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学園編
オレのということはつまり・・・
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波乱と緊張の授業が終わり、さて隣の婚約者から話を聞こうと横を見れば、既に彼女は多くのクラスメイトに囲まれていた
次々とお互いに自己紹介をし合っていくのはさながら前世の握手会のように様々な令嬢や子息が彼女に群がっていた
彼女も最初は笑顔で対応していたが、段々とそれも引きつってくるのが分かる
そこで、オレが皆を止めようとしたその時それよりも早く行動を起こした者がいた
「皆止めないか、そんなに一気に話しかけてはアリシア嬢が迷惑だろう」
その鶴の一声は皆を冷静にさせた
何故ならその声の主はアル、つまりこの国の第一王子だったのだから
しかし、オレは婚約者を助けるヒーローの座を本物の王子にとられてしまったことがちょっと悔しかった
それに、彼女に群がる子息達にはしっかり釘を刺さねばと思い、遅ればせながらオレも声をあげた
「そうだぞ、アルの言う通りだ。それにオレのシアを困らせるようなことがあればこのオレが黙ってないからな」
苦笑気味にちょっと冗談風に話をまとめたオレの言葉に周りの反応は様々だった
困惑の表情の者、驚愕の表情の者だったりが大半だった
そんな中、集まっていたクラスメイトの中で一番爵位が上の侯爵家の子息がオレの言葉に疑問を呈した
「あの、クリストファー様一つ伺ってもいいでしょうか?」
「なんだ?」
「オレのということはつまり・・・」
「あぁ、まだ発表は先なんだが彼女はオレの婚約者だ。だから皆もそのつもりで接してくれると助かる」
婚約者の所を強調して言うと令嬢達は悲鳴を上げる者や何人かの子息は肩を落としていた
それを見て、オレは釘を刺しといて良かったと胸の内で安堵のため息を吐いたのだった
「だが、普通にクラスメイトとして接してくれる分には何も問題無い。そうだよな、シア?」
「ええ、私もこのクラスの一員として皆様と切磋琢磨し、お互いにお互いを高め合いたいと思っておりますので、宜しくお願いしますわ」
上品な笑みを浮かべながら彼女は皆にそう告げた
「というわけで、これからシアのことをよろしく」
そうオレが締めくくると皆一様に是という回答を示した
そんなやりとりをしていると、次の授業の先生が教室に入ってきた
「皆さん、授業を始めますので席に着いてください」
先生の言葉を合図に皆席に戻った
時間は瞬く間に過ぎ、昼休みになった
オレはシアを連れて食堂に向かった
「シア、ここの食堂はどのメニューも美味しくてお勧めだよ」
「まあ、そうなんですのね!」
瞳をキラキラさせた彼女は可愛い
すぐに抱き締めたくなるが、公衆の面前であるためその欲望をぐっと抑える
「あと、テイクアウトも出来るんだけど、シアはどっちがいい?」
オレがそう聞くと彼女は首をこてんと傾げて頬に手を持ってきて考え込む
それは正しくオレのハートにズキュンとくる仕草であるためオレは絶賛恋の病にかかり大変重症である
もちろんそんなことは表面上おくびにも出さなかったが・・・
「うーん、そうですわね・・・それでは本日はテイクアウトにしましょう。クリス様と静かな所でお食事をしたいことですし?」
「わかった。じゃあそうしようか」
彼女は周りを見渡しながら、こちらの様子を伺っている生徒達をチラ見した
彼女の回答にオレは胸キュンさせながら彼女をエスコートした
そうしてオレ達はサンドイッチと紅茶のカップが入った袋を持参してあまり人が来ない校舎から少し離れた森にある一つの隠れるように置いてあるベンチに並んで座った
但し、紳士の嗜みとして彼女の席にはちゃんとハンカチを敷いた
「シア、どうぞ座って?」
「クリス様ありがとうございます」
そんなやりとりの後、二人で仲良くサンドイッチを食べた
