オレの来世は黒歴史忍者っ!(連載版)

存在感の薄い者

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学園編

ノォォォォッ!ばれとるやないか~い!!

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遂に!
遂にっ!
この時がやって来たぁぁぁ!!
いつぞやのようにガッツポーズをしているオレは今わが家にある裏山ならぬ裏森に来ている
そして、前回のことを教訓にポーズを決める前にちゃんと周りに人がいないことを確認した
けっ、決して誰かに見られたら恥ずかしいとかではなく、修行というものは多くの場合人知れず行うものだと思っているからだ

「さて、とりあえず何から始めようかな~」

ここで、おさらいしよう
オレが身に付けなければならない技は全部で3つある

認識阻害
気配遮断
分身の術

一番簡単そうなのは・・・・・・・・

認識阻害だろうか
うーん、だがどうしようか?
オレの中では認識阻害と言っても2パターンある
顔そのものを認識させない、もしくはまったく別の顔にする
・・・・・・・でもさ、考えてみてくれよ
主人公の顔が分からないって致命的じゃね?
仮面をしてるとかでもなく、のっぺらぼうに近いやつだぞ?
それもうアウトじゃん?
某探偵アニメに出てくる犯人でも目、鼻、口はあるんだぜ?
よし、決めた!
オレは別人になる!
とりあえず、既にある幻惑魔法で挑戦だっ
そして、次の問題にぶち当たる
・・・・・・誰になろう?
イメージしやすい顔じゃなきゃピカソの絵みたいになりそうだしなぁ~

必死に考えた結果、もう予想ついた人も多いでしょう
そう、前世のオレの顔である
はい、モブ顔の完成!
なんと3分と言わず、10秒でできちゃいました!
はぁ~
自分で言っててへこむわぁ~
醤油顔のフツメン
これもある意味のっぺらぼうか?
いや、でもまだ目、鼻、口はあるからセーフだ
近くにある湖に顔を覗かせると、そこには違和感なく前のオレの顔が映っていた

久しぶり、前世のオレ
今は超絶イケメンだからお前の顔はどっからどう見てもモブ面だよ

心の中で水面に映る彼に呼び掛けた・・・・
とっても虚しくなるので、オレは水面の彼とは目を合わせないようにした

幻惑魔法は普通闇属性を持つ者なら誰でもできるというメリットがあるが、デメリットとして常に魔力を消費しなくてはいけないし、触れればおかしいことに気づかれてしまう
オレはこの点から幻惑魔法はやめた
そして、新たに考えたのが───

実体創造リアルオブジェクト
仮面人体接触操作コンタクトマスカレード

これは、前世の特殊メイクを参考にしたもので、一つ目の魔法はイメージしたものを思った通りに何でも作り出すというすばらしいものである
二つ目の魔法では、それを顔に装着しても何ら違和感がなく、まるで顔そのものであるようにするという優れものである
属性としては、闇・土に加え空間という特殊属性が必要となる
張り切って作り出したオレのモブ顔はさっきと同様10秒クッキングで完成した
質感も手触りもバッチリである
早速着けてみることにする

········実験成功だっ!!!

顔を触ると自分の顔のように違和感が無く、尚且触感も人間の皮膚のそれである
嬉しさのあまり喜びの舞を舞ってしまった
しかし、そんなオレを阻む存在があった

トントン

オレは最初近くの木から何か落ちてきたのだろうと気にしなかった
そんなことよりもオレは新たな魔法の取得に狂喜乱舞中であったからだ

トントン

さすがに2回目ともなると、少しおかしいとは思ったがまだ魔法の成功を喜ぶ感情の方が勝っていた

トントン

はい、3回目こうなるとデジャブを感じるオレは後ろを振り返ることが怖く感じた
あっ、皆さんも誰か予想つくって?
それじゃあ一緒に答え合わせしましょうか!!

せーのっ!

そこには、金髪碧眼の王子様風のイケメンがいました

♪ある~日、森の中、イケメンに出会~ったっスタコラサッササのサぁ~イケメンに出会~った♪

思わず脳内でアホな替え歌が流れた
ちょっと待て、落ち着こう
今オレはさっき開発した魔法を解除していない
つまり、今のオレはどこにでもいるモブだ
ここで真価を発揮しないでどうするっ!
幸い、奴はまだオレだと気づいていないはずだ
いけるっ!
このまま誤って貴族の敷地に入り込んだ迷い子として対応しよう
そう決断してからすぐ口を開こうとしたが、相手の方が早く言葉を発した

「坊っちゃま、何をしておいでですか?」

『ノォォォォッ!ばれとるやないか~い!!』

主人公、絶体絶命の危機である
オレは必死に起死回生の一手を考えた

①逃げる
②シラを切る
③白状する

どれを選べば正解なんだっ!?
─────────────────────────────────────────────
ありがとうございました!

亀更新ですみません!
皆さん最後の人物わかりましたか?
次回も宜しくお願いします!
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