オレの来世は黒歴史忍者っ!(連載版)

存在感の薄い者

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学園編

神はここにいた!!

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皆様ごきげんよう
私はアリシア・バーニングと申します
今、私は婚約者となる方との顔合わせの為に両親と共にここフォレスト公爵家の屋敷に参りました
そして、応接室に通された私は爵位があちらの方が上の為、何か粗相をしないかハラハラしながら私の両親と相手の両親とで婚約者となる方を待っておりました
それに加えて、私は結婚したとしてもきっと冷めた関係になるだろうと悲観しましたが、これは貴族の娘が必ず通る道とされている政略結婚というものなのです
私が嫌がっても、先ほど申しましたように相手の身分の方が上の為、こちらからは断れないのです
もちろん、あちらから断ってくれたなら良いのですが、そんな上手い話なんてないと思っております
だってこれは、国内を安定させようという思惑から王命によって結ばれたものなのですから────

おっと、回想している間に相手の方がいらっしゃったようです
彼が来るまで、私はボロが出ないように殆ど口を開かずに相づちだけはしっかりとし笑顔も張り付け、必死に耐えました
それが功を奏したのか、あちらのご両親にはただの聞き上手な娘だと思われたようです
そして、僅かに緊張をしながらこれから訪れるであろう、人生の墓場を覚悟いたしました
えっ?「人生の墓場」って普通男の方が言うものじゃないのかですって?
バカおっしゃい!
私からしたら墓場なんて生ぬるくってよ!!
地獄よ地獄!
普通の貴族の価値観でいうと、貴族の令嬢というのは剣も振れない、横座りではなく跨がって馬にも乗れない、走れないのないない尽くし!
きっと結婚したら家畜のように跡取りとなる子どもを産んだら即省みられることなく、王命による結婚の為に、離婚も出来ない!
悲惨な人生が待っているのよ!!

しかし、扉から入ってきた彼を見た瞬間私に雷が落ちたような衝撃が走りました
彼は正しくまさしく神が丹精込めて作り出したかのようなかんばせをしておりました
少し目を伏せているので、まつ毛が長いことが分かり、それはまるで何かに憂いを感じているかのようです
彼はもしかしたらこのような婚約を望んでいないのではとさっきまで断ってくれないかと思っていた己をシバキ倒したい思いとそのようなことがありませんようにと切望する想いが交錯した
そんな浅ましい願いが分かったのか、彼が伏せていた目を上げ、こちらを見ました
あまりの美しさに私は張り付けていた笑顔が引きつるのがわかりました
ですが、彼はそんな私に対して笑顔を向けてくださいました
神はここにいた!!
思わず、心の中で涙を流しながら祈りのポーズを取ってしまいました
しかし、そんな喜びも束の間、より一層私は自分の猫を脱げなくなりました
なぜなら、両親達に「あとは若い者同士で~」と言うように部屋に二人取り残されたからだ
使用人達もなぜか立ち去り、本当に二人きりである
もちろん婚約者と言えども扉は開けている
彼に冷たく拒絶されたらと想像するだけで私の胸は張り裂けそうになりました
天国と地獄を一気に駆け巡った私は少しでも嫌われないように、ボロを出さないようにとしていると、段々と彼との会話が続かなくなり、重い空気へとなっていく
焦れば焦るほど頭が働かなくなり、そんな己に嫌気が差し、更に口が重くなるという無限ループに入る
すると彼からある提案をされた

「き、今日は天気が良いので、一緒に我が家の庭をご覧になりませんか?」

「・・・はい」

ああっもう!
なんでこの口はそんな可愛いげがない言葉しか言えないのよ!
折角相手が誘ってくれたのに「喜んで」の一つも言えないわけ!?
心の中で地団駄を踏んでいたが、そんなことはおくびにも出さずに彼のエスコートを受けた

さすが公爵家だけあるわね
庭一つとっても素晴らしいわ!
なんて現実逃避してる場合じゃないわね・・・

「ご趣味は何かございますか?」

「・・・・・・・チェスと(跨がる方の)乗馬を少々・・・・・」

「そうですか、ワタシも乗馬はよく致しますので、今度一緒にどこか遠乗りにでもでかけませんか?」

「・・・・ええ、喜んで」

確かに薔薇園は素晴らしいけれど、私のコミュニケーション能力が著しく低下しているからかなぜか薔薇達に「お前が雰囲気をぶち壊してるせいで私達が輝かないじゃないか、はっ!」と鼻で笑われながらバカにされている気がする花だけに・・・
自分で言ってて寒くなってきたわ

だけど、今度は喜んでを言えたので少しだけ気分が上昇した
それに、趣味をのところで一瞬詰まったが、試しに乗馬と言って良かった
だってデートに誘って貰えたんですもの!
それに勇気を貰えた私は庭の奥にある東屋で休憩がてら彼がハンカチを敷いてくれた上に座り、休日の過ごし方などと言った会話をし、最初に比べれば大いなる進化を遂げた
そんな浮かれた私に神様は罰をお与えになったのでしょう
そろそろ部屋に帰ろうかという時に私達の前に曲者が現れた

「お前自身に恨みは無いが、我らの正義のために死んでもらおう!」

それを見て、私は思わず剣を取ろうと思ったが、思わず躊躇してしまった

『今ここで、私が剣を取れば彼に拒絶されてしまうかもしないわ・・・・・・』

そんな醜い想いは彼が前に出て私を庇ったことから消え去った
彼は武器を何一つ持っていないにも関わらず、勇敢にも私を守ろうとしたからだ

『闘える力があるというのに私がお守りしなくてどうする!』

気合いを入れた私はスカートの下から抜いた短剣を手にし、彼の前へ一歩を踏み出した

「クリストファー様お下がりください。ここは私が片付けますので」

「えっ?」

最早ここまで来たら後戻りできないと、自分に言い聞かせ彼の拒絶するような顔を見たくなくて必死に目の前の敵を見据えた
そして、戦いの火蓋が切って落とされたのだった───
─────────────────────────────────────────────
ありがとうございました!

リアルが忙しいのと筆の神様が降りてくれなかった為に皆さんには大変お待たせいたしました。
伏してお詫びしますorz

アリシアちゃんを主人公より前に出すというのは、短編含め今までの中で初めてなので皆様の中に少しでも彼女のファンが増えればという密かな下心から今回書いてみました!

それでは、物凄く亀更新ですが、またお会いしましょう~
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