ちらっと彼女を見ると、子リスのように両手でサンドイッチを持ち、ちょっとずつ食べているのを見るとオレの中のシア萌えゲージがどんどん上がっていくのが分かる
しかし、それを落ち着けてオレは彼女が食べ終わるのを待ち、本日最大の疑問を投げ掛けた
「それで、シア。何故飛び級してきたか訊いても?」
「ええ、それはもちろん・・・」
「もちろん?」
そこで溜めた彼女にオレは唾を飲み込み続きを促した
「もちろん、クリス様と同じ学年になりたかったからですわ!」
「っっ!」
オレはその言葉に感無量になった
その為、思わず顔を手で覆い悶えてしまった
「前々から飛び級のお話は先生方からお声掛けがあったのですけれど、飛び級するメリットが私の中には無かったのです。しかし、日頃クリス様から学園でのお話を伺って私もその場にクリス様の隣で同じ体験をしたいと強く思ったのです。クリス様を驚かせたくて黙っていましたが、私が同じ学年だと迷惑でしたか?」
最初は楽しそうに話していたシアだったが、段々と声が小さく萎んでいき不安そうになっていった
手を顔からどかしたオレは瞳をうるうるさせ、上目使いの彼女に更に悶えながらも彼女の肩に手を置いた
「全然、迷惑なんかじゃないよ。そこまで思ってくれるなんてとっても嬉しくてこれからの学園生活は今まで以上にもっともっと楽しくなるって今から期待に胸を膨らませているところだよ」
彼女に想いが伝わるように彼女の目を見つめて語りかけた
「私も!私もクリス様と一緒でこれからの学園生活いっぱい二人で楽しい思い出が作れると信じています!」
二人で微笑み合っているともうすぐ授業が始まる時間になったので、仲良く校舎に入るまで恋人繋ぎをして歩いたのだった
─────────────────────────────────────────────
ありがとうございました!
あっ、あまーいっ!!
甘いっ!
砂糖吐きそう!
作者にもダメージを与える二人って最強っ~
皆様も一緒に悶えていただけましたでしょうか?
ファンタジーどこ行ったと思うかもですが、次から忍者修行が始まる予定です。(たぶん)
それでは次回お会いしましょう!
次々とお互いに自己紹介をし合っていくのはさながら前世の握手会のように様々な令嬢や子息が彼女に群がっていた
彼女も最初は笑顔で対応していたが、段々とそれも引きつってくるのが分かる
そこで、オレが皆を止めようとしたその時それよりも早く行動を起こした者がいた
「皆止めないか、そんなに一気に話しかけてはアリシア嬢が迷惑だろう」
その鶴の一声は皆を冷静にさせた
何故ならその声の主はアル、つまりこの国の第一王子だったのだから
しかし、オレは婚約者を助けるヒーローの座を本物の王子にとられてしまったことがちょっと悔しかった
それに、彼女に群がる子息達にはしっかり釘を刺さねばと思い、遅ればせながらオレも声をあげた
「そうだぞ、アルの言う通りだ。それにオレのシアを困らせるようなことがあればこのオレが黙ってないからな」
苦笑気味にちょっと冗談風に話をまとめたオレの言葉に周りの反応は様々だった
困惑の表情の者、驚愕の表情の者だったりが大半だった
そんな中、集まっていたクラスメイトの中で一番爵位が上の侯爵家の子息がオレの言葉に疑問を呈した
「あの、クリストファー様一つ伺ってもいいでしょうか?」
「なんだ?」
「オレのということはつまり・・・」
「あぁ、まだ発表は先なんだが彼女はオレの婚約者だ。だから皆もそのつもりで接してくれると助かる」
婚約者の所を強調して言うと令嬢達は悲鳴を上げる者や何人かの子息は肩を落としていた
それを見て、オレは釘を刺しといて良かったと胸の内で安堵のため息を吐いたのだった
「だが、普通にクラスメイトとして接してくれる分には何も問題無い。そうだよな、シア?」
「ええ、私もこのクラスの一員として皆様と切磋琢磨し、お互いにお互いを高め合いたいと思っておりますので、宜しくお願いしますわ」
上品な笑みを浮かべながら彼女は皆にそう告げた
