきまでそこそこ明るかったはずなのにあと数十分で沈もうとする太陽があった

「ヤバっ、もうこんなに時間が経ったの!?急いで帰らなきゃ・・・っていい加減離してくれない?」

抗議をすると腕がほどけるどころか逆に強くなった

「私は離してって言ったんだけど」

そして、彼に抗議しようとする私が後ろを振り返らないように彼の頭が私の頭の上に乗ってくる
とにかく太陽が沈まないうちに家に帰らなければならない
しかし、非情にも太陽は刻一刻と沈んで行く
それから私は最後まであがき続けた

その後、日本が完全に暗闇に支配される
その瞬間私の全てが終わった
彼への抵抗を止め、息を切らせながら私は目を閉じ、呼吸以外の体の動きを停止させる
いきなりの停止に後ろの人は少し不思議そうにしながらも腕はほどかなかった

『本当に今日一日ろくな目にしか会わなかったわ。こんな人に秘密を知られるのは癪だけど今更どうしようもできないし・・・ホント最悪・・・・・・・・』

「あーあ・・・・太陽が沈んじゃった。ねぇ如月君、今から何が起きても絶対に驚かないでよ?」

そう告げた瞬間彼が頭を上げ、それと同時にいつもの”アレ″が来る
それから私の意識は奥に沈んで行き、代わりのものが浮上してきた
遠くで如月君の慌てたような声が聴こえた

『そんなに慌てなくても大丈夫、大丈夫だから・・・』

でも彼の初めて聞く慌てた声を聞いて秘密を知られるのもまあいいかと思う
そこで完全に私の意識が一番底に沈んだ

『夜はどうして私を呑みこむのだろう・・・』

いつも心に浮かんでいることを意識の最低辺で口にした

私の体は再び目を開ける
また今日も私にとって永遠のように長い夜が始まる・・・
______________________________________
ここまで読んで下さりありがとうございました
ユリちゃんの秘密ってなんでしょうね?
次回ついにそれが明らかに!!

次は明日です
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