「というわけで、これからシアのことをよろしく」
そうオレが締めくくると皆一様に是という回答を示した
そんなやりとりをしていると、次の授業の先生が教室に入ってきた
「皆さん、授業を始めますので席に着いてください」
先生の言葉を合図に皆席に戻った
時間は瞬く間に過ぎ、昼休みになった
オレはシアを連れて食堂に向かった
「シア、ここの食堂はどのメニューも美味しくてお勧めだよ」
「まあ、そうなんですのね!」
瞳をキラキラさせた彼女は可愛い
すぐに抱き締めたくなるが、公衆の面前であるためその欲望をぐっと抑える
「あと、テイクアウトも出来るんだけど、シアはどっちがいい?」
オレがそう聞くと彼女は首をこてんと傾げて頬に手を持ってきて考え込む
それは正しくオレのハートにズキュンとくる仕草であるためオレは絶賛恋の病にかかり大変重症である
もちろんそんなことは表面上おくびにも出さなかったが・・・
「うーん、そうですわね・・・それでは本日はテイクアウトにしましょう。クリス様と静かな所でお食事をしたいことですし?」
「わかった。じゃあそうしようか」
彼女は周りを見渡しながら、こちらの様子を伺っている生徒達をチラ見した
彼女の回答にオレは胸キュンさせながら彼女をエスコートした
そうしてオレ達はサンドイッチと紅茶のカップが入った袋を持参してあまり人が来ない校舎から少し離れた森にある一つの隠れるように置いてあるベンチに並んで座った
但し、紳士の嗜みとして彼女の席にはちゃんとハンカチを敷いた
「シア、どうぞ座って?」
「クリス様ありがとうございます」
そんなやりとりの後、二人で仲良くサンドイッチを食べた
ちらっと彼女を見ると、子リスのように両手でサンドイッチを持ち、ちょっとずつ食べているのを見るとオレの中のシア萌えゲージがどんどん上がっていくのが分かる
しかし、それを落ち着けてオレは彼女が食べ終わるのを待ち、本日最大の疑問を投げ掛けた
「それで、シア。何故飛び級してきたか訊いても?」
「ええ、それはもちろん・・・」
「もちろん?」
そこで溜めた彼女にオレは唾を飲み込み続きを促した
「もちろん、クリス様と同じ学年になりたかったからですわ!」
「っっ!」
オレはその言葉に感無量になった
その為、思わず顔を手で覆い悶えてしまった
「前々から飛び級のお話は先生方からお声掛けがあったのですけれど、飛び級するメリットが私の中には無かったのです。しかし、日頃クリス様から学園でのお話を伺って私もその場にクリス様の隣で同じ体験をしたいと強く思ったのです。クリス様を驚かせたくて黙っていましたが、私が同じ学年だと迷惑でしたか?」
最初は楽しそうに話していたシアだったが、段々と声が小さく萎んでいき不安そうになっていった
手を顔からどかしたオレは瞳をうるうるさせ、上目使いの彼女に更に悶えながらも彼女の肩に手を置いた
「全然、迷惑なんかじゃないよ。そこまで思ってくれるなんてとっても嬉しくてこれからの学園生活は今まで以上にもっともっと楽しくなるって今から期待に胸を膨らませているところだよ」
彼女に想いが伝わるように彼女の目を見つめて語りかけた
「私も!私もクリス様と一緒でこれからの学園生活いっぱい二人で楽しい思い出が作れると信じています!」
二人で微笑み合っているともうすぐ授業が始まる時間になったので、仲良く校舎に入るまで恋人繋ぎをして歩いたのだった
─────────────────────────────────────────────
ありがとうございました!
あっ、あまーいっ!!
甘いっ!
砂糖吐きそう!
作者にもダメージを与える二人って最強っ~
皆様も一緒に悶えていただけましたでしょうか?
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それでは次回お会いしましょう!
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